「れっきとした」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「れっきとした」という言葉を聞いたことがあって、その意味をなんとなく知ったつもりになっているものの、実際に自分で使うとなると、果たしてどういう意味だったのか分からなくなることがあるかもしれません。
それで、今回は「れっきとした」という言葉について調べてみて、他の人がこの言葉を使っているときに、明確に意味が分かるようになるとともに、自分自身も、正しく使えるようになりましょう。
目次
- 「れっきとした」の意味とは?
- 「れっきとした」の類語や言い換え
- 「れっきとした」の使い方
- 「れっきとした」を使った例文
- 「れっきとした」を使った言葉
- 「れっきとした」の対義語
「れっきとした」の意味とは?
「れっきとした」という言葉には「正しい事」「確かなこと」「間違いのない事」「正式であること」「由緒正しい」という意味があります。
それで、この「れっきとした」を使う事によって、その後に続く言葉を、疑う余地もなく、正真正銘の物であると修飾することが出来ます。
また一昔前は「隙がないこと」「家柄が良い事」「身分が高い事」を指す意味としても使用されていましたが、現代においては、これらの意味よりも、前述した説明のように「正しく間違いない事」の意味で使われることが多いです。
- 「れっきとした」の漢字
「れっきとした」の漢字
「れっきとした」という言葉はこのように、ひらがなで書かれることが多いです。
しかし、意外にもこの「れっきとした」という言葉には漢字があります。
それは「歴とした」です。
「歴」という言葉は「歴史」の「歴」で「れき」とは読みますが「れっき」とは読みません。
最初は漢字の表記通りに「れきとした」と読まれてきましたが、「れきとした」では発音しにくくなり、「れ」と「き」の間に「っ」が発音されるようになり、いまでは通常「れっきとした」と読まれるようになっています。
この「歴」という字には「歴然」という言葉もあることからもわかるように、「はっきりとした」という意味も含まれていますから、「れっきとした」が「正しく明確な様子」を意味するのもうなづけることでしょう。
「れっきとした」の類語や言い換え
「れっきとした」という言葉は他の言葉でも表現することが出来ます。
その類語を知ることによって、「れっきとした」という語がどのような意味を持つのかを調べてみましょう。
- 「はっきりとした」
- 「正真正銘の」
- 「まさしく」
「はっきりとした」
「れっきとした」と「はっきりした」という二つの言葉は発音も意味も似ております。
「はっきりとした」という言葉には「白黒はっきりとした」などのようにある二つの事柄を区別するのに用います。
「はっきりとした」という言葉には、ある物事を明確に判断する時に用います。
その結果は良いものだけでなく悪いときもあります。
しかし「れっきとした」という言葉は、はっきりとわかるだけでなくそれが正真正銘の物であるという良い意味が込められています。
「正真正銘の」
「正真正銘の」は「れっきとした」と限りなく意味が近いと言えるでしょう。
どちらの言葉も、その後に続く言葉を「正しい」「間違いない」という意味で修飾しています。
例文で考えてみますと「正真正銘のアメリカ人である」「れっきとしたアメリカ人である」のようにこの二つの言葉はほぼ同じ意味で用いれると分かります。
しかし「正真正銘の」のほうが漢字4文字で表現してあり、少し表現が固く、書き言葉に近いと言えるでしょう。
「まさしく」
この「まさしく」も「れっきとした」と同じようにひらがなで表現されております。
「まさしく」は「間違いない」「正しく」という意味があります。
この意味を考えても、この二つの言葉は似ていると言えます。
「まさしく」は「間違いない」という事を断定して強調することが出来る言葉となっています。
「れっきとした」の使い方
ではこの「れっきとした」をどのように使うことが出来るでしょうか?
「れっきとした」という言葉を使うときには、その後に来る人物や物事が正しい、正真正銘の物であることを表現することが出来ます。
それで、誰かから、ある物事に対して、疑問が投げかけられているときに、「れっきとした」という言葉を使うときに、疑問の余地のないことを強調できます。
またはある二つの物事が、非常によく似ており、どちらが本物かを判断する時にも「れっきとした」という言葉を使って、片方の正しさを証明することが出来るでしょう。
「れっきとした」を使った例文
- 「これはれっきとしたシルバー製品だ」
- 「れっきとしたアリバイがある」
- 「彼はれっきとした親だ」
「これはれっきとしたシルバー製品だ」
シルバー製品を買いに行った時に、シルバー製品が、本物でない場合もあります。
しかし、本物のシルバー製品を見つけた時には、ほかの偽物のシルバー製品とは違う事を「れっきとした」という言葉を用いて表現することが出来ます。
「れっきとしたアリバイがある」
ドラマなどで、何らかの疑いがかけられた時にこの「れっきとしたアリバイがある」という言葉を用いることが出来ます。
この時に「アリバイがある」と言うのではなく、「れっきとしたアリバイがある」と表現しているのは、ただ単にアリバイがあって、自分に疑いをかけるのは間違っているのではなく、非常に正しく、間違いのないアリバイがあって、いかなる嫌疑をかけるのは間違っていると、より強調しているからです。
「彼はれっきとした親だ」
この例文の場合は第三者が、彼は親ではないのではないか?と疑問を差し向けています。
その理由は顔が童顔であるとか、子供がいるような円熟度がないという理由かもしれません。
理由はどのようなものであれ、彼が親であるならば、これは「れっきとした事実」ですから「れっきとした親だ」という言葉を使うことが出来ます。
この三つの例文から考えたように「れっきとした」という言葉は、その前に何らかの疑問などが差し挟まれた時にその疑問を否定する形で用いることが多いという事を理解できます。
「れっきとした」を使った言葉
- 「れっきとした事実」
- 「れっきとした物」
- 「れっきとした人」
「れっきとした事実」
ある事実が、単なる事実でなく、確証されていること、誰から見ても疑問の余地がないときに「れっきとした」という言葉で修飾することによって、その事実を正しいと強調することが出来ます。
「れっきとした物」
正真正銘で、本物であることを表現しています。
このように「れっきとした」という言葉を使うときには、その物が本物であることを証明する十分に足る証拠が必要になります。
「れっきとした人」
「れっきとした」は人物に対しても用いることが出来ます。
その場合はその人の、資格、人間性、人種などを確定する時に用います。
「れっきとした」の対義語
「はっきりとしていない」「正しくない」「偽物」「確定されていない」
どの語も「れっきとした」という意味の「正しい」「確定されている」「正真正銘」東井言葉の逆の意味があり、これらの対義語を使用するなら、「れっきとしていない」という意味になります。
今回は「れっきとした」という意味について考えることが出来ました。
「れっきとした」には「歴とした」という漢字があったことに驚かれた方もおられるかもしれません。
今度の飲み会などでこのような小ネタを披露すると博識であることをアピールできます。
「れっきとした」は良い意味で使うことが出来ますので、正しい事、間違いがない事を強調したいときにこの言葉を用いましょう。
特に、誰かから、疑問を投げかけられたり、信用できないという雰囲気で言葉を投げかけられた時には、「そのようなことはない、れっきとした何々だからである」という言葉を用いて、投げかけられた疑問には証拠不十分であり、無意味であることを伝えられるでしょう。