「オーバーホール」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「オーバーホール」とは、時計やエンジンなど複雑な機械を分解して点検・修理・清掃を行って状態を良くすることです。
「オーバーホール」の「意味・類語・言い換え・使い方・例文・語源・オーバーホールとレストアの違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「オーバーホール」の意味とは?
- 「オーバーホール」の類語や言い換え・似た言葉
- 「オーバーホール」の言葉の使い方
- 「オーバーホール」を使った例文
- 「オーバーホール」の語源・意味の解説
- 「オーバーホール」と「レストア」の違い
- 「オーバーホール」の身近な例・具体例
「オーバーホール」の意味とは?
「オーバーホール」“overhaul”とは、エンジンや時計、カメラなどの複雑な機械製品を部品単位まで細かく分解して清掃・再組み立てを行う作業のことです。
機械を細かく部品単位まで分解して、「点検・清掃・修理・部品交換・再組み立て」まで行うのがオーバーホールと呼ばれる分解・修理の作業なのです。
最近ではスポーツ選手がシーズンオフに行う人間ドックなどのメディカルチェックのことを「オーバーホール」と便宜的に呼ぶこともあります。
機械類のオーバーホールを実施することによって、摩滅・破損した部品や油(オイル)を交換することができるので、新品時の性能状態に近づけていくことができます。
部品単位まで細かく分解するので、普段の点検・整備では見つけることのできない「部品の摩耗・破損・劣化」を発見することができます。
特に、大勢の乗客の生命を預かる航空機(旅客機)のエンジンの定期的なオーバーホール(分解整備)は、重要な作業の一つになっています。
「オーバーホール」の類語や言い換え・似た言葉
「オーバーホール」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「オーバーホール」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「点検」【てんけん】
- 「修理」【しゅうり】
- 「部品交換」【ぶひんこうかん】
「点検」【てんけん】
「オーバーホール」の類語・言い換えとして、「点検・検査(整備)」があります。
点検というのは、「悪い箇所や異常・問題がないか、細かく検査すること」を意味しています。
検査とは、「ある基準を元にして、異状の有無や基準の合否などを調べること」です。
整備とは、「機械などが正常な動作ができるように状態をチェックして整えること」を意味しています。
オーバーホールには、複雑な機械を部品に分解して点検整備するという意味合いがあるので、「点検・検査(整備)」という言葉を類語として考えることができます。
「修理」【しゅうり】
「オーバーホール」の類語・言い換えとして、「修理」があります。
修理というのは、「機械・道具の壊れたり傷んだりした部分に手を加えて、もう一度使える状態に回復させること」を意味しています。
オーバーホールにも、機械を分解・整備・修繕して状態を良くすることの意味合いがありますから、オーバーホールという言葉は「修理」という言葉で言い換えることができるのです。
「部品交換」【ぶひんこうかん】
「オーバーホール」の類語・似た言葉として、「機械の分解・部品交換」があります。
「機械の分解」というのは、複数の部品で構成されている複雑な機械類を、部品(パーツ)単位にバラバラにしていくことを意味しています。
「部品交換」とは、故障したり劣化したりした部品を交換することを意味しています。
オーバーホールは「機械を細かい部品に分解すること・分解した部品の悪い部分を補修したり交換したりすること」を意味していますから、似た言葉として「機械の分解・部品交換」を上げることができます。
「オーバーホール」の言葉の使い方
「オーバーホール」の言葉は、一定以上の時間が経過した「エンジン・時計・カメラなどの機械類」をバラバラに部品単位にまで分解して、点検・修理(部品交換)する時に使います。
オーバーホールという言葉は一般的に、古くなったエンジンや時計などの機械類を分解整備したり修理したりしてメンテナンスする時に使用する言葉なのです。
「オーバーホール」を使った例文
「オーバーホール」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「オーバーホール」を使った例文について紹介していきます。
- 「オーバーホール」の例文1
- 「オーバーホール」の例文2
- 「オーバーホール」の例文3
「オーバーホール」の例文1
クラシックカーのエンジンを長持ちさせるためには、エンジンの定期的なオーバーホールが必要になりますが、そのオーバーホールの費用はかなり高額になります。
「オーバーホール」の例文2
ロレックスのような高級時計はオーバーホールに出して部品とオイルを交換することによって、半永久的に使用し続けることができると言われています。
「オーバーホール」の例文3
ペナントレースが終わったプロ野球選手は、オーバーホールのために温泉治療や人間ドックを受けることが多いが、そういった徹底した健康管理もプロスポーツ選手の仕事の一部になっている。
「オーバーホール」の語源・意味の解説
「オーバーホール」“overhaul”は英語なので、英単語の意味を“over”と“haul”に分解してその語源・意味を詳しく知ることができます。
オーバーホール“overhaul”の“over”には「上方に・過剰な・隅々まで・全体を覆っている」という意味があります。
“haul”は「強く引っぱる・運搬する」という意味があります。
この二つの英単語の部分を合わせて、「オーバーホール」“overhaul”の意味を解釈すると「隅々にまで運搬する」→「隅々にまで点検整備の手が行き届く」といった意味合いになります。
オーバーホール“overhaul”はそういった英単語の語源からの解釈によって、「完全分解=機械類を完全に分解した上での隅々までの検査・修理」といった意味になるのです。
「オーバーホール」と「レストア」の違い
「オーバーホール」“overhaul”と似た言葉に「レストア」“restore”がありますが、レストアとは古くて完全に使えなくなったものの全体を修繕して回復させることであり、オーバーホールよりも大規模な修繕・修理を意味しています。
オーバーホールは「既存の機械の分解整備・点検」のことを意味していますが、レストアは「ゼロからの復元・回復」のことを意味していてより大掛かりな復元(復旧)の作業になります。
例えば、車・バイクの「オーバーホール」といえば通常は「エンジンを部品レベルにまで分解して点検・整備すること」を意味していますが、車・バイクの「リストア」というとエンジンも含めた車全体(バイク全体)の大掛かりな復元作業になってきます。
製品としての寿命限界を超えたもの(部品の製造が終わったもの)を復旧することをリストアといいます。
「オーバーホール」の身近な例・具体例
「オーバーホール」の身近な例・具体例には、どのようなことがあるのでしょうか?「オーバーホール」の身近な例・具体例について、分かりやすく紹介していきます。
- 「手巻きの高級時計のオーバーホール」
- 「旧車のエンジンのオーバーホール」
- 「スポーツ選手のオーバーホール」
「手巻きの高級時計のオーバーホール」
ロレックスやオメガ、パテックフィリップなどの手巻き式(機械式)の高級時計は、数百個〜数千個以上の精密な部品から構成されていて、定期的なオーバーホールを伴うメンテナンスが必要になっています。
概ね約10年に1回の頻度でオーバーホールを行うことによって、手巻きの高級時計は数十年以上の長期にわたって愛用することが可能になっています。
「旧車のエンジンのオーバーホール」
生産から数十年が経過した旧車は、エンジンの定期検査だけではエンジン性能の低下やエンジンを構成するピストンなどの劣化をカバーできなくなってきます。
そのため、年式の古い車に長く乗り続けたいのであれば、エンジンを部品単位まで分解して検査したり交換したりするオーバーホールの作業が必要になってくるのです。
エンジンをオーバーホールすることによって、新品のエンジンに近い快適な燃焼状態を取り戻しやすくなります。
「スポーツ選手のオーバーホール」
野球・サッカーなどのスポーツ選手は、シーズンで激しいスポーツのプレイを繰り返すことで、身体が傷ついたり目に見えないダメージが蓄積したりするリスクがあります。
そのため、オーバーホールと称して心身の健康状態を総点検したり十分な休養を取ったりすることが勧められるようになってきています。
スポーツ選手のオーバーホールとして典型的なものには、「長期の温泉療養・保養施設での休暇」や「人間ドック(心身の全体的なメディカルチェック)」などがあります。
「オーバーホール」という言葉について徹底的に解説しましたが、オーバーホールには「時計やエンジンなどの複雑な機械を分解して点検・修理・清掃を行うことで新品に近い状態に戻すこと」や「スポーツ選手が温泉で休養を取ったり心身の健康状態をチェックしたりすること」の意味があります。
オーバーホールの類語・言い換えとしては「点検・検査(整備)」「修理」「機械の分解・部品交換」などがあります。
「オーバーホール」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。