「近年稀に見る」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!
「近年稀に見る」の意味や読み方を紹介します。
さらに「近年稀に見る」の類語や使い方、対義語を紹介して行きます。
目次
- 「近年稀に見る」の意味とは?
- 「近年稀に見る」の類語や言い換え
- 「近年稀に見る」の使い方
- 「近年稀に見る」を分解して解釈
- 「近年稀に見る」を使った言葉
- 「近年稀に見る」の対義語
「近年稀に見る」の意味とは?
「近年稀に見る」という言葉は、テレビのニュースなどで耳にする機会が多いかもしれません。
もちろん実生活でも普通に使う言葉です。
そこで「近年稀に見る」の読み方や意味を紹介します。
- 「近年稀に見る」の読み方
- 「近年稀に見る」の意味
「近年稀に見る」の読み方
「近年稀に見る」は「きんねんまれにみる」と読みます。
「近年」は「きんねん」、「稀」は「まれ」と読みます。
特に「稀」を「まれ」と読むのは難しいかもしれません。
これを機会に正しい読み方を覚えましょう。
「近年稀に見る」の意味
「近年稀に見る」は、「ここ数年、見たことがないような珍しい事」を意味します。
ある事にはあるけれど、とても珍しい物事、少なくとも日常的に目にするようなものではないという意味があります。
例えば、「近年稀に見る豊作」と言った場合、「ここ数年にはなかったくらい、たくさんお米が収穫できた」という意味になります。
また「近年稀に見る」は、良い出来事にも、悪い出来事にも使われます。
「近年稀に見る豊作」は良い出来事ですが、「近年稀に見るような、悪質な事件」などという言い回しもあります。
「近年稀に見る」の類語や言い換え
次に「近年稀に見る」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉をチェックしてみましょう。
「珍しい」「めったにお目に掛かれない」という共通点があります。
- 「世にも奇妙な」【よにもきみょうな】
- 「前代未聞」【ぜんだいみもん】
- 「空前絶後」【くうぜんぜつご】
「世にも奇妙な」【よにもきみょうな】
「世にも奇妙な」という言い回しがあります。
テレビドラマのタイトルにもなっていますので、耳にした事がある言葉ではないでしょうか。
「世にも奇妙な○○」という使い方をして、「世にも奇妙な話」「世にも奇妙な人」という言い回しをします。
この世の話とは思えないような、不思議な話、または滅多にお目に掛かれないような不思議な人などを、「世にも奇妙な」という言い回しで表現します。
「近年稀に見る」で表現する物事よりも、より珍しい印象を与える事ができます。
「前代未聞」【ぜんだいみもん】
「前代未聞」という言葉も、一般的に広く使われている言葉です。
「未聞」という言葉が使われているように、「まだ聞いたことがない」それくらい珍しい出来事を紹介する時に使う言葉です。
「前代未聞の技」という時は、ほとんどの人が見たことがないような珍しい技だと表現したい時です。
またビジネスシーンでは「こんなミスは「前代未聞」だよ」と、普通の人は絶対にしないようなミスだと指摘して、相手を追い込む事があります。
「空前絶後」【くうぜんぜつご】
「空前絶後」という言葉は、お笑い芸人のひとりが掴みのセリフに使用している事で、認知度を上げています。
「空前絶後」は、「過去にも未来にもありえないような」という意味があります。
とても珍しい現象や、ほとんど不可能な事を可能にする事などを「空前絶後」という言葉を使って表現します。
例えば、超絶テクニックを誇るピアニストの腕前を、「空前絶後のテクニック」などという場合があります。
「近年稀に見る」の使い方
「近年稀に見る」という言葉は、伝えたい人が、「とても珍しい事が起こった」とか、「普通ではない」という事をアピールしたい時に使います。
「近年稀に見る豊作」という場合、普通に「今年は豊作です」と伝えるよりも、よりすごい豊作だという事が伝わりやすいというメリットがあります。
他にも「近年稀に見る大ヒット」などと言って、映画を宣伝するのも「普通ではないヒット作だから見逃せませんよ」とアピールする狙いがあります。
ビジネスシーンでは、「わが社でも「近年稀に見る」ような、良いサービスです」などといって自社製品やサービスを売り込む事があります。
「毎年お目に掛かれるようなものではない」「貴重な物」「良い物」という事をアピールしたい時に「近年稀に見る」という言い回しはピッタリです。
「近年稀に見る」を分解して解釈
続いて「近年稀に見る」を分解して解釈してみましょう。
「近年稀に見る」は「近年」と「稀に見る」に分解する事ができます。
それぞれの意味を解釈する事で、「近年稀に見る」の意味がより良く理解できるのではないでしょうか。
- 「近年」【きんねん】
- 「稀に見る」【まれにみる】
「近年」【きんねん】
「近年稀に見る」の「近年」はどのような意味があるでしょうか。
「近年」は、ここ数年、近頃、という意味があります。
現在を基準にして、3年から5年程度の事を「近年」と呼ぶと間違いがないでしょう。
「今から遡って3年から5年」を「近年」と覚えておきましょう。
「稀に見る」【まれにみる】
「稀に見る」の「稀」とはどのような意味があるでしょうか。
「稀」には珍しいという意味があります。
滅多にない事や、たまにしか起こらない事などを意味します。
「ここの所、見たことがないような『稀な』事件」などという言い回しをします。
「稀に見る」は「見る」という言葉を使うため、比較的頻繁に目にするようなイメージになりがちです。
しかし「稀に見る」は「ほとんど見ない」という意味で解釈すると、言葉の意味を間違えずに済むでしょう。
「近年稀に見る」を使った言葉
「近年稀に見る」を使った定型句のような言葉があります。
どのような言葉があるのかチェックしてみましょう。
- 「稀に見る猛暑」【まれにみるもうしょ】
- 「稀に見る美女」【まれにみるびじょ】
「稀に見る猛暑」【まれにみるもうしょ】
ここ10年程度、夏の気温がものすごく暑くなっています。
30度以上の気温は当たり前で、場所によっては40度を超える事もあります。
このような暑い夏を、聞き手に印象付けたい時に、「稀に見る猛暑」という言い回しがあります。
ここ数年という意味では、比較的頻繁に起こっている暑い夏という現象ですが、大きな年月のモノサシで見れば、これほど暑い夏はやはり「稀に見る」という言葉がぴったりです。
「稀に見る美女」【まれにみるびじょ】
飲み会などで、すごい美女と出会う事があるでしょう。
このような美しい女性の事を、実際に見ていない人に伝える事は難しい事です。
そんな時に「稀に見る美女」という言い回しを使います。
「すごい美人なんだよ」とか、「芸能人みたい」と熱弁するよりも、「稀に見る美女」と言った方が、美人度が伝わりやすいでしょう。
ビジネスシーンなどのフォーマルな場面で、美女の存在を話題にする時も、「稀に見る美女」という言い回しはぴったりです。
「近年稀に見る」の対義語
最後に「近年稀に見る」の対義語を紹介します。
珍しくない、普通の事を意味する言葉が並んでいます。
- 「有り触れた」【ありふれた】
- 「ありきたり」【ありきたり】
- 「日常茶飯」【にちじょうさはん】
「有り触れた」【ありふれた】
「有り触れた」という言葉があります。
例えば「有り触れた出来事」という使い方をします。
いくらでも行き会う事ができる出来事、つまり普通の事という意味があります。
「ありきたり」【ありきたり】
「ありきたり」も普通の事を表現するのにぴったりの言葉です。
「ありきたり」には、世間によくある事、特に珍しくもない事という意味があります。
定型句のひとつ「ありきたりの意見」という言葉には、珍しくもない平凡な意見という意味があります。
「日常茶飯」【にちじょうさはん】
「時」という文字を付けて「日常茶飯事」という使い方をする事が多いです。
「日常茶飯」とは、毎日身の回りで起こるような平凡な出来事を意味します。
「近年稀に見る」とは180度違う意味の言葉です。
「近年稀に見る」は、「ここ数年で見たことがないくらい珍しい」という意味があります。
良い出来事にも悪い出来事にも使える言葉ですので、覚えておくと便利です。
「すごく珍しい」という点をアピールしたい事柄に、「近年稀に見る」という言葉を付けてみましょう。