「取り沙汰される」の意味・とは?類語、使い方や例文を紹介!
人は何かと噂に敏感な習性があるのでしょうか?
自分の関心のあるテーマを耳にすると、身を乗り出してその内容を知りたくなるのかもしれません。
この噂も今ではインターネットで情報がすぐに拡大していきます。
しかも、知りたい情報は、関連したキーワードをインプットするだけですぐに入手することができるので、本当に便利な時代となってきました。
それだけ情報は世の中にたくさん溢れかえっています。
このような噂になることで関連したキーワードで、「取り沙汰される」という言葉があります。
目次
- 「取り沙汰される」の意味とは?
- 「取り沙汰される」の類語や言い換え・似た言葉
- 「取り沙汰される」の言葉の使い方
- 「取り沙汰される」を使った例文
- 「取り沙汰」を分解して解釈
- 「取り沙汰される」を使った言葉
「取り沙汰される」の意味とは?
「取り沙汰される」という表現を聞いたことは、よくあると思います。
この言葉の意味が感覚的に理解しているつもりでも、正確に分かっている人が意外と少ないのではないでしょうか?
「取り沙汰される」の意味は、「世間で口々に噂されるさま」または、「話題に取り上げられて処置や処置の対象となるさま」を指しています。
言い換えると、この言葉の意味は、「噂」に集約することができるかもしれません。
「あれこれ噂にすること」や「その噂」、「世間の評判」や「特定のテーマや事象を取り扱って処理すること」言うことができます。
「取り沙汰される」の語源は、「地獄の沙汰も金次第」という表現の「沙汰」が由来とされています。
テレビを見ていると、時代劇で江戸時代の政治のシーンや裁判の場面で、「沙汰を待て」、「沙汰を下す」というセリフだ出てきます。
ここで言う「沙汰」は「判決」や「疑問視する」と言った意味合いを持っています。
このことから、「取り沙汰される」は、社会的に多くの人々から問題視されることになり、社会的な問題に発展拡大していく可能性もあるわけです。
- 「取り沙汰される」の読み方
「取り沙汰される」の読み方
「取り沙汰される」は「とりざたされる」と読みます。
「取り沙汰される」の類語や言い換え・似た言葉
「あれこれ噂する」、「特定のテーマや事象を取り扱って処理する」という意味を持つ「取り沙汰される」は、他の言葉に置き換えると次のような言葉になってきます。
- 「噂の的になる」
- 「巷で評判になる」
- 「話題となる」
「噂の的になる」
「取り沙汰される」の類義語としては、「噂の的になる」という表現があります。
この言葉の意味は、「噂のテーマの中心して注目を浴びること」という意味になります。
「彼の言動が噂の的になっている」
「悪質な交通違反を起こしたA君は、懲戒免職になるのか、噂の的になっている」
このような形で使われます。
「巷で評判になる」
「巷で評判になる」も同じ意味を持つ言葉です。
「巷」とは、「道が分かれる所」という意味が転じて「にぎやかな通り、街中」と意味合いがありますが、「世間」という解釈ができます。
このことから、「世間で評判になる」という意味になっています。
「話題となる」
「話題になる」も同義語として挙げられる表現でしょう。
「話題になる」という言葉は、まさに誰でも使っている日常的な言葉ではないでしょうか?
「取り沙汰される」の言葉の使い方
「取り沙汰される」を、「評判になる」という意味あありますが、「沙汰」という言葉が含まれているので、良い噂が扱われることではなく、悪いテーマやニュース、事象が評判として広がったり、注目されるような印象があります。
「取り沙汰される」を使った例文
「取り沙汰される」の例文を見ていくことにしましょう。
- 「取り沙汰される」の例文1
- 「取り沙汰される」の例文2
- 「取り沙汰される」の例文3
「取り沙汰される」の例文1
「現役の大統領に対抗して市長選挙への出馬が取り沙汰されることから、彼の政治的スタンスが対決姿勢が鮮明になっている」
政治的なテーマで現役の首長に対する動きがクローズアップされることが、この言葉で表現されています。
「取り沙汰される」の例文2
「国からの支援や外資系企業との業務提携が取り沙汰されるなど、あの企業の経営難がしばしば話題に上ることになった」
経営難の企業は、色々な手段を使って、再起をかけようとしますが、具体的には国からの援助、他企業との提携など様々な取り組みを行います。
しかし、このような活動を対外的に告知される前に、噂が先行する場合もあります。
「取り沙汰される」の例文3
「この頃は、ドイツのIT企業による買収が取り沙汰されるなど、徐々に先行きが不透明になり、来年には買収されると言われている」
今、ビジネス業界で目覚ましい発展を遂げているIT企業。
しかし、栄枯盛衰が激し業界でもあり、提携。
合併等が頻繁に行われています。
そのような業界でも、ちょっとした買収劇の動きでも、すぐに多くの人々の注目を浴びることになるのかもしれません。
「取り沙汰」を分解して解釈
では、「取り沙汰」を2つの言葉に分解して各々の意味を見ましょう。
- 「取り」
- 「沙汰」
「取り」
「取り」、「取る」には、実に多くの意味があります。
「置いてあったもの、離れていたものなどを、自分から手に持つ」
「手で握りを持つ」、「手に持って、それを使って仕事をする」、「手で運用するようにそれを処理する」、「ものを手でつかんである所から離し移しおさめる」
「ある場所から除き去る」、「身につけているものをはずす」、「力ずくで奪う」、「うちとる」、「没収する」、「召し上げる」、「盗む」、「自分の方に持って来る」、「とらえる」、「自分のものとする」、「身に負い持つ」、「自分がそれを引き受ける」、「解釈する」
これだけの多くの意味を持っている「取る」ですが、話題を「取りあげる」ということから、この後に続く「沙汰を扱う」ということになるのでしょう。
「沙汰」
「沙汰」とは、「善悪、理非を見分けて決めること」や「裁断」、「裁断の結果を通達すること」という意味なります。
「取り沙汰される」を使った言葉
「取り沙汰される」を使った言葉も見ていきます。
- 「問題が取り沙汰」
- 「名前も取り沙汰」
- 「売却が取り沙汰される」
「問題が取り沙汰」
今年は、色々な芸能人の犯罪、不倫問題だけでなく、災害や国際紛争などの問題が取り沙汰されるなど、さんざんな1年でもあった」
「問題が取り沙汰」という表現は、「問題となっているテーマや事象が注目される」問う意味になります。
問題は大きくなればなるほど、注目が集まることが不思議なことではありません。
「名前も取り沙汰」
「A君の名前も取り沙汰されるなど、会社内部で対立が起こっていることが課題となっている」
企業でも、色々な問題や課題が山積しています。
その中でも、派閥抗争が起きて、社内でも内部的な対立が激しくなることもあります。
このようなことは、事業を展開する企業としては、世間体も良くなく、すぐに完全することが急務です。
「売却が取り沙汰される」
「あの会社は経営が悪化しており、売却が取り沙汰されている」
この表現は、例文でも挙げましたが、「売却」ということば、企業にとっては苦しい判断のはずです。
しかし、社員の雇用や取引先・顧客のことを考えると、決して否定できないことです。
「取り沙汰される」というキーワードを聞くと、本当に噂が広がるスピードが、とても速いことが理解できます。
良い噂が広がっていくことはいいことですが、悪い噂が広まってしまうことは、噂の当事者。
中心人物にとっては、好ましいことではありません。
それだけに悪い噂が広がらないように、普段からの行動を正しくしなくてはなりません。
ましてや、情報操作などで誤った情報と意図的に流すことが悪質な行為です。
それだけに信頼性を重視して、活動する姿勢が必要です。
「取り沙汰」される内容が、どのような性質のものかで、その後の影響が大きく変わっていきますので、十分に注意することです。