「懸念材料」とは？意味や使い方や例文！

「懸念材料」とは?

「懸念材料」とは、「気になって不安に思うこと(悪い方向の予測)の原因になっている要素・物事」や「気がかりな心配事・悩みの原因になっている出来事」を意味している言葉です。

「懸念材料」というのは、「気がかりで心配している物事(悪いことが起こるかもしれない不安な予測)の原因になっていること」や「安心できず不安に思っていることを構成している要素」を意味しているのです。

例えば、「彼の軽はずみな性格が、重要な作戦の遂行における懸念材料です」などの文章でその意味を示すことができます。

• 「懸念材料」を分解して解釈
• 「懸念材料」の読み方

「懸念材料」を分解して解釈

「懸念材料」という言葉を、「懸念」と「材料」に分解してそれぞれの意味を解釈します。

「懸念(けねん)」という言葉は、「気がかりで心配(不安)なこと」や「気にかかって安心できず不安なさま」を意味しています。

「懸念」の語源は仏教用語にあり、元々は「一つの物事に心を集中させること」を意味していました。

「材料」という言葉は、「物を作る時に元になるもの・構成するもの」や「研究調査などで取り扱うもの」、「ある判断や決定をする場合に元になるもの」を意味しています。

「懸念材料」の言葉では、「材料」は「気がかりな心配事(不安)の元になるもの、構成するもの」を意味しています。

「懸念材料」の読み方

「懸念材料」の読み方は、「けねんざいりょう」になります。

「懸念材料」の言葉の使い方

「懸念材料」の言葉の使い方は、「気がかりな心配事の原因になっている要素・出来事について言及する時」に使うという使い方になります。

「懸念材料」という言葉は、「不安(心配)に思っていることが現実になるかもしれない悪い予測を構成している要素」を指して使います。

例えば、「明日のプレゼンでは、あがり症の私が緊張しないかどうかが懸念材料です」や「大事な試合の前には、あらかじめ懸念材料をできるだけ無くしておくことが何より大切です」などの文章において、「懸念材料」という言葉を正しく使うことができます。

「懸念材料」の類語や類似表現や言い換え

「懸念材料」の類語・類似表現・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。

• 「心配事・気がかりな問題」
• 「不安材料・不安要因」
• 「弱点・アキレス腱」

「心配事・気がかりな問題」

「懸念材料」の類語・言い換えとして、「心配事・気がかりな問題」があります。

「懸念材料」というのは、「気がかりな心配事・悩み事を構成している要素や原因」を意味している言葉です。

その意味合いから、「懸念材料」とほとんど同じ意味を持つ類語(シソーラス)として、「心配事・気がかりな問題」という言葉を上げることができます。

「不安材料・不安要因」

「懸念材料」の類似表現・言い換えとして、「不安材料・不安要因」があります。

「懸念材料」という言葉は、「気がかりで不安に思っていることの原因・材料・要因」のことを意味しています。

「不安」の言葉は、「安心できないこと・悪い物事(予測)が気になって落ち着かないこと」を意味しています。

それらの意味から、「懸念材料」の言葉は、不安に思っている物事を構成している要因・予測を意味している「不安材料・不安要因」という言葉に言い換えることができます。

「弱点・アキレス腱」

「懸念材料」の類語・言い換えとして、「弱点・アキレス腱」があります。

「弱点」とは「弱みになっている部分・要素」を意味していて、「アキレス腱」とは「弱点・弱みを意味する慣用句」になっています。

「懸念材料」という言葉は、「もしかしたら悪い物事(結果)が起こるかもしれないという弱点・弱み」を意味する言葉です。

その意味から、「懸念材料」と似た意味のニュアンスを持つ類語(シソーラス)として、「弱点・アキレス腱」の言葉を指摘することができます。

「懸念材料」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「懸念材料」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「懸念材料」を使った例文1
• 「懸念材料」を使った例文2

「懸念材料」を使った例文1

「去年、試合中にアキレス腱を断裂したことが、この選手の懸念材料になっています」

この「懸念材料」を使った例文は、「去年、試合中にアキレス腱を断裂したことが、この選手の気がかりな心配事の要因(=もしかしたら今年は活躍できないかもしれない不安点)になっている」ということを意味しています。

「懸念材料」を使った例文2

「独裁国家と友好条約を締結しても、その政権がいつ倒れるか分からないという政治的な懸念材料は残ります」

この「懸念材料」を使った例文は、「独裁国家と友好条約を締結しても、その政権がいつ倒れるか分からないという、政治的に気がかりな不安点(=条約締結がクーデターなどで無効になる不安材料)は残る」ということを意味しています。

「懸念」と「危惧」の違い

「懸念(けねん)」と「危惧(きぐ)」の違いは、「懸念」は「気がかりで漠然と不安に思うこと」を意味していますが、「危惧」は「具体的に何か危機的なことが起こるかもしれないと危ぶんで恐れること」を意味しています。

「懸念」は「漠然とした気がかり・不安」に意味の重点があり、「危惧」は「懸念よりも具体的な不安・問題点」に意味の重点があるという違いがあります。

そのため、具体的に、実際に絶滅しそうな動植物を「絶滅危惧種」と言いますが、「絶滅懸念種」とは言わないのです。

「懸念材料」の英語と解釈

「懸念材料」という言葉は、“matter of concern”(心配事・懸念していること)や“a cause of concern, a cause of anxiety”(心配事の原因・不安の原因)、“reason for uneasiness”(簡単ではない問題の理由)などの英語で表現することができます。

• “The tight nature of mother-in-law is a cause of concern(anxiety) in married life.”

“The tight nature of mother-in-law is a cause of concern(anxiety) in married life.”

この「懸念材料」を使った英語の例文は、「姑(夫の母親・義母)のきつい性格が、結婚生活の懸念材料です」ということを意味しています。