「気取る」の意味とは?類語、使い方や例文・対義語の紹介!
「気取る」の意味と類語を紹介します。
さらに「気取る」を使った例文や、「気取る」の対義語を紹介します。
目次
- 「気取る」の意味とは?
- 「気取る」の類語や言い換え
- 「気取る」を使った例文
- 「気取る」の対義語
「気取る」の意味とは?
「気取る」という言葉を耳にした事はあるでしょうか。
「気取る」という言葉は様々な場面で使われる言葉ですので、意味や読み方を間違わないようにしましょう。
そこでまず「気取る」という言葉の意味と読み方を紹介します。
- 「気取る」の意味
- 「気取る」の読み方とは
「気取る」の意味
「気取る」という言葉は、その言葉が意味する行為を好きな人と、嫌いな人にハッキリ別れそうな言葉です。
「気取る」は、外見などを実際よりも良く見せようとする事や、もったいぶる様子を指す言葉だからです。
「頭が良い人」を「気取る」、「落ち着いた人」を「気取る」、「お金持ち」を「気取る」など、「気取る」は自分にはない美点を持ち合わせているように見せる言葉です。
そのため、「気取る」という行為が日常的になっている人は、「気取る」という言葉を好意的に受け取るかもしれません。
「気取る」のは当然で、自分をより良く見せようとするのは当然だと思うかもしれません。
一方で「気取る」という行為が嫌いな人もいます。
「頭が良い人」と思われたいのなら、勉強をしたり経験を積んで、本当にそうなるのが本筋だと考える人もいます。
またいつでも自然体でいたいと思っている人は、「気取る」という言葉が苦手かもしれません。
このように、「気取る」という言葉には、体裁を気にして、自分を偽ったり、本来の自分を大きく見せようとする意味や、少しでもよく見せようという思いが含まれています。
おそらく「気取る」という行為は、程度によって印象が大きく違います。
少し「気取る」程度なら、背伸びをして頑張っている気持ちが見えるので、良い印象を持たれやすいと思います。
一方で、まるで自分とはかけ離れた存在になろうと「気取る」場合は、嫌悪感を抱かれやすいと考えられます。
「気取る」の読み方とは
「気取る」の読み方は「きどる」となります。
「気取る」の「気」は「気配」のように「け」と読む事もありますが、この場合は「き」ですので間違えないようにしましょう。
また「気取る」という言葉を使う時は、その人の振る舞いは賛否両論になりがちです。
同じように気取っても、良い印象を与えたり、悪い印象を与えたりします。
例えばある女性が「清楚な女性」を気取った場合、ある男性は良い印象を持ちますし、ある女性は嫌悪感を抱くでしょう。
しかし「気取りがない」という言葉は、ほとんどの場合、褒め言葉として使われます。
「あの人は気取りがない」と言われる人は、誰からも好感を持たれるケースが多いです。
「気取りがない」には、「気取りがないのに素敵」「気取りがないから付き合いやすい」というポジティブな印象がセットになっていると考えられます。
そのため、「気取りがない」と周囲の人から言われるためには、気取らなくても好かれるような美しさや、優しさなどの魅力を持ち合わせている事が大切になります。
その意味では多くの人が「気取る」事で、魅力的に見せようと思うのも仕方がない事かもしれません。
「気取る」の類語や言い換え
次に「気取る」の類語や、同じ意味の言葉への言い換えを見てみましょう。
「気取る」と同じように、本来の自分とは違う演出が見られる言葉がそろっています。
- 「澄ます」【すます】
- 「洒落る」【しゃれる】
- 「見栄を張る」【みえをはる】
「澄ます」【すます】
「気取る」の類語で、「まじめそうに」気取るという意味を持つ言葉です。
仮に動揺するような場面でも、感情を隠して、表情に出さずに他の人に見破られないようにする行為を「澄ます」といいます。
「お澄ましさん」などと、「澄ます」行動を頻繁に取る人にレッテル貼りをする事もあります。
また「気取る」という言葉にも、かっこつける、クールに装うという意味がありますが、「気取る」という場合は、「澄ます」よりも自由な意味があります。
大げさに演じたり、優雅な動きをするなど動的なイメージも含まれています。
一方で「澄ます」という言葉は、とても静的なケースにだけ使われます。
かっこよく知的に見せるという狙いは同じでも、より静的に表現するのが「澄ます」という言葉を使った見せ方です。
「洒落る」【しゃれる】
気が利いている様子を装ったり、シャレた行動をする行為を「洒落る」といいます。
「洒落る」は江戸時代の「粋」という文化に通じる言葉で、現在の「オシャレ」に通じる言葉です。
厳密に言えば、「洒落」と「オシャレ」は違う面もありますが、「洒落る」は「シャレる」と表現する事もあるくらい、同じ意味で使われる事が多いです。
オシャレっぽく「気取る」という意味でも「洒落る」という言葉が使われる事がありますが、ほとんどの場合、「洒落る」は肯定的な意味で使われます。
これは現代が平和で、「オシャレ」に対して寛容で肯定的な雰囲気だからだと予想する事ができます。
より緊迫した空気の世の中になった時は、「洒落る」様子が、もっと否定的に取られるかもしれません。
「見栄を張る」【みえをはる】
本当の姿よりも良く見せようとする様子が、「気取る」という言葉の意味に含まれています。
そのため「見栄を張る」という言葉は、「気取る」とほとんど同じ意味になる事もあります。
「見栄を張る」という言葉には、お金もないのにあるフリをする時に使われる事が多い言葉です。
そのため、金持ち風に「気取る」という場合、「見栄を張る」と同義語になります。
「見栄を張る」事は時には必要かもしれませんが、それを人生の軸においてしまうと、苦しい状況に追い込まれるかもしれません。
自分らしく振舞う事が許されない状態に陥ってしまうかもしれないからです。
「気取る」を使った例文
「気取る」を使った例文を見て、「気取る」という言葉を文章に組み入れてみましょう。
例えば、同じ大学に通っている、少しガサツな男性がいるとします。
その男性に好きな女性ができた時、本当の自分以上に見せようと、「気取る」かもしれません。
その様子を「気取る」という言葉を使った文章にしてみましょう。
「A君は、いつも同じジーンズをはいているし、くたびれた靴を履き続けている。
ヨレヨレなTシャツを着る事が、自分らしさだと考えているような人だ。
しかし同じクラスの女性を好きになった途端、ファッション雑誌を読み始めて、オシャレな服装を心掛けるようになった。
A君は彼女の前では、「紳士」を『気取って』いるが、みんなはそう思っていない」という感じです。
「気取る」という言葉で表現されている時点で、「本当のあなたではない」と気付かれています。
人の振りを見て我が振りを治せと言いますが、「気取る人」を見て、自分の「気取り」についても考えてみたいものです。
「気取る」の対義語
- 「飾らない」【かざらない】
- 「自然体」【しぜんたい】
「飾らない」【かざらない】
「気取り」のない人は、自分を等身大以上に大きく見せようとしません。
自分を必要以上に良く見せようとしない様子を、「飾らない」という言葉で表現します。
まさに「気取る」という言葉の反対の言葉といえるでしょう。
「自然体」【しぜんたい】
「自然体」という言葉も、「気取る」の反対に位置する言葉です。
「いつでも、自分らしく振舞う」という意味があり、人生を楽しんでいる人が良く使う言葉です。
「気取る」という行為は賛否両論で、どちらかというと悪い意味の方が大きいかもしれません、
とはいえ着飾ったり澄まして歩いたり、上品ぶる事が礼儀として必要な場面もあります。
「気取り過ぎない」事を意識すると、「気取る」という行為が良い風に捉えてもらえそうです。