「抉る」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
言葉の中にも、聞いただけで身震いしようなものがあります。
人を恐れおののかせる言葉の類いです。
非常に暴力的な印象や恐怖心を与えてしまう言葉や表現というものがあるのかもしれません。
人を威嚇したり、罵倒する直接的な言葉の種類もたくさんありますが、間接的というか、第三者的な表現でも、ゾッとさせてしまう言葉があるものです。
その1つが「抉る」でしょうか。
目次
- 「抉る」の意味とは?
- 「抉る」の類語や言い換え
- 「抉る」の使い方
- 「抉る」を使った例文
- 「抉る」を使った言葉
「抉る」の意味とは?
「抉る」は、「えぐる」と読みますが、「こじる」と表現することもあります。
- 「抉る」の意味
「抉る」の意味
「抉る」とは、「鋭利なナイフやへヘラ等の道具でら突っ込み回して掘り抜くような状態やさま」を指しています。
また、「ほじくり返す」ともいうようなことがありますが、比喩的に「心の奥底を突き刺すように強烈な刺激を与える」場合で使われることがあります。
「肺腑(はいふ)を抉る」(=追及してあばき出す。)
棒などで穴の中をかきまわすような時でも「抉る」を使ったりします。
「楊枝で歯を抉るようにする」などの表現では、(えぐる)ことで中の物を取り出す感じでしょうか。
「眼(まなこ)をほじくり眼玉を抉り出してしまう。」
ホラー映画で出てくるワンシーンを連想させてしまいます。
「堅い物を突き刺して穴をあける」ようなシーンでも使われることがありますが、「穴を抉る。」
また、 物事の隠れた面を鋭く追及する場合でも使うこともあり、「事件の核心を抉る」というような表現です。
一方で、「こじる」という読み方をする場合は、隙間などに物をさし入れてねじるような場合に使うことがあります。
「抉る」の類語や言い換え
「抉る」(えぐる)を他の言葉に言い換えると、どのような言葉が使えるでしょうか?
- 「切り裂く」【きりさく】
- 「深く踏み込む」【ふかくふみこむ】
- 「核心を衝く」【かくしんをつく】
「切り裂く」【きりさく】
「切り裂く」というとハサミを使って紙を細かく切り刻むような印象を行けますが、色々な場面で比喩的に使われることもあります。
切れ目を入れて開いたり、あるいは、切ってばらばらにするようなシーンです。
「身が切り裂かれるような思い、仕打ち」
「動物の赤ちゃんがプロペラで スタスタに切り裂かれるの光景は、今でも忘れることができない。」
「爆弾が空気を切り裂く音が聞こえましたが、耳をつんざくような爆発音が長い時間、鳴り響いたのです。」
「深く踏み込む」【ふかくふみこむ】
「深く踏み込む」は、「踏んで中に入る」という意味から、「踏みながら、穴や溝などに落ち込む」場合や、
「ぬかるみに踏み込んでしまった」というような時に使うこともあれば、「思い切ってさらに前に出る」、「相手に近づく」などのように、人の心理的な描写を表す時や、「もう一歩踏み込んで捕球する」というように物理的な事象の時に表現する方法として使われることもあります。
時に「場所・建物などに予告や許可なく入る」阿合でも、「マンションに踏み込む」などの言い方もできることでしょう。
「物事の奥深くまで立ち入る。物事の核心・本質などを考慮に入れる。」
「強く踏む。また、深く踏む」でも使われ、アクセルを踏む。」
ような場合に使うことがあります。
思い切ってする行動する場合でもあります。
「核心を衝く」【かくしんをつく】
「核心を衝く(つく)」という表現も「えぐる」に近い意味で使う時があります。
ニュース等で、問題の中心に迫っていくような場合ですね。
「核心」とは、「物事や人の心の中心となっている大切な所」を指しています。
その物事の最も重要である部分となる核心にピンポイント的に攻めることを意味する言葉です。
議論の根幹に言及することや、論理の要となる重要な部分を追及する時にも用いられますが、「核心に迫る」という表現もありますね。
「抉る」の使い方
「抉る」は、物理的な表現で使うことや、心理的な場面で使ったりと色々な場面があります。
その中でも心の中で気にしていることを指摘されると、もう心はズタズタになります。
例えば、仕事についてケナされることも、人のプライドはスタスタに切り裂いてしまいます。
特に女性が男性に「あなたの給料安いのね。」「そんな手取りじゃ彼女かわいそう」
こんなこと言われると、もう心に深い傷を与えてしまいます。
まさに心を抉ってしまう禁句です。
そんな言葉を女性に言われたら「男の俺が女性よりも仕事ができないのか」と余計に不安になって自信を失ってしまいます。
「抉る」を使った例文
- 「抉る」の例文1
- 「抉る」の例文2
- 「抉る」の例文3
「抉る」の例文1
「僕の憎しみが乗り移ったかのように、ナイフが刑事の胸に突き刺さって、肺腑を抉ぐっていった。そのシーンは身も凍る光景であった。」
刑事の胸に刺さったナイフには、彼の憎悪の念が、恐ろしく凝縮されています。
「抉る」という行為でも、人の心理描写を如実に表している感じがします。
「抉る」の例文2
「彼は、私の古傷を抉るように、昔のことを色々と調べている。」
この例文でも、人の心の中をまさぐるような意味で、「抉る」が使われていいます。
これもまた、「抉る」の使い方の1つと言えるでしょう。
「抉る」の例文3
「胸を抉るような苦痛な言葉を私の浴びせかけてくるのです。」
「胸をえぐるような苦痛な言葉」を具体的な言い回しで表現すると、「思いあがったような君の物腰」というような言葉で「心を抉る」ように攻めたり、「皮肉を極めた冷笑」を相手に見せることで、「胸を抉るような」気持ちを相手に覚えさせる行動でも、例えられます。
「抉る」を使った言葉
「抉る」を使った言葉としては、次のような使い方があります。
- 「心を抉る」
- 「肺腑を抉ぐる」
「心を抉る」
「心を抉る」とは、「心に強い衝撃や苦痛を与える」という意味になり、
「心を抉られるような思いがした。」のような使い方をします。
他には、「胸に刺さった小さなトゲは、思いもかけない強さで彼女の心を抉った。」
「彼はまとまりのない言葉で、私の心を抉った。」
「1人で歩いた時に、車のクラクションが私の心を抉ぐったのです。」
「自分の言った辛辣な言葉が、彼の心を抉えぐるのだった。」
「心を抉る」というと、男性から「バカ」や「ブス」という言葉を言われてなら、かなりショックを受けるでしょう。
しかし、男性でも女性から言われて傷つく「心を抉るような」言葉があります。
例えば、背丈の低い男性に「背が低いんだ。」と言えば、相手は深く傷つくのは当然です。
背が低いことを悩んでいる男性はいるたくさんいますので、「言われなくてもわかってるよ。」と言う気持ちで、ムカっとしているかもしれません。
また、「ハゲ!」という一言を口にするだけでなく、「頭寒そう」と遠回しに言うのもタブーです。
意外かもしれませんが、細身の男性に「すっごい、細〜い」なんて言葉は意外と男性を傷つけるものです。
筋肉質の体型に憧れても、たくましくなれないことで、自分の細身な身体を気にしている男性が多いからです。
「肺腑を抉ぐる」
「肺腑を抉ぐる」とは、「心の奥底にと強い衝撃を与えること」を言っています。
また、「深い感銘を与える」場合にも使われますが、「肺腑」は肺臓のことで。
ここから「心の底の意」に変化していきました。
「抉る」の使い方では、人の気持ちを逆撫でするような時に使われるのが多いこと分かります。
特に女性が男性を徹底的に傷つける言葉は、「キモい」、「情けない」、「男らしくない」が3大禁止用語かもしれません。
これらの言葉は、男性にとっては心が痛む言葉なのです。
よく女性の人は「キモイ」というフレースを日常会話の中でも、意識せずに悪気もなく使っています。
そんなことは、ごく普通のことかもしれませんが、この言葉が一番「生理的に受け付けない」と言われているようで、男性を奈落の底に落としてしまうです。
この言葉を聞いた男性は、かなり落ちこみます。
女性の人で、「キモい」ということを無意識に口癖になっているなら、意識して「キモい」を使わないするように注意しましょう。
中には、見下したような言葉もあります。
職場の男性なら、後輩や部下に「こんなこともできないの?」、「こんなことも知らないの?」年下の男性でも、こんな言葉を言われたなら、怯えながらもムカいているのです。
このような一言を投げている女性の先輩も気を付けることです。
このような上目線の言葉は、完全に相手の男性の気分を損ねてしまいます。
また、ここまでストレートに口にすることは、相手の気持ちを傷つけることになるので、注意しなくてはなりません。
心の中で思っていても、絶対に言ってはなりません。