「痴情のもつれ」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「痴情のもつれ」の意味や類語を紹介します。
さらに「痴情のもつれ」という言葉の使い方や例文を紹介します。
目次
- 「痴情のもつれ」の意味とは?
- 「痴情のもつれ」を分解して解釈
- 「痴情のもつれ」の言葉の使い方
- 「痴情のもつれ」を使った例文
- 「痴情のもつれ」の類語や言い換え・似た言葉
「痴情のもつれ」の意味とは?
「痴情のもつれ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ワイドショーや、新聞の社会面などを見ると「痴情のもつれ」が原因で起こるニュースなどを目にする事があります。
そんなドロドロしたイメージのある、「痴情のもつれ」の読み方や意味を紹介します。
- 「痴情のもつれ」の読み方と意味
「痴情のもつれ」の読み方と意味
「痴情のもつれ」の「痴情」は「ちじょう」と読みます。
「痴情」の「痴」は、「痴漢(ちかん)」という言葉にも使われます。
「痴情のもつれ」は、「色情に迷った人同士が複雑に絡み合った様子」を意味します。
また「痴情のもつれ」という言葉は、ほとんどの場合、愛憎うずまく事件、不倫などのニュースに使われます。
「痴情のもつれ」は、殺人事件にも発展するような大きな問題でもあるからです。
一般的な恋愛関係を営んでいる男女がケンカをしたとしても、「痴情のもつれ」という言葉は使いません。
「性欲」や「肉欲」などが絡んできた時、また二人の恋愛ではなく、浮気相手など第三者が絡んできた時に、「痴情のもつれ」という言葉が使われます。
「痴情のもつれ」を分解して解釈
「痴情のもつれ」を分解して、さらに言葉の意味を掘り下げて行きましょう。
「痴情のもつれ」は「痴情」と「もつれる」という言葉に分ける事ができます。
それぞれの言葉の意味を知る事で、「痴情のもつれ」という言葉の意味がより理解できるようになるでしょう。
- 「痴情」【ちじょう】
- 「もつれる」【もつれる】
- 「もつれる」の二つ目の意味
「痴情」【ちじょう】
「痴情」は「色情に迷った心の様子」を意味します。
「色情」とは、色好みの心の様子という意味がある言葉です。
また「色情」には、「性欲」という意味も含まれています。
恋愛や性欲に心が支配されていて、通常の判断がつかなくなった様子を、「痴情」と呼びます。
性欲は人間の三大欲といわれるくらい強いものですから、「痴情」が強くなってしまうと、大変な事態になってしまいます。
「痴情」の「痴」は、「痴漢」という言葉にも使われます。
「痴漢」をする人も、性欲に心が支配されてしまった人だと言う事ができます。
「もつれる」【もつれる】
「痴情のもつれ」の「もつれ」は、そもそも「もつれる」という言葉からきています。
「もつれる」は「縺れる」という難しい漢字が使われます。
そもそも「もつれる」は、糸のように、柔らかい繊維状のものが絡まる様子を言葉にしたものです。
「糸がもつれる」という場合、まさにこの意味が採用されています。
「もつれる」の二つ目の意味
糸のような繊維状の物が絡まるという意味から広がって、「もつれる」は「様々に入り組み、からみあう様子」を意味するようになりました。
「人間関係がもつれる」という場合は、様々な人の関係が複雑に入り組んだ様子を言葉にしています。
「痴情のもつれ」も同じように、「痴情」が複雑に絡み合った様子を意味します。
例えばAさんの痴情や、Bさんの痴情、さらにはCさんの痴情までが、ぐじゃぐじゃと絡み合った様子が見てとれます。
「痴情」だけで、一人の人間の心が「性欲」「愛情」に捉われて迷っている様子を表現する事ができます。
さらに「もつれる」を付け加える事で、複数の人間の「痴情」が絡み合っている様子を表現する事ができます。
「痴情のもつれ」の言葉の使い方
「痴情のもつれ」は男女間の恋愛関係、特に性欲がらみの関係性が複雑に絡み合った様子を言葉にしたものです。
具体的には、A男さんとB子さんというカップルがいて、それなのにA男さんとC子さんが肉体関係を持ってしまったケースなどがあげられます。
B子さんが二人の関係に気付いて、A男さんやC子さんに暴力を振るうケースもあれば、C子さんが、B子さんの事を逆恨みして、暴力を振るう、嫌がらせの電話をするというケースもあるでしょう。
このように「ドロドロの愛憎劇」と感じるような状況を見た時に、「痴情のもつれ」という言葉を使います。
登場人物が平常心を失って、常軌を逸した行動を取った時などは、特に「痴情のもつれ」という表現がぴったりになります。
「痴情のもつれ」を使った例文
ワイドショーに登場するような恋愛沙汰のドロドロした出来事を見た時に、「痴情のもつれ」を使って文章にしてみましょう。
「痴情のもつれ」を使った例文を見る事で、言葉の意味や文章の作り方のコツが見えてくるかもしれません。
- 「痴情のもつれ」の例文
「痴情のもつれ」の例文
周囲で起こったドロドロした恋愛沙汰を、「痴情のもつれ」という言葉を使った文章にしてみましょう。
「同じ職場の部長と、新人のAさんが浮気をしているのを知った。奥さんに気付かれて、『痴情のもつれ』と思われる事件にならないといいなと思う」、「仲の良いカップルだったのに、旦那さんの浮気がきっかけで、『痴情のもつれ』という言葉がぴったりの事態になってしまった」、「まさか身近な人間関係で、『痴情のもつれ』が原因の事件が起こるとは思わなかった」などです。
「浮気」や「不倫」関係が原因で色恋沙汰になった場合は、「痴情のもつれ」という言葉が使われやすいです。
「浮気」や「不倫」には「性欲に負けた男女」というイメージが付きまとうからかもしれません。
「痴情のもつれ」の類語や言い換え・似た言葉
最後に「痴情のもつれ」という言葉に似た言葉、言い換えられるような言葉を紹介します。
「痴情のもつれ」と同じような場面で使われる言葉には、どのような言葉があるのでしょうか。
- 「痴話げんか」【ちわげんか】
- 「愛憎劇」【あいぞうげき】
- 「泥沼不倫」【どろぬまふりん】
「痴話げんか」【ちわげんか】
「痴話げんか」という言葉があります。
「痴話」は、愛し合っている二人が語り合う話の事です。
基本的にラブラブの二人が話す内容は、それほど意味があるものではなく、第三者が「くだらない話」と認定するケースが多いです。
また二人の情事そのものを指す事もあります。
「痴話げんか」はそれが原因で起こったケンカの事を指しています。
「痴情のもつれ」から起こるケンカは、殺人にも発展しうる重大なものですが、「痴話げんか」の場合は、見過ごしても平気なくらいたわいもないケンカです。
「愛憎劇」【あいぞうげき】
「愛しすぎて、憎しみが生まれる」という言葉がありますが、「愛憎劇」はまさにそのような愛を持つ人同士が、憎しみ合ったり、激しいケンカをしたりする様子を言葉にしたものです。
「痴情のもつれ」という言葉に近く、場合によっては置き換える事も可能です。
また女性向けのテレビドラマには「愛憎劇」と呼ばれるような作品が多いです。
以前、日本で放送されていた「昼ドラ」は、「愛憎劇」が多いという特徴がありました。
また韓流ドラマにも「愛憎劇」の傑作が多いです。
愛しすぎる気持ちが原因で憎しみ合う事態になるのは、世界共通なのかもしれません。
「泥沼不倫」【どろぬまふりん】
ワイドショーなどでは、不倫がきっかけで人間関係が破綻したニュースなどを放送する時に、「泥沼不倫」とい言葉を使うケースがあります。
また「ゲス不倫」など、新しい言葉が出ては、すぐに死語になっていく傾向があります。
「痴情のもつれ」と「泥沼不倫」は重なる部分が多いので、似た意味の言葉と言えるでしょう。
「痴情のもつれ」の言葉の意味や使い方をチェックしました。
ワイドショーなどで耳にする「痴情のもつれ」の意味が、以前よりも理解できたかもしれません。
できれば「痴情のもつれ」と呼ばれるような事態にならないように気を付けたいものです。