「ドンパ」の意味とは?方言?使い方や例文を紹介!
合コンや飲み会の席などで、会話の流れから、話題がお互いの年齢の話になることがあります。
「何歳」「羊」「うっそおー、同じじゃん」「それって、やばくない」など、それをきっかっけに、話題は思わぬ方向へと、広がっていくことがあります。
やれ同期だの、一年後輩だのと、とかく年齢を気にする人は、案外、群れの中心になることを、好む傾向にあります。
目次
- 「ドンパ」の意味とは?
- 「ドンパ」と似た言葉や言い換え
- 「ドンパ」の言葉の使い方
- 「ドンパ」の例文
- 「ドンパ」の語源
- 「ドンパ」は方言?
「ドンパ」の意味とは?
同い年ということを、表します。
同様に、同学年や同級生であることも表します。
なおかつ、そのことを好意的に受け止めると同時に、その関係を大事にしていこう、広げていこうとする意志が感じ取れる、未来志向のような様子や態度を表す言葉でもあります。
「したらば、ドンパじゃん」と言った瞬間から、旧知の友達のように、打ち解けていく不思議な力をもった言葉です。
ニュアンス的には、同じ年齢よりも、同じ学年の方を重視しています。
年齢を軸に考えると、早生まれ、遅生まれの違いが出てきますが、同学年を軸にとらえると、1月や2月の生まれでも、その前の年の4月生まれとは、同学年。
一、二歳の違いなど、無視できる許容範囲です。
「ドンパ」と分かった瞬間から、新たな人間関係が始まります。
また、東京など、北海道から離れた場所で、相手も北海道出身者だと分かると「もしかして、北海道ですか」「はい、そうですが」「じゃあ、ドンパですね」「いやあ、これは嬉しいですね」と、北海道の話題に花が咲き、商談もスムーズに進んでいく事例も見られます。
ここでは、同学年という本来の意味からは、離れてしまって「同郷人」「同県人」といった、郷里が同じ、同じ北海道民という意味合いで、使われていることになります。
「ドンパ」と似た言葉や言い換え
- 「ドンバ」【どんば】
- 「タメ」【ため】
- 「同期」【どうき】
「ドンバ」【どんば】
歌手のリサイタルやテレビの歌番組の中で、ボーカルの後方で伴奏をするバック・バンドのことを指す言葉です。
また、「ドンバ」という言葉は、バンドマン達が使う、ある種の業界用語のことも指しています。
かつて、キャバレーやクラブで生演奏をしていたバンドマン達には、きちんとした楽屋は、ほとんど、ありませんでした。
舞台やホールにつながる通路わきが、楽屋のようなもので、タバコを吸ったり、世間話をしたりしながら、休憩を取っていました。
当然そこには、ホステスさんやボーイさん、バンドの雇い主である支配人も、普通に行き来する場所です。
そのため、ギャラの話や他店の待遇の話、ホステスさんとの恋愛の話など、うかうか話題にすることは、できませんでした。
そこで、自分たちだけに通じる逆さ言葉を作り出しました。
コーヒーは、ヒーコ、タクシーは、シータク、さけは、ケーサなど、誰に聞かれても、何のことだか分からず、どこでも安心して、自由に話せるような言葉を工夫して、作り出しました。
それで、バンドも、逆さまにしてドンバとなりました。
ドンパとは、一字違いで、非常によく似ていますが、意味は、全く違います
「タメ」【ため】
同い年という、ドンパと同じ意味をもった言葉です。
博打が行われていた賭場から生まれた言葉です。
二個のさいころを振って、出た目が、奇数(半)か偶数(長)かを当てる丁半博打という、勝敗の分かりやすい単純な博打ですが、その際に、二個とも同じさいころの目(ゾロ目とも言う)が出た時を「タメ」といいました。
そこから、同じ数は、同じ歳、同じ学年、つまり、同級生や同学年、同い年という意味が、生まれてきました。
また、同学同士の飾りっけのないフランクな話しぶりを「タメ口」といいます。
しかし「ドンパ口」とは、いいません。
このタメ口も、最近、ツイッターの世界では「なあん、自分タメやない」「そうだね。
マジタメみたい」「んじゃさ、これからは呼びタメでいこう」「ラジャー」といった会話が、交わされています。
ここで言う「呼びタメ」とは、「どんな時でもタメ口でやりとりをしましょう」という意味を表しています。
今後、一切のやりとりを、ため口でやりましょうと言うことは、言い換えれば、今後一切、言葉遣いに注意を払わなくても良いということです。
頻繁に言葉が飛び交うツイッターの世界では、なるほど、便利な取り決めと言えます。
「同期」【どうき】
「同期のよしみで、そこを何とか頼むよ」など、同期という言葉もよく聞きます。
同期は、同学年や同い年とは違って、同じ年に、入社した、あるいは、入学や卒業をした、または、兵役のために入営したといったことについて、時期が同じだという意味で使われる言葉です。
使う場面や使う時などは、ドンパとほとんど同じように使います。
主に、入社の時期で使われるケースが多く、同窓会と同じような意味づけ、発会の趣旨で、「◯◯同期会」といった、いわゆる宴席が、開かれているのも珍しくはありません。
「ドンパ」の言葉の使い方
会話の中で、それとなくお互いの年齢に関わる話題になったり、会話の成り行き上、年齢が必要になってきたりしたときに使われます。
ただし、必ずしも〇〇年、〇月◯日生まれという詳しい生年月日までは、必要ではなく、ポイントは、学年が同じであること、同級生であることが大事です。
「したら、ドンパ」と、確かめたり、「したら、ドンパじゃん」と、はっきり宣言したり、要は、そのことが嬉しいという方向で、ドンパの関係を確かめます。
また、誕生日からではなく、のめり込んでいたテレビ番組が同じ、はまっていた歌や歌手が同じといったことからも、若干の歳の違いは無視して「うちら、ドンパじゃん」と、言うこともあります。
さらにハードルを下げて、出身中学校が同じ、高校が同じといったことでも「ドンパじゃん」と、使うことがあります。
同年、同級かが拡大解釈されて、同窓の意味で使われている例ですが、あくまでも、同学年、同級生で使う言葉です。
「ドンパ」の例文
- 「ドン」の例文1
- 「ドン」の例文2
「ドン」の例文1
社の飲み会の席で、たまたま隣に座ったAくんと、高校時代のやんちゃの話などをしていたら、その頃、はまっていた連ドラの話へと発展していきました。
そして、あまりにも話が合うので、干支を聞いたら、これが何と、どんピシャ。
「何、うちら(ドンパ)やん」となって、大盛り上がり、さらに、驚くことには、BさんとCくんも(ドンパ)であることが判明しました。
「ドン」の例文2
「したら、もしかして16年生まれ」
「そだよお」「んじゃ、(ドンパ)じゃん」
「Dくんも(ドンパ)だっぺ、したらば、(ドンパ)会すっぺ」
「ドンパ」の語源
はっきりとした確かな語源は、分かりません。
ただ、先輩、後輩ののりで、先輩―同輩―後輩という並びが生じ、先輩に習って同輩「どうはい」が、なまって「どんはい」になり「せんぱい」に習って「どうぱい」となり、短縮型になりやすい北海道弁の特徴を受けて「どんぱ」に変化していったものと考えられます。
「ドンパ」は方言?
北海道での人間関係を作り出す一つのキーワード的な言葉です。
また、北海道意外では聞かれない言葉で、一番、言葉の影響を受け安いであろうと考えられる海を渡った青森や津軽にも「ドンパ」という言葉は、ありませんので。
北海道独自の方言だと言えます。
様々な県からの移住で出来上がってきた北海道にとって、同郷というのは、他とは違った特別の意味をもっています。
その典型である「ドンパ」という同年代を結びつける言葉のもつ力には、大きなものがあります。
しかし、最近では、若い人の間から「ドンパ」が消えかかっているとか。
人間関係を生み出す言葉として、大事に伝えていく便利な言葉です。