「一抹の不安」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「一抹の不安」の読み方や意味を紹介します。
さらに「一抹の不安」の類語や使い方、「一抹の不安」を使った例文を紹介します。
目次
- 「一抹の不安」の意味とは?
- 「一抹の不安」の類語や言い換え・似た言葉
- 「一抹の不安」の言葉の使い方
- 「一抹の不安」を使った例文
- 「一抹」を使った言葉
「一抹の不安」の意味とは?
ふとした瞬間に「一抹の不安」を感じるという人がいます。
同じような経験をした人は、その意味が良く分かるかもしれません。
一方でそのような経験がない方も数多くいます。
さらには「一抹の不安」の読み方すら知らないという人もたくさんいるでしょう。
そのような身近に感じる人と、そうでない人の差が激しい「一抹の不安」という言葉の意味を紹介します。
- 「一抹の不安」の読み方
- 「一抹」と「不安」の意味
- 「一抹の不安」の意味
「一抹の不安」の読み方
「一抹の不安」は「いちまつのふあん」と読みます。
「一抹」は「いちまつ」、「不安」は「ふあん」と読みます。
「不安」は一般的に良く使われる言葉で「安心できない」「安心ではない」という意味になります。
一方で「一抹」という言葉を見たのは初めてという方もいるでしょう。
これを機会に「一抹の不安」の読み方を、「いちまつのふあん」と覚えておきましょう。
「一抹」と「不安」の意味
「一抹の不安」の「一抹」は、筆などですっとなでる様子を言葉にしたものです。
そこから意味が広がり、「ごくわずかな不安があり、懸念が残る」という意味があります。
一方「不安」は、どうなるか心配で安心できない状態を言葉にしたものです。
そのため「一抹の不安」は「ごくわずかな不安があり、懸念が残る」という意味になります。
「一抹の不安」の意味
「一抹の不安」には、ほんのちょっとした不安という意味があります。
しかし「一抹の不安」を感じる時は、「基本的に幸せ」というバックグラウンドがあります。
本来なら不安を感じるような場面ではないのに、なぜか「ちょっとした不安を感じる」「ふとした時に心配になる」そのような気持ちを「一抹の不安」と表現します。
また、なぜ「一抹の不安」を感じるのかは、人によって異なります。
「虫の知らせ」のように、ハッピーな場面に何か心配の種を見出したのかもしれません。
また単に、定期的に不安な気持ちになる人なのかもしれません。
いずれにせよ、幸せな時にふと小さな心配を抱く事を、「一抹の不安」と呼びます。
「一抹の不安」の類語や言い換え・似た言葉
続いて「一抹の不安」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を見て行きましょう。
「小さく不安を感じる」という意味に近い言葉がいくつか登場します。
- 「不安の種」【ふあんのたね】
- 「懸念材料」【けねんざいりょう】
「不安の種」【ふあんのたね】
「不安の種」という言葉があります。
幸せな状況の中で見える、薄暗い黒い点のような「種」があります。
その種が心配通りに育ってしまうと、不安が現実になるかもしれません。
例えば結婚する直前に、彼氏が他の女性を見る目に、「不安の種」を見出すかもしれません。
「この人は将来、誰かと浮気をするかもしれない」という「不安の種」です。
本当に浮気をするかどうかは将来になってみないと分かりませんが、気を付けておくに越したことはありません。
そのため「不安の種」を消すように、彼の女性への態度を注意するかもしれません。
「一抹の不安」のように、まだ目が出ていない種は種に過ぎませんが、「ごくちいさな心配な気持ち」を引き起こします。
「懸念材料」【けねんざいりょう】
ビジネスシーンなどで登場する言葉に「懸念材料」があります。
「懸念材料」は気がかりで、心配な気持ちにさせる原因や物事の事です。
例えば、同族経営の企業の跡取り候補が、あまり仕事ができない感じだとしたら、それは「懸念材料」になるでしょう。
早い段階から「懸念材料」を消すために、その跡取り候補に帝王教育を施すか、他の跡取り候補を探すかもしれません。
「一抹の不安」の「不安の原因」が判明したら、それは「懸念材料」に変化するかもしれません。
「一抹の不安」の言葉の使い方
「一抹の不安」は、基本的に幸せな状態、心配などする必要が無さそうな状態で感じる「ちょっとした心配」の事です。
「一抹の不安」という言葉を使う時は、「基本的にハッピーな現状」と「ごくわずかな心配な気持ち」を合わさった時に使うと良いでしょう。
あまり良くない状態の人が「不安」を持つのは当たり前です。
人間関係に恵まれていない人が、将来に不安を感じるのは当然です。
そのため、不安に思うのが当たり前の場面では「一抹の不安」という言葉を使うのはふさわしくありません。
「何で心配する必要があるの?」と思うような人が、「わずかな心配事」をしている時に、「一抹の不安」という言葉を使いましょう。
「一抹の不安」を使った例文
「一抹の不安」を使った例文をチェックしてみましょう。
「一抹の不安」という言葉をどの場面で、どのように使えばいいかが見えてくるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
恋愛シーンでの「一抹の不安」を使った例文を見て行きましょう。
「彼氏は優しくて最高に素敵だけれど、この結婚に対して『一抹の不安』を感じるのはなぜだろう」、「条件面で完璧な相手と付き合う事にしたのに、『一抹の不安』が消えない」などです。
欠点を付けようのない相手と付き合っているのに、なぜだか「ごくわずかな不安」が混じるという事は良くある事です。
「Aさんは、イケメン弁護士と付き合いながら、『一抹の不安』をぬぐえない」、「B君はずっと好きだった彼女と付き合い始めた途端、『一抹の不安』を感じるようになった」という漢字です。
例文2
ビジネスシーンでの「一抹の不安」を使った例文を見て行きましょう。
「第一希望の会社に入社できた。
しかし職場に足を踏み入れた途端、『一抹の不安』を感じた」、「最高に素敵な上司の下で働けると、同期のみんなはうらやましがっている。
しかし私は『一抹の不安』が消えない」などです。
ビジネスシーンでは誰でも「一抹の不安」を感じる事は多いです。
「良い契約を結べたと思った途端『一抹の不安』を感じるのはなぜだろう」、「上司が褒めてくれたのに、『一抹の不安』を感じてしまう」など、ハッピーなのに、不安を感じるという経験は、社会人なら誰にでもあるかもしれません。
「一抹」を使った言葉
「一抹」を使った言葉をいくつか紹介します。
「一抹」関係の言葉をセットにして、意味を覚えておきましょう。
- 「一抹のさみしさ」
- 「一抹の希望」
「一抹のさみしさ」
「一抹のさみしさ」という言葉があります。
「ほんの少しのさみしい気持ち」「ごくわずかなさみしさ」という意味があります。
「一抹の不安」に似ている言葉で、本来はハッピーな場面なのに、ほんの少しさみしい思いを持ってしまう様子を表現しています。
「ほんの少しのさみしさ」の原因は、場合によって違うでしょう。
思い過ごしかもしれませんが、実は根拠があるのかもしれません。
付き合っている彼氏のリアクションが少し鈍った、上司が自分を見る目がほんの少し変わったなどの態度の変化を感じた可能性があります。
現在感じている満たされた時間が近い将来消えてしまうと、直感的に思っているのかもしれません。
「一抹の希望」
「一抹の希望」は、絶望にいる人が、「小さな望みを持つ事」を意味します。
第三者から見れば絶望的な状況で、そこから抜け出すような「小さな希望」を持つ様子を言葉にしたものです。
望みを持つ力が強い逆境に強い人、粘り強い人、ポジティブなタイプの人は、「小さな希望」を捨てずに、窮地からの逆転を狙う事ができるでしょう。
「一抹の不安」は、とても幸せそうな状況なのに、小さな心配事があったり、ごくわずかな不安を抱えている人の様子を言葉にしたものです。
その不安は的中するかもしれませんし、しないかもしれません。
また繊細で敏感な人ほど「一抹の不安」を感じやすいので、おっとりしたタイプ、のんびりしたタイプの人からすれば、縁遠い感覚かもしれません。