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「厭世」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!

普段あまり使わない言葉かもしれませんが、小説や文章ではよく出る「厭世」という語彙を皆さんはご存知でしょうか。

決して難しい意味があるわけではないのですが、漢字のイメージから少し距離を置きたくなる言葉である事は間違いないかもしれません。

今回はこの「厭世」について解説していきたいと思います。

厭世

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「厭世」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!>


目次

  • 「厭世」の意味とは?
  • 「厭世」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「厭世」の使い方
  • 「厭世」を使った例文と解釈
  • 「厭世」を使った言葉と解釈
  • 「厭世」の英語
  • 「厭世」の対義語


「厭世」の意味とは?

「厭世」の意味とは?

「厭世」は【えんせい】と読みます。

意味としては、

  • 世の中に嫌気が差して、人生に価値を見出せないこと
  • 生きる事や世間に飽きて、生きている事が厭(イヤ)になること
  • この世界にうんざりして厭で仕方ないこと

になります。

「厭世」「厭」は音読みで【エン・オン・ヨウ】、訓読みで【あきる・いや・おさえる】と読み、《長く続いていやになる・つかれる・あきる》という意味を持ちます。

そしてこの漢字に「世界」「世の中」という意味を持つ「世」を付けることで「厭世」という熟語を形成しています。

ちなみに【いや】には、「厭」「嫌」という漢字がありますが、前者には先程述べた通り《うんざりする・飽きる》という意味がありますが、後者には《とにかく目障り・不愉快》といったどうしても受け入れられないというニュアンスが含まれるため、少し意味が違います。



「厭世」の類語や言い換え・似た言葉

「厭世」の類語や言い換え・似た言葉

「厭世」の類語や言い換え・似た言葉などをご紹介したいと思います。

明確にぴったり意味が合うというよりは、ニュアンスが近いものとして解釈してみて下さい。

  • 「絶望」【ぜつぼう】
  • 「悲観的」【ひかんてき】
  • 「虚無感」【きょむかん】

「絶望」【ぜつぼう】

「絶望」とは未来に希望が持てず望みを持てなかったりする、全く期待できなくなることをいいます。

「絶望」は望みが絶たれるという事であり、この言葉に「感」をつけて「絶望感」としたり、「的」をつけて「絶望的」として表現の幅を広げる事で今既に「絶望」しているかどうかを表す事ができます。

  • 「なぜここに来てしまったのかと、ひたすら絶望している」
  • 「一体何のために生きているのか分からず、自分の存在が絶望でしかない」

など。

「悲観的」【ひかんてき】

「悲観的」とは、未来や将来に対して希望が持てず悪いことばかり考えてしまうことを言います。

非常にネガティブな考え方が根底にあって、何かある度にマイナスのイメージを持ったり、失敗してしまうのではないかと心配するような思考回路だと言えるでしょう。

  • 「悲観的だと他人に言われるが、自分でどうしたらいいか分からない」
  • 「彼女は何ある度に悲観的な考え方をするので、話が前に進まない」

など。

「虚無感」【きょむかん】

「虚無感」とは自分には大切なことが何もないと感じたり、虚しくぽっかり心に穴が空いてるような気持ちになる事を言います。

また理由も分からず、理由があるわけでもなく、ただただ暗闇の中で彷徨っているような感覚に陥ったり、生きる意味や目的が分からないといった状況を表す言葉になります。

  • 「突然虚無感に襲われて、何もできずに帰って来た」
  • 「虚無感を感じる事はあるけれど、生きていかなければいけないので自分の事を見て見ぬ振りしている」

など。

「厭世」の使い方

「厭世」の使い方

「厭世」という言葉を日常的に使う事は少ないかもしれません。

またネガティブな意味のある語彙なので、あまり使いたくはないかもしれません。

この言葉を使う時は、今の生活や世間、生きている自分に辟易としていたり、うんざりして憂鬱になっている時だといえるでしょう。

また日常会話よりもビジネスシーンであったり公の場といった少々お堅い場所で使われたり、文章などといった文字として目にする事が多いと思います。



「厭世」を使った例文と解釈

「厭世」を使った例文と解釈
  • 「厭世」の例文1
  • 「厭世」の例文2
  • 「厭世」の例文3

「厭世」の例文1

「一人になるたびに厭世し、自分の価値も分からなくなる」

この場合は、一人になることによって冷静になり、更に世間の中にいる自分の存在が厭になって価値を感じられないといった解釈になります。

世間を受け入れられないので、そこに存在する自分の事も受け入れられないという心情を表します。

「厭世」の例文2

「自暴自棄になって厭世的な事ばかり言っている」

自分の事がどうでもよくなって、自らが存在しているこの世界に対し、いかに嫌気が差しているかを表現している例文になります。

「厭世」の例文3

「決して厭世ではなく、単に自分自身の器にそぐわないと思っただけです」

「厭世」という言葉を使ってはいますが、全体の内容としては世間にうんざりしているという事を言っているのではなく、自信がないだけという事を伝えたい気持ちを表していると言えるでしょう。

「厭世」を使った言葉と解釈

「厭世」を使った言葉と解釈

「厭世」を使った言葉をいくつかみていきたいと思います。

  • 「厭世思想」【えんせいしそう】
  • 「厭世観」【えんせいかん】
  • 「厭世主義」【えんせいしゅぎ】

「厭世思想」【えんせいしそう】

世の中というものは、うんざりしたり厭なことが多く幸せを感じにくいものだという考え方のことを言います。

生きていることに意味や意義を見出せず馬鹿らしく思ったり、辛さを感じる思想なので、非常にネガティヴだと言えるでしょう。

  • 「彼は厭世思想者の割に、なぜか楽しそうに毎日を過ごしている」
  • 「厭世思想とは、逆をいえば世の中に期待をして大好きなのではないか」

など。

「厭世観」【えんせいかん】

この世界ではうんざりしたり、飽きて厭になる事が多く、幸せや価値を感じ取る事は困難であるという人生観を表します。

物事というのは悪い方に進む傾向にあるという観念をいいます。

  • 「子供の頃からずっと厭世観を持って生きてきた」
  • 「なぜ厭世観を持つようになったかを考えてみた」

など。

「厭世主義」【えんせいしゅぎ】

世の中に対して、後ろ向きな考え方を持っていたり、この世に起こる物事に対して人というのは、本当の意味で幸せや満足などを得られることはないという全てネガティブに捉えたり、考え方を選ぶ事をいいます。

  • 「厭世主義を掲げる人は、最終的に自殺を考える人も多い」
  • 「お祝いをしてもらっても、あの人は厭世主義なので幸せを心から感じる事はない」

など。

「厭世」の英語

「厭世」の英語

「厭世」を英語で表すと“ Negative”(ネガティヴ)や“ Pessimistic”(ペェシィミスティック)、“despair”(ディスペィアー)などがあります。

まず “Negative”(ネガティヴ)とは、否定的・消極的・控え目などの意味があります。

“Pessimistic”(ペェシィミスティック)には、悲観的・厭世的という意味になり、“despair”(ディスペィアー)には絶望や失望という意味があります。

それぞれ意味は違いますがニュアンスを区別して使うと「厭世」の意味が伝わりやすくなるでしょう。

「厭世」の対義語

「厭世」の対義語

「厭世」の対義語やそれに近いニュアンスの言葉を紹介したいと思います。

  • 「楽天」【らくてん】
  • 「前向き」【まえむき】

「楽天」【らくてん】

「楽天」はあとに「家」「的」を付けて使われることが多い言葉ですが、意味は自分が置かれている立場や状況、環境や人生、全てに対し楽しく感じたり深く考えずのんびり構える事をいいます。

悪い事は考えない、気にしない、どんな状況であっても命があって生きていられるのは天が与えてくれているからだという考え方を持っている人の事であり、くよくよ悩んだりウジウジするような事はほぼないといえるでしょう。

  • 「彼は細かい事や深く物事を考えることが苦手だが、よく言えば楽天家かもしれない」
  • 「もっと物事を楽天的に考えた方がいいアイディアが浮かぶと思う」

など。

「前向き」【まえむき】

「前向き」とは、自分がやりたくないことや、不本意ながら仕方なくやらなければいけなくなってしまった事が出来た時に、なんとかその状況を乗り越えようと自分のプラスになるような事を考えたり、意識や心構えを楽しく過ごせるように変える事をいいます。

  • 「彼女は非常に前向きなため、周りからも人気があり信頼されている」
  • 「前向きな事はいい事だけど、周りが同じ気持ちとは限らないので空気は読むべきだ」

など。

icon まとめ

「厭世」の意味や使い方について色々と紹介しましたが、あまりプラスの意味を持つ言葉ではない上に難しい言葉なので、普段使う事はないかもしれません。

ですが知っていると知らないとではやはり語彙力に差が出てくるでしょう。

同じような意味合いでも表現方法は沢山あるので覚えておくと便利ではないでしょうか。