「残滓」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「残滓」という言葉を知っていますでしょうか。
こちらの読み方は、「ざんし」と読みます。
「残」という字から、「何かが残ること」を表しているのです。
そして、日常的にはあまり使われませんが、小説などでよく出てくる言葉なので、みたことがある方もいると思います。
そこで、どんな意味があるのか知っておくことで、今後も例文を見て、すぐに意味がわかると思います。
今回はそんな「残滓」について解説していきます。
類語や表現などを詳しく見ていきましょう。
目次
- 「残滓」の意味とは?
- 「残滓」の類語や言い換え・似た言葉
- 「残滓」の言葉の使い方
- 「残滓」を使った例文と解釈
- 「残滓」と残渣の違い
- 「残滓」の英語
- 「残滓」の語源
- 「残滓」を使った言葉を解釈
「残滓」の意味とは?
残滓にはどういった意味があるのでしょうか。
残滓の意味は、「容器などの底に残っているかす」だったり、または、「何かを取り除いた後に残っているもの」の2つの意味があります。
残滓の「滓」は「かす」と読みますので、残りくず、沈殿物、必要なものをとった後に残るものという意味があります。
従って、残骸、残ったもの、液体の底の残り物などの意味があります。
- 「残滓」の読み方
「残滓」の読み方
残滓の読み方ですが、「ざんし」と読みます。
難しい漢字となっていますし、さらに残骸と一緒にしてしまいがちです。
また「残穢」という言葉もあり、似たような類語があるので、間違えやすいです。
読み方を間違えないように、それぞれの意味を知っておくようにしましょう。
「残滓」の類語や言い換え・似た言葉
「残滓」の類語や言い換え・似た言葉には、どういったものがあるのでしょうか。
言い換えや、似た言葉にはいくつかの言葉があります。
なので、その言葉の使い方をそれぞれ知っておきつつ間違えないようにしましょう。
- 残留物
- 名残
- 残渣(ざんさ)
残留物
残滓の類語や、言い換え方ですが、残滓は、もともと、残り留まっているものという意味があります。
この残りとどまっているというもので、残留物という言葉があります。
残留物も同じように、残り滓や、残留したものを指します。
しかし、残留物の場合、もっと大きなものを指すことも多く、完全にものが残っていることを指しますので、少々意味が違います。
名残
残滓の類語として「名残」があります。
こちらは、なにか物事が過ぎ去ったあとに、その影響が残っていることなどを指します。
名残があるという意味で使います。
こちらの名残は、どちらかというと、残滓よりも思い出や、感慨のような意味で使うことが多く、ものではない場合もあります。
その点で使い分ける必要があります。
残渣(ざんさ)
こちらの残渣の意味ですが、ほぼ残滓と同じように、溶解や濾過(ろか)をした時、あとに残った不要物、残りかすなどを指します。
従って残っている残滓と同じような扱いになりますが、こちらはろ過をあえてした場合の液体に限定されますので、その点で少々違いがあります。
「残滓」の言葉の使い方
残滓の言葉の使い方ですが、主にペットボトルなどの液体の沈殿物などのことを残滓といいます。
また、それ以外にも何かを取り除いた後に残っているものという意味で使われることになります。
このため、果物を食べた後に残っているカスなどを指すことになります。
また、残滓は、社会的にも使われることがあります。
残滓の場合、例えば、政治で言えば、古くから代々伝わっている政策だったり、改新されないもののことを「以前からの政策の残滓」という風に使うことになります。
また「時の残滓」「記憶の残滓」といった使い方もします。
「残滓」を使った例文と解釈
残滓を使った例文と解釈ですが、どのような方法があるのでしょうか。
具体的にみていきましょう。
- 「残滓」の例文1
- 「残滓」の例文2
- 「残滓」の例文3
「残滓」の例文1
「食器の残滓を取り除いてから食器洗浄機に入れてください」
これは何かを除けた後に残っている残滓という意味で使います。
取り除いた後に残る残骸のことを指しますので、食器などに使うことが多いです。
完全に取り除いてくださいという意味で、残滓は使われます。
「残滓」の例文2
「十年前の怒りの残滓がいまだにあるようだ」
これは、社会的な意味合いで使われるものです。
はるか昔の名残のような怒りなどを此の残滓という言葉で表すことになります。
残っているというものの比喩表現で使うことになり、社会的な怒りだったり、政策などにも用いることが出来ます。
これは感情を表した例となります。
「残滓」の例文3
「野菜はしっかり洗わないと農薬の残滓がついたままだ」
これも、何かの残骸が残っているという意味で使われます。
残滓の場合、「ついたままである」「残っている」という言葉を付け足して使うことになります。
そして、ものに使うのですが、基本的には液体や食品で使うことが多くなります。
「残滓」と残渣の違い
残滓と残渣の違いですが、まずは、「残滓」は「残ったもの、かす」など、残り物などの全般に使えることになります。
たとえば、食品や、液体などの沈殿物にも使えますし、歴史などの名残、社会的なもの、感情にも使われます。
しかし、これに対し、「残渣」は「溶解や濾過したあとに残ったもの」という風に限定されています。
たとえば、食物残渣など、医療の現場などでも使われることが多くなっています。
「残滓」の英語
残滓の英語についてですが、2つ表現があります。
まずは、物理的な残りかすを意味する単語については、“residue”になります。
そして、さまざまなシーンで、比喩的に使う「習慣・状態などの名残だったり面影」という意味では“vestige”という単語を使うことになりますので、使い分けをしましょう。
「残滓」の語源
残滓の語源ですが、はっきりとした語源というのは分かっていません。
しかし、昔から旧時代の建物や道具などが残る場合、残ったものを表す際に残滓という言葉が使われてきました。
文字は、「残り滓(かす)」という意味から、残滓という言葉になったといわれています。
「残滓」を使った言葉を解釈
残滓という言葉を使った言葉にはどういったものがあるのでしょうか。
他にどのような言葉があるか知っておくと使い分けることが出来て、混同してしまわずに済みますね。
そこで、残滓を使った言葉について詳しく見ていきましょう。
- 「残滓が残る」
- 「時の残滓」
- 「記憶の残滓」
「残滓が残る」
こちらの残滓が残るという使い方ですが、見かけることがありますので、使える表現だと思っている方もいます。
しかし、実は残滓が残るという言葉は間違いになります。
よく使われているのを見ますが、実は間違いなので注意をしましょう。
これは二重言葉になってしまいますので、使わないようにしましょう。
「時の残滓」
昔を振り返り、そしてその名残などが残っていることを「時の残滓」と呼ぶことが多いです。
時の名残と同じようにいいます。
昔の馴染みや名残、残った残骸などを指します。
「記憶の残滓」
漠然と残っているような記憶のカケラなどをこういった「記憶の残滓」という言葉で形容することになります。
記憶の残り滓ということなので、曖昧に残っている記憶だったり、その断片などをこのように形容します。
小説などで使われるような表現となっています。
ものや社会的な意味だけではなく、その人の記憶にも使える表現となっています。
いかがでしたでしょうか。
残滓は残渣とはまた別の意味があり、幅広く残り滓という意味で使うことが出来る言葉ということをご存知でしたでしょうか。
限定して使う残渣とは別で、残滓の場合はさまざまなシーンで使えるので、しっかりと覚えておきましょう。
また使い方についても間違いがないように注意する必要があります。