「シュール」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「シュール」の意味や類語を紹介します。
さらに「シュール」の使い方や、「シュール」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「シュール」の意味とは?
- 「シュール」の類語や言い換え・似た言葉
- 「シュール」の言葉の使い方
- 「シュール」を使った例文
- 「シュール」の語源
「シュール」の意味とは?
「シュール」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
日常的には使用されませんが、趣味で絵画を見る方、映画や小説などを楽しむ方は、「シュール」という言葉を比較的多く口にしているかもしれません。
「シュール」は主に芸術の世界で使用される言葉なので、芸術作品が好きな人にはおなじみでしょう。
そんな知っている人にはなじみが多く、知らない人は触れる事がない言葉、「シュール」の意味を紹介します。
- 「シュール」の英語表記
- 「シュール」の意味
「シュール」の英語表記
「シュール」を英語表記すると“Surrealism”となります。
「シュールレアリズム」と読みます。
「シュール」は「シュールレアリズム」を短くしたカタカナ語です。
まずは、「シュール」は「シュールレアリズム」を短くした言葉だと知っておきましょう。
「シュール」の意味
「シュール」には「不思議な」とか「奇怪な」とか「非現実的な」という意味があります。
特にこれと言った意味はなく、とにかく普通ではないもの、おかしいと感じるものは「シュール」と表現されます。
美術作品で奇怪な作品は「シュール」と表現されますし、テレビで放送されるようなドラマやバラエティ番組も「シュール」と言われる事があります。
またお笑いコンビのコントなども、「ベタ」と呼ばれる定番な笑いの作り方をしていないものは「シュール」と呼ばれます。
「シュール」は「不思議」「奇怪」「非現実的」なものすべてに使う事ができる言葉です。
「シュール」の類語や言い換え・似た言葉
「シュール」の類語や似た意味の言葉を見て行きましょう。
どのような言葉が「シュール」と置き換えられるのかを知り、「シュール」の意味をより深く知りましょう。
- 「不条理」【ふじょうり】
- 「まともでない」【まともでない】
- 「非日常的」【ひにちじょうてき】
「不条理」【ふじょうり】
「不条理」という言葉は、「シュール」とよく似た言葉で、言い換える時に良く使われる言葉です。
「不条理」には「道理が通らない事」「筋道が通らない事」という意味があります。
そのため一般的なシーンでは、「あの人は『不条理』なので、どう接していいか分からない」「彼の『不条理』な選択のせいで、迷惑を受けた」などという使われ方をします。
一方で映画や小説、コントなどを見た時に、「不思議な作品」と感じた時に「不条理」という言葉を使う事があります。
こちらの「不条理」はネガティブな意味ではなく、「シュール」と同じように、「非日常的」「不思議」という意味で使われます。
「まともでない」【まともでない】
「まともでない」という言葉は、「シュール」を簡単な日本語にしたものと言えるでしょう。
「これは『まともじゃない』な」などと、不思議な物事や、普通ではない物事を見た時に、感想として使われる事が多い言葉です。
日常生活を送っていると、「まともでない」事は困る事が多いのですが、芸術作品や、映画や小説、ドラマなどは、そうとは限りません。
「まともでない」事が楽しいという考え方もあるからです。
「シュール」と同じように、発言をしている人が喜びながら、「まともでない」という言葉を発しているのをイメージしてみましょう。
「非日常的」【ひにちじょうてき】
「非日常的」という言葉も、「シュール」という言葉と言い換えられる言葉です。
日常生活を送っている限り、絶対に出会わないような不思議な場面、奇怪な出来事に出会った時に、「非日常的」という言葉を使います。
「シュール」という言葉も、「非日常的」という意味が含まれています。
日常だと思っている場面で、とても不思議な現象を目にすると、明らかに普通でない場所で変な物を見た時よりも驚きます。
「日常生活との対比」が「非日常的」な物を際立たせると言えるでしょう。
「シュール」の言葉の使い方
「シュール」という言葉は、「非日常」「不思議」「奇怪」なものを目にした時に使います。
主に芸術作品や小説、映画などを見た時に、「不思議な作品」だと感じた時に「シュール」という言葉を使います。
また日常生活でも「シュール」という言葉を使う事ができます。
例えば会社の同僚が、不思議なルーティンを持っているとします。
会議の前に階段を全力で駆け上がる、仕事を始める前に髪の毛をかきむしるなど、奇怪な儀式です。
このような場面を見た時に、「シュールだね」と感想を漏らす事ができます。
また「シュール」という言葉は、「不思議」で「非日常」だけれど、好感が持てる物事に対して使うケースが多くなります。
「シュールな作品」と発言する人は、「シュール」な作品を高く評価している可能性が高いでしょう。
「シュール」を使った例文
次に「シュール」を使った例文を見て行きましょう。
「シュール」を使った例文を見る事で「不思議」で「奇怪」、「非日常的」なものを見た時に、なぜ「シュール」という言葉を使うかが分かるかもしれません。
- 「シュール」の例文1
- 「シュール」の例文2
「シュール」の例文1
芸術作品や娯楽作品を観た時に、人は「シュール」という言葉を発します。
そのような場面で、「シュール」という言葉を使った例文を見て行きましょう。
「起承転結がない映画なんて初めて観た。なんて『シュール』な作品だ」、「一時間以上眺めていたが、何を描いているのか全く分からないなんて、『シュール』と呼ばれる絵画は本当に不思議だ」という感じです。
芸術作品は特に「シュール」な事が多いため、美術展などを訪れると「シュール」な体験ができるはずです。
また「あの新人コント師は、『シュール』なコントが魅力だ」、「今回のドラマは、『シュール』な展開だった」などという文章も作る事ができます。
娯楽作品を楽しんでいる人の中には、「シュール」な作品をあえて探している「シュール好き」な人もいるかもしれません。
「シュール」の例文2
日常生活を送っていると「シュール」な場面に遭遇する事があります。
そのような場面で、「シュール」を使った例文を見て行きましょう。
「会社に行く途中で、屋根も壁も、門扉も紫色の家に通りかかる。その度に『シュール』な家だなと思う」、「私の同級生は、前髪を伸ばして、自分の表情を見せないという『シュール』な活動をしている。しかし気付いているのは親友の私だけだ」、「私の母親がとても『シュール』なポーズをしていると思ったら、習いたてのヨガだった」という感じです。
このように明らかに「シュール」な場合もあれば、一瞬「シュール」で理由を知れば普通だったという事もあります。
「シュール」すぎる友達や知り合いとは、少し距離を置いたほうがいいかもしれません。
「シュール」の語源
カタカナ語としておなじみの「シュール」には語源があります。
それは「シュールレアリズム」という言葉です。
「シュールレアリズム」は、「超現実主義」と訳す事ができます。
ブルトン・アポリネールらによる、前衛芸術運動の事を、「シュールレアリズム」と呼びます。
頭の中で考えたり、計算しつくされた芸術作品ではなく、手が勝手に動いて作ってしまったような作品作りを目指した運動です。
「シュール」という言葉は、「超現実主義」という運動がもとになっているという事を知っておくと、カタカナ語として「シュール」が理解しやすいかも知れません。
「シュール」という言葉の意味や使い方を見てきました。
不思議な物や奇怪な物事、非日常的な場面に遭遇した時は、ぜひ「シュール」という言葉を使ってみましょう。
同じように感じている人から、共感を得る事ができるでしょう。