「後学」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
学問に関する言葉のひとつ「後学」の、意味や読み方を紹介します。
さらに「後学」の類語や使い方を紹介して行きます。
目次
- 「後学」の意味とは?
- 「後学」の類語や言い換え
- 「後学」の使い方
- 「後学」を使った例文
「後学」の意味とは?
「後学」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ある年齢以上の人にとっては、耳なじみがある言葉かもしれません。
しかし年齢が若い人にとって「後学」は読み方すら知らないような、見覚えのない言葉ではないでしょうか。
そこで「後学」の読み方や言葉の意味を紹介します。
- 「後学」の読み方
- 「後学」の意味
- もうひとつの「後学」
「後学」の読み方
「後学」とは「こうがく」と読みます。
「ごがく」や「うしろがく」などと読まないように気を付けましょう。
「後学」「後」は「あと」「のちに」という意味の言葉です。
そこから「後学」は、「後になって生きてくるような学問や学術的な知識、スキル」を指すようになりました。
つまり「後学」とは「後で役に立ちそうな学問や知識」を意味する言葉です。
「後学」の意味
「後学」は「今すぐに役に立つかは別として、後の人生で役に立つかもしれない学び」を意味する言葉です。
例えばインターネットに関する知識は、現在IT系の職業をしていない人でも、知っておいて損はないはずです。
将来的に、いつか役に立つ事があるかもしれないからです。
今はインターネットに興味がない中年の方でも、テレビなどで最新のIT技術を紹介する番組を放送していたら、「『後学』のためにITの知識を知っておこう」などと言って、テレビを観るかもしれません。
また「今すぐに自分の役に立つ学問ではない」という意味合いを強く押し出して、「後学」という言葉を使う事もあります。
「(本当は興味がないけれど)、『後学』のために仕方なしに知識を学ぶ」という場面があるかもしれません。
もうひとつの「後学」
「後学」は先述した通り、「将来的に役に立ちそうな学問や知識」を意味する言葉です。
しかし「後学」にはもう一つの意味があります。
それは「後進の学徒」という意味です。
「後進」とは後輩のような意味の言葉で、後ろから続く人の事を指します。
「後学」には、学校の後輩や、学問の上で後輩にあたる人を意味する事もあります。
「後学」という言葉が登場した時は、話している相手との上下関係に気を付けると、どちらの意味で使われているかが理解しやすいかもしれません。
ただし、ほとんどの場合、「後学」は「これから役に立ちそうな学問や知識」という意味で使われます。
まずは「学問や知識」についての言葉だと思って間違いないでしょう。
「後学」の類語や言い換え
次に「後学」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉について紹介します。
「後学」の言葉の意味が、より立体的に見えてくるのではないでしょうか。
- 「学問」【がくもん】
- 「学術」【がくじゅつ】
- 「学芸」【がくげい】
- 「学び」【まなび】
「学問」【がくもん】
「学問」の「学」は「学問」の「学」でもあります。
そして「学問」は、誰もが見聞きした経験のある、とても一般的な言葉のひとつです。
しかし、意外と他の言葉に言い換えにくい言葉でもあります。
「学問」にはどのような意味があるのでしょうか。
「学問」とは、「知識を体系的に組み立てたもの」という意味があります。
単なる知識ではなく、体系的に形ができ上がっているものを「学問」と呼びます。
世の中には様々な「学問」がありますが、確かに一から十まで体系的に体裁が整っています。
「学問」の中には、現在興味がなくても、将来的に自分を助けてくれるジャンルがあるかもしれません。
それはまさに「後学」そのものを意味します。
「学術」【がくじゅつ】
「学術」という言葉があります。
「学問」とどのような違いがあるのか、分かりにくい言葉かもしれません。
「学問」は体系的に「できあがった」知識の集合体と言い表す事ができます。
「学術」は「学問」に加えて、「現在進行形の研究の側面」があります。
「学問」が本のように完成されたものだとしたら、「学術」はインターネット上で常に新しい知識や技術が更新され続けるアプリのようなものかもしれません。
「学問」と「学術」を比べたら、より適用できる範囲、たくさんの意味を含む言葉は「学術」になるでしょう。
「学芸」【がくげい】
「学芸」という言葉も、「学問」や「学術」と似た意味を持つ言葉です。
こちらの言葉に含まれる意味も、なかなか分かりにくいかもしれません。
しかし、意味を知ると「学芸」の意味は容易に理解できます。
「学芸」とは「学問と芸術」を略した言葉だからです。
「学芸大学」という場合は、「芸術学部」などが設置されている可能性が高いでしょう。
「後学」には後になって役に立ちそうな学問や知識やスキルという意味がありますが、当然、芸術の知識も含まれています。
いかなる「学芸」も、様々な人の「後学」になる可能性があります。
「学び」【まなび】
「学び」という言葉にはどのような意味があるでしょうか。
「学び」には「学ぶ事」という「学問をしている様子」を意味するケースと「学問」そのものを指すケースがあります。
一般的には「学問を習得する様子」を意味するケースが多いでしょう。
「後学」の使い方
「後学」はどのように文章に組み入れればいいでしょうか。
「後学」はどちらかといえばフォーマルな場で使う言葉です。
特に会社で働いている時や、仕事の関係者と一緒にいる時に使う機会が多い言葉といえます。
「後学」は、「後になって役に立ちそうな学問」という意味があり、一方で「今は学ぶ必要が無い」という意味も隠れています。
ビジネス上では、今すぐに役に立つ知識や学問を身につける事を求められやすいので、そうではない知識や学問を仕入れる時に、ぜひ「後学」という言葉を使って周囲の人に納得してもらいましょう。
「後学」を使った例文
「後学」の使い方を知った所で、どのように例文に組み込めばいいかを見て行きましょう。
「後学」の上手な使い方を知ると、社会人生活がとても楽になるかもしれません。
- 「後学」を使った例文1
- 「後学」を使った例文2
「後学」を使った例文1
「後学」をビジネスシーンで使ってみましょう。
「今すぐ必要な知識ではないが、後に役立つかもしれない」というアピールをしたい場面に似合います。
例えば、仕事とは直接関係のない展示会や発表会、講演会に参加するとします。
仕事を中断して仕事と直接関係のないイベントに参加する事に対して、嫌な顔をする人も多いはずです。
しかし「「後学」のために、講演会に行ってきます」とか、「今は必要ない知識ですが、この展示会に参加をする事が「後学」のために役立つかもしれません」などという感じで、「後学」という言葉を使う事ができます。
上司や同僚も「「後学」のためなら仕方ないか」と納得してくれる可能性が高くなります。
「後学」を使った例文2
「後学」を使った文章を用いて、社会人生活を充実させましょう。
これから旅行に行くために有給を取る必要がある時も、「後学」を使った文章にしてお願いしてみましょう。
「これから『後学』のために、ハワイに行ってきます。そのための有給を取らせてください」などと言います。
「気分転換のため」とか「休みが溜まっているので」などという理由よりも、周囲の人の理解を得られやすく、有給を取得しやすいかもしれません。
「後学」は人生の後の段階になって役に立ちそうな、学問や知識、スキルなどを意味する言葉です。
「後学」という言葉を知っていると、今すぐ役に立たない知識でも、ひとまず学んでおこうと前向きな気持ちになりやすいかもしれません。
また「後学」という言葉は、ビジネス上の関係者などにアピールしやすい言葉です。
使い方を知っておくと便利でしょう。