「推敲」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
推敲という言葉は、よく使われる言葉なので、知っている方はとても多いと思います。
文章を書く上で、この単語を知っておく必要があるといえるでしょう。
実は、「推敲」という言葉については、故事が由来になっています。
今回はこちらの「推敲」の正しい意味と使い方だったり、あるいは、類語や英語表現を例文付きで解説していきます。
目次
- 「推敲」の意味とは?
- 「推敲」の類語や言い換え・似た言葉
- 「推敲」の言葉の使い方
- 「推敲」を使った例文と解釈
- 「推敲」の由来
- 「推敲」の英語
- 「推敲」を使った言葉と意味
「推敲」の意味とは?
推敲という言葉の意味ですが、意味は「文章を作るときに、最適の字句や表現を求めて考え練り上げること」ということを指します。
元々は、推敲という言葉は、「詩文」に使われていた言葉なのです。
今現代でも推敲という言葉は、よく使われています。
「推敲」とは一度書き上げた文章を読み直して、そして、字句だったり、表現をさらにより良くするために直していくという作業のことです。
- 「推敲」の読み方
「推敲」の読み方
推敲の読み方ですが、こちらは「すいこう」と読みます。
推敲の読み方ですが、間違って呼んでしまうことも多いと思います。
しかし、推敲という言葉は、漢字がとても難しいので、書き方や読みをイメージできない方もいます。
有名な言葉ですので、その読み方や漢字などを知っておくようにしましょう。
「推敲」の類語や言い換え・似た言葉
推敲の類語や、言い換え、似た言葉にはどういった言葉があるのでしょうか。
推敲という言葉にはいくつかの言い換え方があります。
そこで似た言葉や類語などを知っておき、そして正しく使い分けていくようにしましょう。
- 添削(てんさく)
- 校閲(こうえつ)
- 修正
添削(てんさく)
添削は、推敲と同様に、他人の文章、答案を書き加え、削ったりするという作業になります。
推敲と同じように、文章を直すという意味があるのですが、違う点は、添削の場合は、他人が作成した正しいかどうかや不備がないかを確かめて直すという点で違います。
校閲(こうえつ)
校閲の意味は、文書・原稿などの誤りだったり、不備な点を調べることという意味があります。
文書、原稿などの誤りなどがないか、そして不備がないかを校正したりと調べるという意味であり、推敲と似ています。
ただし、推敲とは違い、校閲は、不備や間違いを調べる意味のほうが強いので、使い分けに注意が必要となります。
修正
こちらの修正の意味ですが、基本的には、文章や意見、そして、企画などの足りないところや誤り、不十分と思われる点を直すことという意味があります。
推敲とは類語となります。
同じように文章を直すという意味もありますが、修正の場合には、文章以外にも、何らかの作品や、物事のやり方を直すという意味もあります。
従って、修正は、類語ではありますが、使い方も異なりますので、注意をする必要があります。
さらに、修正は、より良いものを目指すというよりかは、基本的には不十分なところや、間違いを直していくという作業になるのです。
推敲はより良くしていく意味が強いので、この点で少々違っていると言えます。
「推敲」の言葉の使い方
推敲という言葉にはどのような使い方があるのでしょうか。
推敲は動詞である「する」という言葉と同時に使うことになります。
そして、こちらの「推敲」は文章を直すことに主に使うことになりますが、「言葉回しや表現」をより良くするといった意味で使います。
さらに、推敲は文章を直すという意味で使われますので、主に製作中に使われることになります。
従って、出来上がったものを推敲するという使い方はしません。
なので、完成品に用いられることはないのです。
文章を提出するまでの間に必要な作業となります。
此の点で、注意が必要です。
「推敲」を使った例文と解釈
推敲を使った例文にはどのような例文があるのでしょうか。
推敲の例文を見ながら、推敲という言葉がどう使われているのか、具体的にその意味などを知っておくようにしましょう。
推敲を使った文章をいくつかご紹介したいと思います。
- 「推敲に推敲を重ね、ついに卒業論文が完成した」
- 「取引先に出すメールならばもっと推敲する必要がある」
- 「推敲してから文章を提出するべきである」
「推敲に推敲を重ね、ついに卒業論文が完成した」
これは、推敲を重ねることによって、論文が完成したという一般的な推敲の使い方の例文となります。
推敲を重ねることで、論文が完成されるという意味合いがあります。
何度も良い文章にするため、手直しをするという意味があるので、この文章ではそれが表されています。
「取引先に出すメールならばもっと推敲する必要がある」
メールで不備や、至らないメールだという場合には、推敲する必要があるという意味で使います。
此のように、完成度が低い場合には、それをより良き文章に直していくという意味で使うことになります。
取引先に出す場合推敲がよく使われます。
「推敲してから文章を提出するべきである」
推敲をしてから文章が完成するという意味で使われます。
完成度の高い文章に仕上げるために推敲をするべきであるという文章で使われることが多いです。
「推敲」の由来
推敲は、もともとは非常に歴史がある言葉であり、故事に由来するものです。
もともと、唐代の詩人賈島が、「僧は推す月下の門」という句を作っていたが、「推す(おす)」を「敲く(たたく)」にすべきか迷っているところ、韓愈の行列に突き当たってしまいます。
そして、韓愈は「敲にしたほうが良い」と助言します。
そして、このアドバイスを受け、詩文を考え練り直すことにしました。
此の頃から、文章を練り直すということについて、「推敲」というようになりました。
「推敲」の英語
推敲にはさまざまな英語があります。
推敲という単語はありませんが、それと似た意味の英語である、“elaboration”を使うことが多いです。
また、“polishing”とも使われることもあります。
形式張った表現なのかそうでないかとで使い分けることが出来ます。
「推敲」を使った言葉と意味
推敲を使った言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。
実は推敲を使った意味だったり言葉にはいくつかのものがありますので、注意が必要となります。
- 「推敲する」
- 「推敲を重ねる」
- 「推敲不足」
「推敲する」
推敲するは、一般的な使い方です。
終止形であり、推敲が必要だという風に使うこともありますが、推敲すると、文章の最後に使う場合には、このような終止形になります。
「推敲を重ねる」
推敲を重ねるという言葉ですが、推敲の場合にだけ使う言葉です。
これは、何度も修正や、そのた見直しなどを繰り返すという意味合いで使います。
推敲に推敲を重ねるという言い方もします。
この場合、推敲に労力を使っているという意味もあり、苦労して見直すという意味も含まれています。
何度も繰り返し、いい文章を作り上げたという意味もあります。
何度か推敲を行なうことであり、一回の推敲ではこの重ねるは使いません。
複数回の推敲作業をこなしたことを示しています。
「推敲不足」
推敲不足とは、文章を見直したり、よりよくするための修正などの作業が不足しており、完成度が低いことを示しています。
また、推敲は何度も重ねることで良い文章に仕上がりますが、それが不足しているため、完成度がそれに満たないことを示しています。
推敲が充分でない場合には、「推敲不足」と表されることが多く、その場合には、また推敲を重ねることが求められます。
文章を提出して、この推敲不足という評価が返ってくるという使い方が多いです。
いかがでしたでしょうか。
推敲はよく現代でも用いられる言葉ですが、実は歴史があり、故事から生まれた言葉となります。
推敲は校正や、修正とはまた別の意味があります。
より良い文章を完成させるために、この推敲という言葉は必須なので、ぜひとも覚えておくようにしましょう。
できれば、その成り立ちなども含めて覚えておくことで、他の言葉と混同せずに使うことが出来ます。