「 一蓮托生」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「一蓮托生」の意味や読み方を紹介します。
さらに「一蓮托生」の類語や使い方を紹介して行きます。
目次
- 「一蓮托生」の意味とは?
- 「一蓮托生」の類語や言い換え
- 「一蓮托生」の使い方
- 「一蓮托生」を使った例文
「一蓮托生」の意味とは?
「一蓮托生」という言葉をご存知でしょうか。
一度は耳にした事があるものの、意味までは知らないという人が多いのではないでしょうか。
また難しい漢字が使われているために、読み方が分からないという人もいそうです。
そこで「一蓮托生」の言葉の意味や読み方を紹介します。
- 「一蓮托生」の読み方
- 「一蓮托生」の語源
- 「一蓮托生」の意味
「一蓮托生」の読み方
「一蓮托生」は「いちれんたくしょう」と読みます。
「一蓮」は「いちれん」、「托生」は「たくしょう」と読みます。
あまり見たことがない漢字が続きますので、読み方を間違えないように覚えておきましょう。
そして「一蓮」の「蓮」は「蓮の花(はすのはな)」を意味します。
実は「一蓮托生」は仏教用語で、仏教の世界では、蓮の花は仏様が乗る「乗り物」というのが常識です。
「一蓮托生」の語源
「一蓮托生」は仏教用語で、「一蓮」の「蓮」とは、「蓮の花」で仏様が乗る乗り物であるという話をしました。
そして「一蓮」には「ひとつの蓮の花」という意味があります。
また仏教の世界では、死んだら生まれ変わる「輪廻転生(りんねてんせい)」という考え方があります。
さらに「一蓮托生」の「托生」には、「身を他の物に任せて生きる」という意味があります。
この事から「一蓮托生」には、もし命を失っても、さらに生まれ変わったとしても、一つの蓮の花の上で、一緒に生きて行こうという意味があります。
「一蓮托生」の意味
「一蓮托生」には、死んで生まれ変わったとしても、一緒の蓮の上で暮らそう…いつまでも一緒に生きて行こうという意味があります。
さらにその意味が広がって「いつまで一緒にいる」という意味や、「行動や運命を共にする事」を意味するようになりました。
夫婦間で「一蓮托生」という言葉を使われる時は、いつまでも一緒にいるという意味に加えて、行動や運命を共にするという意味などすべての意味が含まれていると考えられます。
一方でビジネスシーンで「一蓮托生」という言葉が使われる時は、「行動や運命を共にする」という意味の割合が多く、「同盟」のような意味が含まれていると考えられます。
さらに言えば「絶対に裏切るな」という警告が「一蓮托生」という言葉に含まれているのかもしれません。
「一蓮托生」の類語や言い換え
次に「一蓮托生」の類語や似た意味の言葉を紹介します。
「一蓮托生」とはどのような意味を含む言葉なのか、言い換えられる言葉と比較すると理解しやすいかもしれません。
- 「運命」【うんめい】
- 「因縁」【いんねん】
- 「約束」【やくそく】
- 「定め」【さだめ】
- 「巡り合わせ」【めぐりあわせ】
「運命」【うんめい】
人生を送っていると、良い事も悪い事もあります。
このような人のみに起こる様々な出来事や成り行きを「運命」と呼びます。
「一蓮托生」には「運命を共にする」という意味があります。
「運命」は「運命のいたずら」という言葉を使うなど、自分の力ではコントロールできないような出来事や成り行きを意味します。
「運を天に任せる」という言葉もあるように、「運」という言葉を使う場合、自分を超える大きな存在を意識せざるを得ません。
「運命」なら仕方ない…そのような大きな力に対する畏怖の気持が「一蓮托生」という言葉の意味を強めているかもしれません。
「因縁」【いんねん】
「因縁」という言葉も、「一蓮托生」という言葉に近い言葉です。
実は「因縁」もそもそもは仏教用語なので、「一蓮托生」と雰囲気が似た言葉になっています。
「因縁の関係」というように、「因縁」には「運命」と同じような自分のコントロールを超えた力が働いているのを感じます。
すでに大きな力によって、「こうなる事が決まっている」と思わざるを得ないのが「因縁」という言葉が意味するところです。
「約束」【やくそく】
「約束」という言葉も「運命」や「因縁」、「一蓮托生」という言葉と並べると、同じような意味がある言葉だと分かります。
日常的に使用する「約束」という言葉ですが、実は「約束」には、「すでに決まっている運命」という意味があります。
「前世から決められている間柄」「前世から決まっている関係性」などの意味が「約束」にはあります。
「彼と私は今世で出会う事が「約束」されている」とか、「ふたりが結婚する事は前世からの「約束」なの」などという文章にすると、「約束」の意味が理解しやすいかもしれません。
「定め」【さだめ】
「定め」も「運命」や「約束」などと似た意味を持つ言葉です。
すでに決められていて、動かす事ができない事柄や関係性、成り行きなどを「定め」と呼びます。
「私はここで死ぬ「定め」だ」という台詞は、小説や映画などで目にする機会があるかもしれません。
大きな力にコントロールされていて、どうする事もできない事があると受け入れている人は、「運命」や「定め」という言葉を受け入れやすいでしょう。
さらには「一蓮托生」という考え方も、素直に受け入れる事ができるかもしれません。
「巡り合わせ」【めぐりあわせ】
自然とそうなる運命の事を「巡り合わせ」とよびます。
「運命」や「定め」、「因縁」などの言葉に言い換える事もできます。
「一蓮托生」という言葉を使って、運命を共にしようと思う人も、「巡り合わせ」の力を信じているのではないでしょうか。
「一蓮托生」の使い方
「一蓮托生」という言葉を使う時は、「運命や行動を共にする」という姿勢をアピールする時に使います。
「一蓮托生」する相手は、プライベートなら結婚相手や恋人で、ビジネスシーンなら上司や部下、取引先の相手などになるでしょう。
「ずっと一緒です」「運命を共にして頑張りましょう」と、結婚生活を始める前に誓い合うかもしれません。
また協力して仕事を頑張りたい時に「一蓮托生」という言葉を使って、幹事役の人が音頭を取る機会があるかもしれません。
また「一蓮托生」という言葉には、「結果はどうであれ」という意味が含まれています。
そのため、「もし結果が悪くても」「幸せになれなくても…」というあきらめの気持ちも少し含まれているため、ややほろ苦い印象がある誓いの言葉になるかもしれません。
「一蓮托生」を使った例文
続いて「一蓮托生」という言葉を使った例文を見て行きましょう。
例文を見る事で、「一蓮托生」の使い方が理解しやすくなるでしょう。
- ビジネスシーンで「一蓮托生」を使った例文
ビジネスシーンで「一蓮托生」を使った例文
ビジネスシーンでは、時折「一蓮托生」という言葉を使う場面があります。
「一蓮托生」には「結果に限らず、運命を共にしましょう」という意味があります。
この言葉は、取引先の企業と一緒にビジネスをする時に、都合が良い言葉だという事がわかります。
「結果に関わらず」という事で、もしビジネスが失敗をした時も言い訳ができます。
また「運命を共にする」という部分は、「裏切りは許さない」という意味を読み取る事ができます。
そこで、ビジネスシーンにおける「一蓮托生」を使った例文を見て行きましょう。
例えば「わが社と御社は『一蓮托生』です。このビジネスを最後までやり切りましょう」と言ったり、「我々は『一蓮托生』の身です。
他の企業に浮気などなさらぬように…」などという文章にして、ビジネスパートナーとしての心構えをアピールしましょう。
「一蓮托生」は仏教用語で、難しい漢字が使われています。
「いちれんたくしょう」と読み方を間違えないようにしましょう。
さらに「結果に関わらず、運命や行動を共にする」という意味があります。
似たような状況がある時は、ぜひ「一蓮托生」という言葉を使ってみましょう。