「厭わしい」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本語で自分の思いや感情を伝える時、どんな言葉を使うでしょうか?
言葉の役割は、自分の考えをしっかりと伝える役目があります。
その時には詳しく説明する言い方で話をするべきこともあるでしょうし、端的に結論だけを述べることもあるでしょう。
あるいは、ことわざや比喩的な表現を用いて、間接的に相手の理解を求める話し方もあります。
日本語は実に多様な使い方ができる言葉なのです。
その中でも、「厭わしい」という言葉があるのですが、少し言葉の意味を難しくさせている感じがするのですが、この言葉も人へ自分の意思を考えをさりげなく伝える時に使えるかもしれません。
目次
- 「厭わしい」の意味とは?
- 「厭わしい」の類語や言い換え・似た言葉
- 「厭わしい」の言葉の使い方
- 「厭わしい」を使った例文
- 「厭わしい」を使った言葉
- 「厭わしい」と「うとましい」の違い
「厭わしい」の意味とは?
普段、仕事をしている中で、「厭わしい」という言葉を使うことがあるでしょうか?
うるさい上司や生理的に合わない人とコミュニケーションを取らざるえないことが、少なからずあると思います。
商談の時でも、性格的に癖のある相手と打ち合わせをする場合でも、「厭わしい」ということが当てはまるかもしれません。
この「厭わしい」という言葉には、「不愉快でいやである」や「わずらわしい」という意味があります。
「この頃は雨の日ばかりで、とても厭わしい」
「僕は厭わしい人間関係を絶ち切る主義だ」
こんな使われ方をします。
もしかすると、仕事だけではなく身近なプライベートな生活の中でも、近所に厭わしい人がいるかもしれませんね。
- 「厭わしい」の読み方
「厭わしい」の読み方
「厭わしい」の読み方は、「いとわしい」となります。
「厭わしい」の類語や言い換え・似た言葉
「不快でいやになる」意味が持つ「厭わしい」を他の言葉で表すなら、どのような言葉があるでしょうか?
- 「嫌らしい」
- 「汚い」
- 「意地悪い」
「嫌らしい」
まずは、「嫌らしい」という言葉が挙げられます。
「様子や態度などが悪くて不快感を与えるさま」や「性的に露骨で不潔な感じ」ことを指しています。
「あいつは、陰で人の悪口を言う嫌らしい人間た」
このような言い方ができるでしょう。
この表現は、普段の会話の中でも、よく使われる言葉なので、特別に難しい言葉ではないでしょう。
「汚い」
「汚い」も「厭わしい」の同義語ですが、
「触れるのもいやなほど、汚れた状態」のや「どろ、ごみ、汚物などにまみれている」、「清らか、さわやかでない」という意味になります。
「汚い」もごく普通に使われる言葉なので、決して難しいことはありませんが、見た目の「汚さ」だけでなく、心の「汚さ」を指し示すこともあります。
「意地悪い」
「維持悪い」は、「他人に対して悪意のこもった感じのこと」、「わざと人を困らせる態度や状態」や、「物事が都合の悪くなる感じ」の意味があります。
世の中には色々なタイプの人がいますが、「意地悪い」タイプの人は、自己中心的で人のことを全く考えない冷徹な性格をしていることが多いので困りますね。
「厭わしい」の言葉の使い方
「厭わしい」という言葉を使う時は、自分を不愉快にさせるような人と相対する時やそんな状況になった時に使われることが多いような気がします。
「厭わしい」を使った例文
では、どのような場面で、「厭わしい」が使われるか具体的な例を見ていくことことにしましょう。
- 「厭わしい」の例文1
- 「厭わしい」の例文2
- 「厭わしい」の例文3
「厭わしい」の例文1
「ずっと以前に1度だけ、都内の施設に入れ込まれたことがあったのですが、その時の厭わしい記憶が、彼には鮮明に残っていたのです」
このような使い方ができる「厭わしい」です。
幼い頃を施設に入れられた記憶は、孤独感やいじめなど複雑な記憶として彼の頭の中にこびりつくように残っていたのでしょう。
もう再び、あの時の境遇には戻りたくないという心境なのでしょう。
「厭わしい」の例文2
「陰気な雰囲気なのですが、私にとっては決して厭わしい印象でもないのです。春が訪れてら、私の家の庭に香りのある花が咲いて、夕暮の頃になると、何だか寂しい中にも懐かしさが甦って来るのです」
このような時にでも、「厭わしい」という言葉を使うことができます。
「不愉快」な意味を持つ言葉ですが、「厭わしい印象でもない」と否定的な表現を使っているために、マイナス的なイメージが払拭されています。
「厭わしい」の例文3
「広々としたグランドを目の前にして、自分が自由に走れる身体ではないことから、己を厭わしく思ったのです」
これは自己に対する意味で、自分自信を嫌っていることから、使われた発言かもしれません。
嫌になる気持ちは、必ずも他人に対してだけではなく、このように自分に対しても使うことがある言葉だということが理解できます。
「厭わしい」を使った言葉
では、「厭わしい」を使った言葉や表現も見てみることにします。
- 「厭わしそうな色」
- 「厭わしい人」
- 「厭わしい悪魔」
「厭わしそうな色」
「彼の眼鏡の下には普段なら優しそうな眼があるのですが、時おり、厭わしそうな色が浮かんでいることがあるのです」
人の目は言葉を出すよりも、その人の本心を表していることがあります。
このように「厭わしい色」とは、「少しばかり嫌な目付きをしている」という意味で理解できると思います。
「厭わしい色」を直訳的に理解しようとすると、「不愉快な色」となりますが、「色」には、人の本音や心理状態を示していることがあります。
「厭わしい人」
「彼は好きにもなれないが、厭わしい人とも思わないのです」
彼は、自分に取って「可もなく不可もない人」なのです。
人の中には、どんなに性格が良くても相性的に合わないタイプの人がいますね。
その反対で好きになるタイプではなくても、嫌いになる相手でもないということを言ってきます。
「厭わしい悪魔」
「そこは広大な庭があり、厭わしい悪魔の植物しか生えていなかった」
どんな庭なのでしょう?
恐怖映画などのワンシーンでナレーターが喋っているコメントのような表現です。
「不愉快にさせてしまう悪魔的な」という意味がなかったるのでしょう。
「厭わしい」には、こんな使い方もあるのです。
「厭わしい」と「うとましい」の違い
「厭わしい」と何となくフレーズが近いと感じる言葉で「うとましい」があります。
この2つの言葉を、漢字で表してみると、「いとわしい」=「厭わしい」「うとましい」=「疎ましい」となります。
それぞれの漢字の意味を紐解いてみると、「厭」は、「飽きる」「やりすぎてになる」、「しつこくて嫌いになる」、「もうたくさんだ」という意味合いがあるために「厭わしい」は、「わずらわしくて嫌になる」、「不愉快だ」という解釈になります。
「疎」は、「すき間が空いているように親密でないさま」や「相手との間にすき間を置くこと」、「離れて親しくしない」ことから、「うとましい」は、「好感が持てず遠ざけたい」、「関わりたくない」という意味があります。
2つとも「嫌な気持ち」を意味していますが、その「嫌な気持ち」にも深い部分で違いがあるのです。
人によって「厭わしい」と感じる人がいる反面、黙っていても好感を持てる人がいます。
これは性格的なこともありますし、生理的なことが影響していることもあります。
しかし、人を不愉快にさせてしまう振る舞いや行動は、社会人として慎まなければならないことです。
仕事をしている中で、そんな配慮が欠如している人が、数多くいる中でどうしても自分の立場だけをゴリ押しする人がいるのです。
自分がそのようなタイプの人に思われないためには、普段からの言動に注意しなくてはなりません。
そうすることで、人との協調性が生まれてきて、本当の絆を構築することができるはずです。