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「質実剛健」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!

よく聞く四字熟語の一つに「質実剛健」というものがあります。

何となく強そうで逞しいイメージがありますが、正確な意味は何なのでしょうか。

今回は「質実剛健」の意味や使い方、例文などについて詳しくみていきたいと思います。

質実剛健

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「質実剛健」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!>


目次

  • 「質実剛健」の意味とは?
  • 「質実剛健」の類語や言い換え
  • 「質実剛健」の使い方
  • 「質実剛健」のを使った例文
  • 「質実剛健」の反対語や対照語・対義語
  • 「質実剛健」な人の特徴
  • 「質実剛健」が褒め言葉?


「質実剛健」の意味とは?

「質実剛健」の意味とは?
  • 「質実剛健」の読み方や意味
  • 「質実剛健」の語源や成り立ち
  • 「剛健質実」について
  • 「質実剛健」の由来について

「質実剛健」の読み方や意味

「質実剛健」は【しつじつごうけん】と読みます。

言葉の響きからは強く逞しい印象を受けますが、

  • 質素で真面目なこと
  • 飾り気が無く誠実なこと
  • 自分を取り繕う事なく、真面目で心身共に逞しいこと

という意味になります。

「質実剛健」の語源や成り立ち

「質実剛健」は、「質実」「剛健」という熟語から成り立ち、それぞれ意味を持っています。

また「質実」「質」「実」に分けられ「質」には《質朴・質素》、「実」には《誠実・堅実》という意味があります。

それが《男性的で、心身ともに強くたくましい・しっかりしている》という意味の「剛健」と結び付いて「質実剛健」となりました。

この言葉は、派手さはないけど中身が充実して強さやしなやかさで満ちているという事なので、座右の銘にしたり、何かの標語にされるくらいの大変素晴らしい状態を指す言葉になります。

「剛健質実」について

「質実」「剛健」を入れ替えた「剛健質実」という言葉もありますが、意味は同じなので「質実剛健」と同様に使うことができます。

そして「質実剛健」「剛」という漢字が入っているため、よくある間違いに「質実強健」と強いイメージそのままに書いてしまう場合が多くあります。

実際に「強健【きょうけん】」という言葉があり《体が強く、丈夫であること》という意味がありますが、四字熟語として「質実」と組み合わせる際には「剛健」を用いるので注意しましょう。

「質実剛健」の由来について

「質実剛健」は明治時代に日本に入ってきた言葉になります。

江戸時代は鎖国の影響で、他国の文化や文学などに触れていなかったので、学問や文明の方面で日本は出遅れてしまいました。

そこで政府は国家を発展させていくために、「戊辰詔書(ぼしんしょうしょ)」という詔書を発行しました。

「質実剛健」という四字熟語は、この詔書の言葉に由来していて、国民に対する理想的な在り方として掲示したのが始まりだと言われています。



「質実剛健」の類語や言い換え

「質実剛健」の類語や言い換え
  • 「剛健質朴」【ごうけんしつぼく】
  • 「不撓不屈」【ふとうふくつ】
  • 」「剛毅木訥」【ごうきぼくとつ】

「剛健質朴」【ごうけんしつぼく】

心身共に力強く、飾り気がないことや、素直で頼もしいことをいいます。

「質朴」とは飾り気がなく素朴・素直なことをいいます。

  • 「娘の婚約者が剛健質朴な人で良かった。安心している」
  • 「剛健質朴だと思っていたのに、詐欺師みたいな人だったのでがっかりした」

など。

「不撓不屈」【ふとうふくつ】

どんなに困難が訪れても、強い意志を持ち、くじけず、ひるまず、諦めない事を言います。

非常に有名な四文字熟語であり、素晴らしい意味なので耳にした事がある方も多いのではないでしょうか。

  • 「今後も不撓不屈の精神で自分の道を命を懸けて貫く所存でございます」

など。

」「剛毅木訥」【ごうきぼくとつ】

素朴で飾り気はないけれど、意志が強く貫こうとする様や事を言います。

「剛毅」はメンタルが強く何事にも屈しない事や、物事にくじけない事をいいます。

また「木訥」は飾り気がなく、無骨な様子を言います。

  • 「彼は絵に描いたよな素敵な人で、剛毅木訥そのものだ」
  • 「あの部長は実力はもちろんだけど、剛毅木訥な人柄が愛されるから出世も早かったのだと思う」

など。

「質実剛健」の使い方

「質実剛健」の使い方

「質実剛健」は理想的な人柄や、社訓や校訓、人としての目標としてよく使われる四字熟語になるので、こうなって欲しいという願いを込めたり、なりたいという願望を持っていたり、「派手さがなく素朴で真面目であり、誠実な上に心身ともに逞しくしなやかな」な人物に対して使う言葉になります。

ですので、基本的にいい意味でしか使用されません。



「質実剛健」のを使った例文

「質実剛健」のを使った例文
  • 「質実剛健」の例文1
  • 「質実剛健」の例文2
  • 「質実剛健」の例文3
  • 「質実剛健」の例文4
  • 「質実剛健」の例文5

「質実剛健」の例文1

「私の会社は質実剛健と大きく書いたものが額に入れて飾ってある」

「質実剛健」の例文2

「質実剛健な男性は頼りになるし、モテると思います」

「質実剛健」の例文3

「時を超えて、女性も質実剛健で生きてきた。美しく逞しく全力でどの時代も彩ってきたのだ」

「質実剛健」の例文4

「あの人は聞いていた以上に胡散臭くて信用できない。それなりの格好をしていて口は達者だけど中身がない。質実剛健とは真逆な人間だ」

「質実剛健」の例文5

「質実剛健な人間になるようにという願いを込めて、息子に名前をつけました」

「質実剛健」の反対語や対照語・対義語

「質実剛健」の反対語や対照語・対義語
  • 「巧言令色鮮し仁」【こうげんれいしょくすくなしじん】
  • 「奢侈文弱」【しゃしぶんじゃく】
  • 「不甲斐ない」【ふがいない】

「巧言令色鮮し仁」【こうげんれいしょくすくなしじん】

「剛毅木訥【ごうきぼくとつ】」との対比で用いられることが多い四文字熟語ですが、うわべばかりを取り繕い、口先だけで中身が伴っていないことを言います。

愛想がよく外面はいいけれど、実際は心や思いがない事を言います。

  • 「他人とコミュニケーションを取る事は大切な事だし、重要ではあるけれど、あまりにも媚びを売ったり節操がないと巧言令色鮮し仁と言われてしまいますよ」

など。

「奢侈文弱」【しゃしぶんじゃく】

「奢侈」とは度を越えた贅沢の事で、「文弱」は学問や詩文などばかりに耽り精神や身体が弱々しい事をいいます。

つまり、贅沢や文学ばかりに時間を費やして弱々しく大人しい事をいいます。

  • 「奢侈文弱な人だから頼りないかもしれない」

など。

「不甲斐ない」【ふがいない】

情けなく、意気地がない事を言います。

まただらしない態度や様子の事も表します。

  • 「こんな結果になってしまって不甲斐ないと思っています」

など。

「質実剛健」な人の特徴

「質実剛健」な人の特徴
  • 誠実である
  • 何事にも真面目

誠実である

曲がった事を嫌う為、他人に対して誠実であり真っ直ぐな人が多いといえます。

嘘をついたり、その場凌ぎで誤魔化したり、保身のために他人を騙すといった事はまずないといえるでしょう。

自分を良く見せようという精神がないので、他人に対する態度がシンプルであり無駄がありません。

何事にも真面目

人によっては、頑固で融通が利かないと感じてしまうかも知れませんが、とにかく自分が携わったり関わったことには真面目にストイックに接するのも質実剛健な人の特徴になります。

妥協をしたり、諦めたり、ましてや投げ出すなんて事はあり得ないので信用されやすく、頼られる事も多いようです。

「質実剛健」が褒め言葉?

「質実剛健」が褒め言葉?

「質実剛健」とは、理想的な人物像を表す言葉であるため、社訓や教訓、座右の銘として使用される事が多いと述べましたが、この言葉はもちろん、個人に対しても使える言葉になります。

どうしても「剛健」という言葉が男性ぽく、力強さを感じさせてしまうので男性向けの言葉だと思われがちですが、決してそのような事はなく、あくまでも《真面目で理想的であり逞しい姿》という意味ですので、いつの時代も逞しく生きているのは男性だけではないので、全力で生き抜いている全ての人に対する褒め言葉だと言えるでしょう。

icon まとめ

言葉の響きやイメージから武道やスポーツ、体育会系の会社などで心得として使われる事が多いこの言葉ですが、言葉の真髄としては、「中身が大切」という事ではないでしょうか。

もちろん外面にあまりにも無頓着なのも考えものではありますが、内面が空っぽなのはもっと考えものです。

物事にはバランスが必要なので、内面を磨きながら外面や外見を内面に合わせる事が大切なのではないでしょうか。

そして、健やかに逞しく、男女ともに生き抜いていきたいものです。