「挫く」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「挫く」の意味と読み方、類語を紹介します。
さらに「挫く」を使った例文や、「挫く」を使った言葉を紹介します。
目次
- 「挫く」の意味とは?
- 「挫く」の類語や言い換え
- 「挫く」を使った例文
- 「挫く」を使った言葉
「挫く」の意味とは?
「挫く」という言葉を目にして事があるでしょうか。
日常的にはそれほど多く目にする機会はないかもしれません。
そこで「挫く」の意味や読み方を知っておきましょう。
- 「挫く」の読み方
- 心を「挫く」意味もあります
「挫く」の読み方
「挫く」は「くじく」と読みます。
「挫」という感じは難しいので、この機会に読み方を覚えておきましょう。
また「挫」は「ねん挫」という言葉に使います。
「挫く」だけでも、関節などに急激に力が加わって、傷ついてしまう様子を表現する事ができます。
スポーツをしている人や、力仕事をしている時は足を「挫く」経験や、肩の関節などを「挫く」経験があるかもしれません。
スポーツや運動をしている時は、様々な方向から弱い部分に圧力が加わり、関節などを痛めたり、傷つける事があるからです。
「挫く」という言葉を、日常的に目にする機会が多いのは、ケガをして形成外科などを訪れる機会が多い人たちかもしれません。
心を「挫く」意味もあります
「挫く」は、足などの関節を痛めるという意味がありますが、「心」を痛めるいう意味もあります。
良く使う言葉としては「出鼻を挫く」があります。
勢いをそいで弱くするという意味で、「心を折る」イメージの言葉です。
例えばボクシングの試合で、1ラウンドに思い切り強打を連発して、相手が前進する勢いをそいでしまう事があります。
これはパンチによるダメージで体が動かなくなったのではなく、「心を挫かれた」事が原因の失速です。
生意気な人がいると、周囲の人が「出鼻を挫く」狙いで、攻撃を仕掛けてきます。
天狗の鼻が折れるように、出鼻を挫かれた人は、当初の勢いを失ってしまいます。
このように「挫く」という言葉には、足などの間接だけでなく、心にも通用する言葉です。
「挫く」の類語や言い換え
- 「腰を折る」【こしをおる】
- 「プレッシャーをかける」【ぷれっしゃーをかける】
- 「ケガをする」【けがをする】
「腰を折る」【こしをおる】
「出鼻を挫く」という言葉は、相手の勢いを止めるような攻撃を仕掛ける様子を意味しています。
同じような意味の言葉に「腰を折る」という言葉があります。
例えば「話の腰を折る」などと使い、話し手の勢いを殺すような攻撃を仕掛ける様子を言います。
また「話の腰を折る」ケースでは、話し手の邪魔をする意図はなく、コミュニケーション能力不足により、相手の勢いを止めてしまう事もあります。
このように「腰を折る」という言葉は、「挫く」という言葉と似た意味を持ちます。
特に「話の腰を折る」機会は多いので、楽しく話をしている人を邪魔しないように、上手に相槌をうったり、質問をしたりしたいところです。
「プレッシャーをかける」【ぷれっしゃーをかける】
ボクシングの試合で、若いラウンドでラッシュをかけて相手の心を折り、試合を支配しようとする行動を「出鼻を挫く」と呼びます。
似たような意味の言葉に「プレッシャーをかける」という言葉があります。
例えば脅し文句を言って、相手に「プレッシャーをかけて」身動きができないようにするケースもあります。
例えば、大切な試験の前に「この試験で失敗したら、お前は終わりだ」などいう言葉をかけて強い重圧を与えます。
その結果、普段の力を発揮できずに、本当に試験に失敗してしまう事があります。
このような行為を「プレッシャーをかける」といいます。
スポーツの試合やビジネスシーンなどで、「プレッシャーをかけてくる」人が多いので、注意が必要です。
「ケガをする」【けがをする】
脚の関節などを負傷する事を「挫く」と言います。
「足を挫いた」経験がある人は、実は多いかもしれません。
このような直接的な負傷を意味する言葉として、「ケガをする」があります。
「足を挫く」は「ケガをする」の意味の中に含まれるひとつの例でしょう。
「挫く」という言葉の意味を理解する上で「ケガをする」という言葉は知っておきたいところです。
「挫く」を使った例文
「挫く」という言葉を文章の中に組み込んだ例文を見て行きましょう。
どのようなシチュエーションで「挫く」という言葉を使えばいいか、見えてくるかもしれません。
あまり「挫く」という言葉を使った事がない人は、特に注目です。
- 「挫く」を使った例文1
- 「挫く」を使った例文2
「挫く」を使った例文1
スポーツシーンでは、肉体を傷つけるような出来事が起こります。
激しく動いたり、止まったりを繰り返すスポーツでは、「挫く」シーンが増えるでしょう。
例えばバスケット選手が、「ストップアンドゴーを繰り返している間に、足首を『挫いて』した」とか、「走り幅跳びの選手が、踏切りのタイミングを間違えて、足を『捻挫』してしまった」などと「挫く」を使いけがした様子を表現します。
「挫く」を使った例文2
ビジネスシーンでは、大切な仕事を任される時ほど、心に重圧が掛かります。
その結果、いつもの力を発揮できずに終わってしまう事があります。
このような状況を表現する時に「挫く」という言葉を使う事があります。
例えば「職場でいちばん経験が少ない私が、大切な仕事をまかされた。初めのうちは張り切っていたのだが、徐々に重圧を感じ始めた。結果的に心を『挫き』、私は上司に『私には無理です』と言った」などという「挫く」という言葉を使った文章にする事ができます。
若い頃や、経験がない時は「心を挫く」事も多いです。
苦い経験を将来に活かせるようにしましょう。
「挫く」を使った言葉
続いて「挫く」を使った慣用句的な言葉を見て行きましょう。
「挫く」という言葉を使う時のシチュエーションが良く分かると思います。
- 「悪を挫く」【あくをくじく】
- 「強きを挫く」【強きを挫く】
「悪を挫く」【あくをくじく】
「挫く」という時、「心を挫く」以外にも様々なものを「挫く」ため、その例を知っておきましょう。
足の関節や心以外でも、「挫く」という言葉を使う事があります。
その一つに「悪を挫く」があります。
例えば戦隊物のヒーローが活躍するテレビ番組などでは、ヒーローの敵は「悪」と決まっています。
ヒーローには決め台詞がつきものですが、その決め台詞の中に「悪を挫く」という台詞があります。
「善良な市民を脅かすようなやつは許さない。俺たちヒーローが『悪を挫く』!」という感じです。
この場合の「挫く」には「悪い奴をやっつける」、「悪い奴の勢いを止める」というような意味があります。
「強きを挫く」【強きを挫く】
「強きを挫く」という言葉も、頻繁に使われる言葉です。
「強き」とは、社会的な強者の事で、先ほどの例の「悪」も含まれます。
良い強者を「挫く」必要はありませんから、「強きを挫く」という場合、少し悪い要素を持つ社会的強者の事を指します。
例えば、大物の政治家を倒す時「強きを挫く」と表現します。
また同じ業界のライバルの大企業を業績で上回る時も「強きを挫く」などと表現します。
ただし、このような選挙戦や企業同士の戦いの場合、自分を善良な弱者に見せるため、あえて「強きを挫く」と主張する事があります。
実は「強きを挫く」と言っている本人が、社会的強者だったり、悪い要素を色濃く持っているケースもあるので注意が必要です。
「挫く」という言葉には、「ねん挫」に代表されるような、肉体的なケガを意味するケースと、「心を挫く」ような、相手の勢いを止めるような意味で使われるケースがあります。
「挫く」の「くじく」という読み方と一緒に、よく意味を理解して、使い分けられるようにしましょう。
そして「心を挫かれない」ように、敵意を持っている人と接する時は注意が必要です。
またきつい言葉を使って、相手の「心を挫かない」ように注意しましょう。