「性急」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
物事を進めるに当たっては、何をなすべきかじっくりと考えて、計画を練り、行動することが必要です。
しかし、仕事をしていると、締め切りという期日があり、それを守る必要かあります。
中には、突発的な出来事が起こる場合もあります。
そんな時に思い出される言葉の1つに「性急」という言葉があります。
目次
- 「性急」の意味とは?
- 「性急」の類語や言い換え
- 「性急」の使い方
- 「性急」を使った例文
- 「性急」を使った言葉を解釈
- 「性急」の対義語や似た対義語
「性急」の意味とは?
「性急」という言葉は、私達の日常の生活の中での会話でも出てくるこもがよくあります。
また、ビジネス上での会話でも、よく耳にすることがある言葉ではないでしょうか?
「性急な結論を避けなければならない」や「性急な解決を要する問題だ」というような使い方をしたことがある人も少なくないと思います。
「性急」の言葉の意味は、「気が短くせっかちなこと」や、「その状態」を言ったり、「物事の進み方々がとても急であること」を意味しています。
「物事の進め方が急なこと」とい意味を持つことから、「性急」には、「短気」、「せっかちなこと」という人の性格的な意味も含まれています。
- 「早急」との違い
- 「性急」の読み方
「早急」との違い
「性急」と似たような言葉としては、「早急」(さっきゅう)という言葉があります。
そして、この語と「早急」の使い方を比較すると以下のようになります。
ニュアンス的にこれらの2つの言葉を比較すると、違う意味であることが分かります。
「性急」の用法では、「ともかく性急な結論は避けるべきだ」
この時は、「ともかく慌ただしく結論を出すのは避けるべきだ」という意味合いになります。
一方の「早急」になると、「今回のご注文の製品につきましては、早急に発送させていただきます」というような使い方をしますが、意味合いとしては、「今回、注文していただいた製品は急いで発送いたします」という内容になります。
この2つの文例を見ると、「性急」には「せっかちなこと」=(落ち着いて何かをするのでなく、ともかく先へ先へと急ぐこと)という感じがあります。
これと比べて、「早急」には「非常に急ぐこと」を表すニュアンスがあり、言葉の違いがを感じることができるでしょう。
「早急」には、素早い様子を表す一般的な言葉でありますが、「性急」は、「何事にも急ぎ過ぎ」の感があり、ちょっとマイナス的なイメージを覚えてしまいます。
急ぎすぎて、結果があまり良くないことになりそうな雰囲気さえします。
確かに、ビジネスの世界でも、性格的に「せっかち」な人は、事を進めることでも、深く考えずに「性急」的な動きばかりが目立って、落ち着いた行動ができないことから、失敗ばかりが目立ってしまうようなイメージがあります。
「性急」の読み方
「性急」の読み方は、「せいきゅう」となります。
「性急」の類語や言い換え
では、「せっかち」的な要素のある「性急」は、他に似たような意味を持つ言葉としては、どのようなものがあるでしょうか?
- 「拙速」
- 「慌ただしい」
- 「至急」(しきゆう)
「拙速」
「拙速」(せっそく)という言葉があります。
意味としては、「非常に迅速に、十分な熟考されないままにされること」や「できあがりがへたでも、ともかく仕事は速いこと」ということになります。
「拙速」という言葉は、「拙」と「速」の2つの文字で構成されていますが、「拙」は、「拙い(まずい)」、「拙い(つたない)」という意味があります。
「お世辞にも上出来には言えない拙い(まずい)仕上がり」、「熟練工には及ばない拙(つたない)できばえ」という時に使います。
この「拙」の意味からして、「拙速」は、予定よりも「速く」仕上げること時に「拙速」という表現をします。
また、この言葉には、マイナス的なイメージがありますが、「良い意味」でも使われるケースもあります。
「慌ただしい」
「慌ただしい」の意味は、「物事をしようとしてしきりにせきたてられる状態」や「落ち着かなくせわしいさま」、「状況の移り変わりが急で一定しないこと」などを指しています。
「経済界の慌ただしい動きとなっている」
「何かと慌ただしい年の瀬」というような使い方になります。
「至急」(しきゆう)
「至急」の意味は、「非常に急ぐこと」、「大急ぎ」となります。
この言葉も、日常の会話からビジネスシーンまであらゆる場面で幅広く使われている言葉です。
「至急の用事が入ってしまったので、退席させていただきます」
「請求書を至急お送りいたします」
「不良品の代品を、至急お送りいたします」
このような使われ方をします。
また、「至急」、メールや文章の表題などに「至急」と付けて、それだけを強調して表現することもあります。
これに対して、「早急」には、かしこまった場面などで使用される場合が多いです。
「性急」の使い方
「性急」の使い方を見ると、
「性急な調子に立ち返って」、「性急に軍備の即時撤廃を望まれる」、「性急ではなかった様子が判る」、「性急に乗り込む」といった使われ方がありますが、本当に鬼気迫る様子や緊迫した中で、事を急ぐ場合に使われることが目立ちます。
「性急」を使った例文
いくつか「性急」の例文を見ていきます。
- 「性急」を使った例文1
- 「性急」を使った例文2
- 「性急」を使った例文3
「性急」を使った例文1
「私は性急でせっかちな性分だから、夢中なると、熱が入り過ぎて、徹夜でもして仕事をしてしまう」
「性急」という言葉は、せっかちな性格面で使われることが分かります。
この時の使われ方を見ると、その人のパーソナリティーが理解できます。
「性急」を使った例文2
「トラックの大きな響きがして、止まったが、性急なドライバーの声もしたが、2人は、とても大きな声で言い合いを始めた」
この時のドライバーの性格も出ていますが、事故という場面も緊迫した背景が伺えます。
「性急」を使った例文3
「性急に犯人とおぼしき人に職務質問をしたのですが、相手は、とても落ち着かない雰囲気でした」
この場合は、事を急ぐことが優先されるような意味合いがあります。
「性急」を使った言葉を解釈
では、「性急」を使う言葉では、どんな意味合いがあるでしょうか?
- 「性急な返事」
- 「性急な気質」
- 「性急な判断」
「性急な返事」
「性急な返事が求められている」
このように、急に結論を求められることが、ビジネスシーンでありますが、冷静な判断もできずに、返事することが優先されてしまいそうなバタバタした空気が漂っています。
「性急な気質」
「彼は、とても性急な気質なので、誰もついていけない」
この時の使い方でも、人の性格面を表していますね。
とてもせっかちな性格な人物のことを言っていますが、やはり性格的なことの指摘となっています。
「性急な判断」
「重大な案件であるが、性急な判断が求められている」
「性急な判断は危険です」
ビジネスでも、どうしても結論を急がなければならないことがあります。
しかし、あまりにも結論ありきで、対処の仕方を間違えると、後戻りができなくなることもあるので、十分な議論や検討が必要になってきます。
「性急」の対義語や似た対義語
「性急」の対義語としては、「悠長」という言葉が挙げられるでしょう。
意味として、「動作や態度などが落ち着いていて気の長いこと」を指しており、「悠長に構える」や「悠長な話」という使われ方をします。
とてものんびりしていますが、あまりにゆったりとし過ぎており、逆にもっと急がなければならないという焦りの感じもあります。
どちらかというと、マイナス的な印象があります。
「性急」という言葉の意味を知ると、物事に対処するためには、急ぐことも必要ですが、焦らず、落ち着いて構えておく重要性も必要であることが見えてきます。
特にビジネスで重要案件に携わる人であれば、落ち着いて冷静な対処がとても大切ということになってききす。