「仕事人間」の意味・漢字・類語【使い方や例文】
「仕事人間」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
「懐かしい響きだな」
と感じている人は、若い頃、そんなタイプの人だったかもしれませんね。
「いや、今の時代、そんな人がいるの?」と思う人もいるでしょう。
でも、そんなふうに言っている人こそ、「仕事人間」だったりします。
もしかすると、仕事人間であることを否定できない部分を持っている人が結構いたりするものです。
ただし、仕事人間でいることは、色々な意味で気をつけなくてはならないことがあります。
目次
- 「仕事人間」の意味とは?
- 「仕事人間」の言い換え
- 「仕事人間」の類語
- 「仕事人間」の使い方
- 「仕事人間」を使った例文
- 「仕事人間」を分解して解釈
- 「仕事人間」の心理
「仕事人間」の意味とは?
「仕事人間」とは、「仕事が生きがいとなっている人」や、「仕事一途で他に趣味を持っていない人」のことを指しています。
仕事に対しては、とても強い責任感を持っているタイプで、強いやりがい感を持って、24時間365日フルタイムで、仕事のことばかりを考えています。
夜遅く家に帰ってきてからも、仕事を持って自宅で仕事をしています。
決して在宅ワークをしているわけではないのです。
そんな人に聞いてみてください。
「あなたの趣味って、何ですか?」と。
こんな質問をしてみると、
「当然、仕事が趣味に決まっているさ」
と平気で答えてしまうのです。
家庭はおろか、恋愛にも、全く興味を示さないのです。
「仕事人間」は、このように総てにおいて、仕事を中心に考えて、行動している人なのです。
これって、どんなふうに感じるでしょうか?
- 「仕事人間」の読み方
「仕事人間」の読み方
「仕事人間」は、「しごとにんげん」という読み方になるので、特別な表現ではありませんね。
「仕事人間」の言い換え
「仕事人間」とは、頭の中は全て仕事のことだけで占有されています。
日々の行動も全部仕事のこと。
このような「仕事人間」は、他の言葉でも言い換えることができます。
「仕事人間」の類語
「仕事人間」の類語としては、次のような言葉で置き換えることができます。
- 「仕事の鬼」
- 「社畜」
「仕事の鬼」
「仕事の鬼」という言葉は、本当に昭和の時代からありましたね。
もうこんな言葉を使っている若い世代の人は少ないでしょう。
しかし、戦後の高度成長時代の頃は、「仕事の鬼」が、ゴロゴロといたのです。
仕事のことばかり考えて行動することはもちろんですし、仕事のような完成度にもこだわりがあるので、常に100%を求めている人も「仕事の鬼」だったのです。
「社畜」
もう1つは、「社畜」です。
この言葉に使われている漢字から見て、「会社の家畜」ということが理解できるでしょう。
「社畜」とは、日本独特の表現かもしれませんが、「社員として勤めている会社に飼い慣らされてしまって、自分の考えや正しい判断をする心を捨てた奴隷となった人達のこと」です。
個人の考え方が尊重される現代の企業では少なくなっていますが、昭和30年代から50年代は、このようなタイプの人がたくさんいました。
恐ろしいことですが、そんなタイプの社員を会社も重宝していたのです。
今では、想像だにできないのではないでしょうか?
「仕事人間」の使い方
「仕事人間」の使い方は、やはりオフィスでバリバリと働き、大きな実績を残した人に対して使われることが多いです。
しかし、この時の「仕事人間」とは、必ずしも良い意味で使われているとは、限りません。
時には、皮肉を含めて言っていることもあります。
「仕事人間」を使った例文
では、「仕事人間」の例文を見ることにしましょう。
- 「仕事人間」の例文1
- 「仕事人間」の例文2
- 「仕事人間」の例文3
「仕事人間」の例文1
「彼は、仕事人間なので、部下に気をつけなくてはならないことがたくさんある」
「仕事人」は、自分目線で部下に接することが数多くあります。
社員全ての人が「仕事人間」ではありません。
「仕事人間」レベルまで、モチベーションが高くない人もいますし、休み日は、摂待に働くことはしない人や、趣味に時間を当ててリフレッシュしたいという人もいます。
しかし、「仕事人間」タイプの人は、自分と同じレベルや能力で、仕事ができると誤解しています。
そのために、自分と同じレベルで、モチベーションを持っていると思っているのです。
このことから、自分と同じ高いレベルを部下にも求めてしまったり、同じモチベーションを持つように指導してしまいます。
残業すること、休日に出勤することも、当然のごとくに受け止めてしまいます。
「仕事人間」の例文2
「仕事人間は、つい家庭をおろそかにしてしまう」
「仕事人間の人でよく見るのが、仕事は家族を養うため」と家族に説明して理由にしています。
ある意味、正しいことなのですが、「仕事人間が大事」という理由から、家庭を疎かにしているのです。
休みの時は、完全にオフモードになり、家族サービスをするべきですね。
仕事最優先では、家庭は不満タラタラ。
奥様も嫌気がさして、結果的に離婚という悲劇になっていく可能性も否定できません。
「仕事人間」の例文3
「彼は仕事人間なので、プライベートでも仕事の話ばかりで、面白くない」
こんな時にも「仕事人間」という言葉を目にします。
仕事の話というのは、聞く側にとっては全く面白みを感じません。
もし、あなたも周りに「仕事人間」の人がいたら注意して見ると、本当に仕事の話ばかりしているはずです。
時には、真剣に議論することやアドバイスを求めることいいですが、仕事中心の会話を家族や友人にするのは、マイナスです。
「仕事人間」を分解して解釈
では、「仕事人間」を2つの言葉に分けて見ることにします。
- 「仕事」
- 「人間」
「仕事」
「仕事」とは、「職業や業務としてすること」
ただそれだけのことですが、「仕事」は、給料をも稼ぐだけでなく、やりがいを感じることもできて、人を成長させるものでもあります。
だからといって、仕事のやり過ぎもよくありません。
「人間」
「人間」とは。
「人」そのもの。
特に、詳しい説明がなくても、理解できることですが、動物と違う生き物であることは確かです。
意思を持ち、感情を持ち、そして、多くの人の心を通わせることができる生き物です。
しかし、「仕事人間」には、それができるのでしょうか?
「仕事人間」の心理
「仕事人間」と呼ばれる人の中には、もしかすると、本当は仕事なんかしたくないと思っている人もいるかもしれません。
しかし、仕事が嫌いな怠惰な人間と見られたくないために、無意識のうちに仕事に熱中してしまっているということが、少なくないのです。
本当は仕事が嫌いなのに、働いても仕事が全く楽しいとは、感じないのです。
こんなタイプの「仕事人間」は、幼少の頃の環境が大きく影響していることがあります。
幼い子供の頃から親に愛されずに育った人や厳しく育ってきた人が多いのです。
しかし、たまに親が愛情らしいもの優しさをみせると、それに必死にしがみつこうという心境が働いてしまいます。
おそらく大人になるまで必死に我慢してきたのでしょう。
その結果、無意識に、人から求めてられるような自分を作り出すようになってしまったわけです。
とても悲しいことです。
仕事人間の人の最も大きな特徴は、仕事ができること。
しかし、それはシビアに見ると、当たり前のことでしょう。
仕事に対する高いモチベーションを維持しながら、強い責任感で、いつも仕事のことばかり考えているのですから。
そのような人は、適度な力で働いている人からすると、段違いに仕事ができるのです。
その一方で「仕事人間」の人は、趣味を全くと言っていいほどに持っていません。
「趣味を楽しんでいるなら、仕事をした方がマシ」
と思ったり、それ以上に仕事に興味がありすぎて、他の楽しみに目を向けることをしないのです。
また、最悪なことに、そのような人こそ、自分が「仕事人間」タイプではないと思っていることも、特徴として挙げることができるでしょう。
本当は、精神にもゆとりを持たせるために、色々なことで楽しむことを知るべきなのです。