「したっけ」の意味とは?北海道の方言?使い方や例文の紹介!
北海道の若者の間で交わされる方言、それも北海道独自の方言には、冬期オリンピックで有名になった「そだねー」に続き、ブームをおこしそうな言葉が、まだまだあります。
しかし、よくよく調べてみると、意外と多くの地方で使われているようで、宣伝するのも大事なようです。
目次
- 「したっけ」の意味とは?
- 「したっけ」の言い換え
- 「したっけ」の言葉の使い方
- 「したっけ」の例文
- 「したっけ」の語源
- 「したっけ」は何処の方言?
「したっけ」の意味とは?
言葉の意味としては「そうすると」「そうしたら」「そしたら」「じゃあ」といった、何らかの支障や問題の要因について、解決策や解決の方向などを示す文が続きやすい、順接の形で文章をつなぐ働きをする方言です。
他の地方にもある同じ「したっけ」の方言については、この時点で意味の説明が終わるのですが、北海道の方言には、もうひとつ、別の意味があります。
さらには、どちらかと言えば、こちらの意味の方が大事で、広く理解もされているかもしれません。
それは、「ばいばい」や「さようなら」などの代わりに、使われる意味があるのです。
別れ際や電話を切る際の決まり文句として、使われているのです。
それを知っておかないと、別れ際、友達の話が、一区切りついたところで、「したっけ」と言われて、次の言葉を待っていると、友達はくるりと背を向けて、とっとと立ち去ってしまい、残された自分は、呆然とその場に立ち尽くすことになります。
別れ際や話が一段落付いたとき、電話の用件が済んだときに「したっけ」と切り出された場合の意味は、「ばいばい。
またね」「そうしたら、またね」「じゃあ、また明日ね」といった意味で使われている例です。
「したっけ」の言い換え
- 「したら」【したら】
「したら」【したら】
接続詞的に使う「したっけ」と、同じ意味の言葉になります。
「そしたら」「そうしたら」「それならば」といった意味合いで使います。
「明日は、風が強そうだべ。したら、テントが飛ぶ危険性があるで、「道産子食の祭典」は、中止にするべ」「だども、せっかく準備してきたで、何とかならねえだべか」「んだども、気持ちは分かるが。どうしようもねえっす」
母に、息子が来年は一年生だと話したら「もうそんなにもなるべか。したら、机の一つもこうてやらねばな」と、うれしそうだった。
「したっけ」の言葉の使い方
「したっけ」は、基本的には、前文とそれに続く文とを、順接の形でつなぐ接続詞の役割をする言葉です。
「それで」「そうすると」などの言葉と置き換えても、文意が損なわれないようであれば、正しく使えています。
また、別れ際での挨拶代わりに使うのであれば、「さようなら」「それじゃ、またね」などの言葉との置き換えが、可能であれば大丈夫です。
気軽に、語尾を少し上げたり、伸ばしたりして「したっけ」と、別れることができるようになれば、一人前の北海道人です。
ただし、「したっけ」と別れるのは、札幌圏を中心とした都市部のみで、周辺の町村では、あまり使われない方言だとも言われています。
なお「したっけ」の「し」は、「する」が、活用したような動詞の部分にあたりますので、ここを動詞に置き換えて、「雪(降ったっけ)、長靴はいて行かねば〜」のように使えるようになると、もうどこから見ても根っからの道産子と言えそうです。
「したっけ」の例文
- 「したっけ」の例文1
- 「したっけ」の例文2
- 「したっけ」の例文3
- 「したっけ」の例文4
「したっけ」の例文1
「天気予報によると、明日は、どか雪だそうだべ。したっけ(が)、早めに出かけなきゃなんねえべ」
「したっけ」の例文2
「今度のイベント、寒くなるんで、人数さ集まりそうもないべさ。したっけが、イベント会場は暖かいことを報せる手を打たねば」
「したっけ」の例文3
「今日は、とても楽しかった。時間を作ってくれてありがとう。したっけ」
「したっけ」の例文4
コーヒーショップで、コーヒーを飲んでいたら、スマホを確認していた彼女が、急に立ち上がって「したっけ」と言うが早いか、お店を出て行ってしまった。残されたぼくは、どうしたらいいのか、カップをもったまま、固まってしまった。
「したっけ」の語源
この言葉は、北海道の方言と思われがちですが、意外にも、西日本を除いた、全国に広く分布し、使われている方言です。
北の地方の方言と思われがちですが、関東圏の中でも、神奈川や栃木でも使いますし、東北地方ではほとんどの県で使われ、北へ行くほどに「そうしたら」「そしたら」という接続詞の形で、使っている所が増えてきます。
そうしたことが要因なのか、語源ははっきりしません。
「したっけ」は何処の方言?
語源と同様に、北海道の方言と思われがちですが、西日本を除いた日本全国に分布するポピュラ-な方言で、何処とは限定できません。
しかし、つとに、北海道が有名なのは、SNSやLINE等の個人情報網に加え、様々なマスメディアを通した、「北海道展」を初めとした宣伝効果の成果ではないかと思われます。
さよならの代わりに、その土地特有の想いを感じさせる「したっけ」という別れ際のセリフ、ドラマのワンシーンを見る感じすらします。
ことば全体から「じゃあ、また明日ね(会いましょう)」という心が伝わってきます。
いつも耳にする「じゃあ、また」という、どこかぷつんと切れたような、別れたらすぐに自分の世界に入り込んでしまう他人行儀な感じがしない、「したっけ」には、不思議なパワーが含まれているような気がする言葉です。