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「不甲斐ない」とは?意味・英語【使い方や例文】

この「不甲斐ない」は、何かを失敗した時によく聞かれる言葉です。

もしくは、それほどそのような状態を表す時にも使われます。

不甲斐ない

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目次

  • 「不甲斐ない」の意味とは?
  • 「不甲斐ない」の読み方
  • 「不甲斐ない」の英語(解釈)
  • 「不甲斐ない」の語源
  • 「不甲斐ない」の言葉の使い方
  • 「不甲斐ない」を使った言葉と意味を解釈
  • 「不甲斐ない」を使った例文・短文・メール(解釈)
  • 「不甲斐ない」の類義語や置き換えられる表現


「不甲斐ない」の意味とは?

「不甲斐ない」の意味とは?

不甲斐ないとは、「情けない」と言いたい時に、それを強調して表現したい時に使います。

つまり、情けないの強い形だと考えて構いませんが、それに加えて準備や努力が足りなかった為だという意味が含まれています。

よって、「不甲斐ない結果」と使うと、自分の努力が足りない為に情けない結果で終わってしまったといった解釈になります。

場合によって、それができるだけの「才能」がなかったことも含める場合もあります。

上のような「不甲斐ない結果だった」などの形で使われることが多く、他には、誰かがそうだと使う場合や、自分がそうだと自虐的に使う場面も見られます。



「不甲斐ない」の読み方

「不甲斐ない」の読み方

「不甲斐ない」は、「ふがいない」と発音します。

「甲斐」「結果」「する(行う)だけの価値」を表す言葉で、それに「不」と付けて、「それらが無かった」としています。

それだけでは、「結果が失敗に終わった」、または「するだけの価値が無かった」というだけの解釈になりますが、そこに「ない」と付けることで、そのような終わり方をしてしまって「情けない」という意味が加わっていると考えてください。

発音上の注意としては、「甲斐」「かい」と発音しますが、「不甲斐」になると「ふがい」となる点くらいでしょう。

「不甲斐ない」の英語(解釈)

「不甲斐ない」の英語(解釈)

不甲斐ないは英語で、「shiftless」と表記します。

この言葉は、「無能な」「怠惰な」という意味の他に、「不甲斐ない」とも訳すことができます。

「不甲斐ない」を何かの結果に対してではなく、自分や人に対して用いる場合には、この「無能な」(才能がない)、または「怠惰な」(準備や努力に欠ける様子)といった意味で使うので、この英単語はそのまま日本語の「不甲斐ない」の英訳だと考えていいでしょう。

使い方によって意味が多少変わる言葉で、これほど日本語と英語でほ意味が共通している言葉があるのも珍しい例かも知れません。



「不甲斐ない」の語源

「不甲斐ない」の語源

「不甲斐ない」という言葉の作りについては既に説明しましたが、何故「甲斐」という言葉(漢字)が使われるようになったのかという語源です。

この「かい」は、元は「かひ」(旧仮名遣い)からきており、昔は「効」(かい)の字を当てはめていました。

「効」「効力」の意味があることから、「結果」に似たものだと解釈できます。

そして、この「効」に、いつからか「甲斐」が使われるようになったとされています。

一節には鎌倉時代に「効」から「甲斐」になったと言われていますが、その元となったと思われる「甲斐国」(かいのくに、今でいう都道府県の1つで、現在の山梨県)は7世紀頃から存在していたので、それができたのと同時にそうなったという訳でもなく、あくまで諸説の1つです。

「不甲斐ない」の言葉の使い方

「不甲斐ない」の言葉の使い方

不甲斐ないは、そのような様子(結果)を見た時や、自分や誰かがそうだと感じた時に使います。

注意としては、自分に使う場合はいいですが、何かの様子や人に対して使う時には、対象となる人や団体などに注意しないといけません。

その人やなどを強い意味で「情けない」と表現していることになり、様子に対して使った場合も、その関係者たちにそう言っているのと同じなので、迂闊に使うようなことは避けた方が無難です。

自分や自分がやったことをこの言葉で表現する場合、それほど「情けない様子」だったということになります。

本当にそう思った時に使うならいいですが、何かがある度に使うようなことは避けましょう。

そんなに何度も使ってしまうと、それだけ自分を下卑するだけです。

「不甲斐ない」を使った言葉と意味を解釈

「不甲斐ない」を使った言葉と意味を解釈

不甲斐ないを使ってできている言葉の解釈です。

この言葉が使われる用例としても多い形なので、その一種だと考えて構いません。

  • 「不甲斐ない気持ちでいっぱい」
  • 「不甲斐ない結果に終わる」

「不甲斐ない気持ちでいっぱい」

「とても情けない気持ちになった」と解釈してください。

少し簡単にして、「不甲斐なさでいっぱい」としても意味はほとんど一緒です。

「不甲斐なさを痛感した」などとしてもいいでしょう。

それだけ自分がそう思っている(考えている)と言っている為、本当にそこまでの状況でなければ使うべきではない表現です。

上にも書きましたが、この「不甲斐ない」は自分に対して簡単に使ってしまうと、それだけ「情けない(怠惰なという意味も含めて)人間」だと思われてしまいます。

「不甲斐ない結果に終わる」

「情けない結果に終わってしまった」と言いたい時に使います。

最初の方でこの「不甲斐ない結果」という表現については書いていますが、「終わる」と付けることで、更にその意味を強調できます。

普通に使う場合には、「不甲斐ない結果だった」で充分です。

それを強く言いたい時に、この「終わる」まで付けて使ってください。

「不甲斐ない」を使った例文・短文・メール(解釈)

「不甲斐ない」を使った例文・短文・メール(解釈)

不甲斐ないを使った例文や短文です。

主な使い方は既に挙げてしまいましたが、それ以外の使い方もできる言葉です。

  • 「不甲斐ない」の例文1
  • 「不甲斐ない」の例文2
  • 「不甲斐ない」の例文3

「不甲斐ない」の例文1

「奴の不甲斐なさには呆れたものだ」

その人がとても情けない、または怠惰な様子だと表現しています。

このような使い方の場合には、「だらしがない」という意味も含んで解釈していいでしょう。

ここまで言われるのは、よほどのことをした場合や、それだけの様子だと考えることができます。

そうではなければ、この「不甲斐ない」とまでは言われないものです。

「不甲斐ない」の例文2

「いつもそんなに不甲斐ない様子では、降格も考えないといけないだろう」

部下などの自分より立場の下の人に対して使っている例になります。

いかにも怠惰(だらしのない)な様子だと表す時には、このように使うことが少なくありません。

「不甲斐ない態度」とすると、「情けない態度」という意味が強くなりますが、この例文のように「不甲斐ない様子」だと、それも含めた「様子」という意味になり、より広く「不甲斐なさ」が表現できます。

「不甲斐ない」の例文3

「こんな不甲斐ない性能では、とてもヒットするとは思えない」

「不甲斐ない」は、人や様子以外にも使えるといういい例です。

例えば、スマホやテレビなどで、他社の同価格帯の製品より、誰がどう見ても性能が劣っている場合などにこのような形で使われます。

「不甲斐ない」という言葉の意味から、「情けない性能」とそのまま捉えても構いませんが、「情けないほど劣った性能」と解釈するのが合っています。

その場の使われ方に応じて、多少アレンジした(情けない、怠惰なといった意味を大いに絡めた)解釈が可能だという例でもあります。

「不甲斐ない」の類義語や置き換えられる表現

「不甲斐ない」の類義語や置き換えられる表現

不甲斐ないと似た意味で使える言葉や表現です。

「不甲斐ない」とは多少意味が異なりますが、使う場面によってはこれらの方が向いていることもあります。

  • 「意気地のない」【いくじのない】
  • 「腰抜け」【こしぬけ】
  • 「根性がない」【こんじょうがない】

「意気地のない」【いくじのない】

「情けない」の意味を全面に出して「不甲斐ない」と使う場合に、近い表現になります。

「意気地」は、「自分の意志を通そうとする意思」、または「気力」「元気」という意味で使う言葉です。

それがないと表現することで、「情けない様子」を表しています。

「不甲斐ない性能」などという形の置き換えには使えませんが、「 不甲斐ない人」であれば、意味が近い言葉として置き換えなどに使えます。

「腰抜け」【こしぬけ】

何かに驚いたり、怖いことがあると、腰を抜かしてしまう(座り込んでしまう)様子から、この「腰抜け」「臆病者」という意味で使われます。

「情けない様子」の表現にはもってこいなので、その為、「不甲斐ない」の類義語の1つだと考えていいでしょう。

また、この言葉はこれだけでも充分に意味をもっているという特徴があります。

その為、「この腰抜けが」などといった使い方も可能です。

「根性がない」【こんじょうがない】

これは、比較的よく使われている表現です。

特にスポーツの世界などでは頻繁に聞く機会があり、「情けない」ことをこの言葉で表現することも多々あります。

それほど「不甲斐ない」と似ている言葉ではありませんが、主に「努力」が足りない(為に結果が悪い)と言いたい時に向いている言葉です。

icon まとめ

「不甲斐ない」は、とても情けない、怠惰だと言いたい時に使う言葉です。

人や何かの様子に対して使う時はもちろん、自分や自分の様子に使う時にも多少の注意が必要です。

この言葉を頻繁に使うと、それだけ自分を下卑してしまうことになります。

これには気を付けた方がいいでしょう。