「憤懣」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
人は、「感情で生きている動物」と称されることがあります。
ただ普通の動物のように呼吸をして、食事をして栄養を摂るだけでなく、物事を考えて行動します。
人と接して、コミュニケーションを図ることで、色々な考えや思いを理解することで、楽しい一時をじっくりと味わったりすることで、心もリフレッシュすることもできます。
しかし、時には人との考えが異なり、激しく意見をバトルさせることもあります。
このようなことは決して珍しいことではなく、日常茶飯事のことかもしれません。
このような時は、「怒りの念」が生まれて来るものです。
まさに人は、「感情の生き物」なのですから。
目次
- 「憤懣」の意味とは?
- 「憤懣」の類語や言い換え・似た言葉
- 「憤懣」の言葉の使い方
- 「憤懣」を使った例文
- 「憤懣」を使った言葉を解釈
- 「憤懣」の対義語
「憤懣」の意味とは?
「感情の生き物」である人の感情での中には、「喜怒哀楽」があります。
その中で、「怒」を表す言葉として、「憤懣」があります。
この「憤懣」には、「イライラすること」や「怒りが発散できない状態」、「怒りを抑えられない気持ち」という意味があります。
言い換えると、「いきどおりもだえること」や「腹が立って感情が爆発することに」ということになります。
人は、怒りの感情がピークに達すると、どうしても、その感情を発散することができずに、イライラしてきます。
その結果、どうにも我慢することができなくなって、大きな声で、周りの人に怒鳴り散らかすこともあるのです。
- 「憤懣」の読み方
「憤懣」の読み方
「憤懣」は、「ふんまん」と読みます。
場合によっては、「ふんもん」と読むこともあります。
「憤」は心の意味を表す「りっしんべん」と、噴きき出すという意味の「賁」から成り立っている漢字です。
あることも書いてありました。
また、「懣」と怒りの意味があり、「憤」と「懣」、どちらもとも近い意味を持っていることから、「憤懣」は、さらに「怒りの念」の度合いが高くなっていることになります。
「憤懣」の類語や言い換え・似た言葉
では、「憤懣」と同じ意味を持っている言葉には、どんなものがあるのでしょうか?
- 「焦燥」
- 「むしゃくしゃ」
「焦燥」
まずは、「焦燥」という言葉を思い浮かべることでしょう。
「焦燥」とは、「思うように事が運ばなくてイライラすること」や「焦ること」のいう意味があります。
「彼は、予定通りに進まないプロジェクトにひどい焦燥感にかられてしまっている」
このように思惑に反して進まない計画にとても苛立っているさまが目に浮かんできます。
「むしゃくしゃ」
「むしゃくしゃ」も「憤懣」に近い意味を持つ言葉です。
「むしゃくしゃ」の意味は、「不愉快で、腹立たしい気持ちやさま」や「乱れて整理がつかないさま」を指しています。
「上司の発言があまりにも不条理で、むしゃくしゃしている」
このように無理なことを求めてくる上司に対しては、イライラ感が募って来るものです。
「憤懣」の言葉の使い方
「憤懣」とは、「怒りの気持ちが高くなってきてイライラすること」となりますが、それだけに、日常の会話や行動の中でも、起こり得ることがたくさんあるのではないでしょうか?
「憤懣」を使った例文
「憤懣」を使った例文を見ていくと、どのような場合に、この言葉が当てはまるか、理解できることでしょう。
- 「憤懣」の例文1
- 「憤懣」の例文2
- 「憤懣」の例文3
「憤懣」の例文1
「他人に対するある憤懣の情から、当てつけに、話かけてきた人に対して、大きな声で怒鳴ってしまったのだ」
このようなことは、好ましくない行動なのですが、人は「感情の動物」です。
イライラしている時は、ちょっとしたことでも、自分の中にうっ積しているイライラ感をぶつけてしまいたくなります。
できるだけこのようなことはやってはいけないことですが、仕方ないのかもしれません。
「憤懣」の例文2
「恨みごとをつぶやいているように軽く開かれた口と憤懣やるかたないといったふうに突き出された唇をしているのが、彼の外見なのです」
「憤懣やるかたない」という表現は、「憤懣」でよく用いられるものです。
意味としては「心のわだかまりを晴らす方法がない」という意味になります。
「腹が立ってどうしょうもないので気分がすっきりしない」とも言うことができるでしょう。
「憤懣」の例文3
「憤懣を周りの人にぶつけてしまうことは、良くないと分かっているのですが、どうしてもやってしまう自分が情けない」
「怒りの念」を周りの人にぶつけてしまうことです。
「憤懣」を使った言葉を解釈
「憤懣」を使う言葉を考察してみます。
- 「憤懣をぶつける」
- 「内に憤懣がある」
- 「憤懣の情」
「憤懣をぶつける」
前項の例文でもあった「憤懣をぶつける」という表現。
日常の行動の中では、「周りの人に怒鳴り散らしてしまった」
ということになるでしょう。
このようなことは、本当なよくあることです。
しかし、怒鳴られた人は、決していい感情を持つわけではありません。
瞬間的にスッキリするかもしれませんが、やはりわだかまりは残ってしまうものです。
できれば、このような行動は慎んだ方が良いでしょう。
「内に憤懣がある」
「内に憤懣がある」とは、「自分の心の中に怒りの貯めている」ということになります。
普段は温厚な雰囲気を漂わせている人でも、いきなり爆発する人がいます。
めったに怒ることがないので、当然の怒り爆発に驚くのです。
この手の人は、自分の思いや意見を中々、表に出すことができずに、ストレスを内に貯めていくことがあります。
そのために、何かの出来事が引き金になって、一気に爆発を起こしてしまうわけです。
日頃から、うっぷんを晴らすような方法を持っておくことも大事なことです。
ストレス解消法を持っている人は、何とか自分で感情をコントロールすることができます。
「憤懣の情」
「憤懣の情」は、「怒りの念」という意味になります。
「彼は、常日頃から無理難題を押し付けてくる上司に対して、憤怒の情を抱いているのです」
このような怒りの気持ちを上司に対して持っている人は、結構多いものです。
しかし、あまりにもこのようなマイナス的な感情はストレスになり、身体に偏重を訴えていくようになってきます。
それだけに、日頃から上司に対して、意思疏通を図ることや、専門医に相談することが必要かもしれません。
そうしないと、必ず身体を壊して心の病になってしまいます。
「憤懣」の対義語
「憤懣」の反対の意味を持つ言葉としては、「和み」があります。
この言葉には、「気持ちが穏やかになること」や「くつろいだ気分になること」という意味があります。
「和み」というフレーズを聞いただけで、どこか心が癒される気持ちになれます。
確かペットボトルでも、「和み」という名称のお茶がありました。
「あの人の話し方は、聞いているだけで心が和んでくる」
「あの曲を聴くと、気持ちが和んで穏やかに気持ちになれる」
このような表現で使われます。
「和み」や「和む」は、人にとっては、本当に心地よいフレーズがあります。
いつもこのような気持ちに浸っておきたいところです。
「憤懣」という気持ちの状態は現代社会では、避けることができないことかもしれません。
何故なら、現代のビジネス社会は、常に慌ただしい環境となっているからです。
インターネットが普及してから、多くの情報が溢れかえっています。
それだけに自分の欲しい情報、知りたい情報をいとも簡単に手に入れることができます。
それがかえって、時間の流れを速くしているような気がしてなりません。
その結果、バタバタとして、心にゆとりを持つことが難しくなっているのではないかと思うのです。
人は、忙しくなるだけで、心のどこかにプレッシャーを感じるものです。
そして、「憤懣」の気持ちを持つようになってしまうのでしょう。