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「その日暮らし」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

人生は何が起こるかわかりません。

そして、今生きている者は全て、いつかは死を迎えます。

誰も自分がいつまで生きるか、明日は生きられるかを断言できる者などいません。

それをどう受け止めるかは各人で全く違います。

本項では多様な生き方の一つである「その日暮らし」という言葉について調査します。

その日暮らし

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「その日暮らし」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「その日暮らし」の意味とは?
  • 「その日暮らし」の類語や言い換え
  • 「その日暮らし」の使い方
  • 「その日暮らし」を使った例文
  • 「その日暮らし」の対義語


「その日暮らし」の意味とは?

ここでは言葉の意味だけでなく、その日暮らしが一体どのような状態なのかをも詳細に述べていきます。

まず言葉の意味としては、二種類の定義があります。

  • 日当によって毎日を食いつなぐ者
  • 人生の目的を持たない者
  • 「その日暮らし」の読み方

日当によって毎日を食いつなぐ者

一日一日を、その日に受けた報酬で、何とか帳尻を合わせて生きていく事。

持病や気質など何らかの理由で正規雇用が困難な者であり、職業安定所などで探し当てたアルバイトの日当で、その日の食費など生活の全てを賄っています。

場合によっては定住を持たない者もおり、安価なビジネスホテルやインターネットカフェ、テントに寝泊りし、最悪の場合は公園などで野宿をする場合もあります。

仕事の形態も様々で、家にいながらのいわゆる内職は昔からあるものですが、インターネットの普及により生まれた在宅ワークを行っている人の中にも、その時その時で終わる仕事をこなして生計を立てている人がいると言えます。

昔よりあるイメージとしては、スポンサーの付いていない芸術家が、夢を追い大成するためにサラリーマンにならないといったケースがあります。

この意味における「その日暮らし」のメリットとしては、以下のような事が考えられます。

  • 会社ごとの細かいルール、社会のルールに縛られない気楽さがある
  • 不要な人付き合いを避けやすい
  • 自分の時間を作りやすいので、趣味などに没頭できる

反対にデメリットとして思いつくのは、このような点でしょうか。

  • 一般的に正社員になるよりも収入や手当は低い。

当然ボーナスや退職金などもない

  • 家庭を築く事が非常に難しい。

社会的地位を低く見られがちなので、周囲の理解も得られにくい

  • 新しい仕事を毎日のように探す必要がある
  • 身寄りがなく保険にも入れない場合、いざ病気になどなると大変な事になる
  • 劣等感を抱いたり卑屈になるなど、精神面での負担が大きい
  • 元が真面目な人間ほど、先行きの不安や理想と現実のギャップに苦しむ

人生の目的を持たない者

一日一日を、特に将来への期待や夢、目標などもなく、怠惰に過ごす事。

こちらは収入の多寡などは基本的に考慮せず、ただのんべんだらりと毎日を無為に過ごしている様を表します。

自分は何者なのか、何になれるのかなどとは考えず、何となく楽しければいいという生き方を指し、食い繋ぐために働いて日当を得る事すら放棄している者も中にはいます。

住居がなければ浮浪者になる他ありませんし、実家住まいなどでも昔なら勘当が当たり前でしたが、時代と共にそれも少しずつ変わってきています。

「その日暮らし」の読み方

「そのひぐらし」と読みます。

「くらし」「く」が濁っているのは、後に続く言葉に元々濁る音が入っていない場合に起こる「連濁」と呼ばれる形で、他に「ただ飯喰らい」「水疱瘡」「机越し」「下々」など、日本語には無数に存在します。



「その日暮らし」の類語や言い換え

  • その日稼ぎ
  • 明日をも知れぬ身
  • 日雇い
  • 宵越しの銭
  • 瘋癲(ふうてん)、ニート
  • 風任せ、行き当たりばったり
  • 漫然、惰性
  • “live from hand-to mouth”

その日稼ぎ

同じ意味を持つ言葉ですが、「稼ぎ」という語が入る分、先に1-2で述べた「職にも就かない怠惰さ」の意味合いはありません。

職を転々とする「浮き草稼業」なども、似たような状態と言えます。

明日をも知れぬ身

明日になれば自分はどうなっているかわからない、いつまで生きられるかわからないといった、かなり悲壮感の漂う言葉です。

収入の不安定さの他に、不治の病などで将来を儚んでいる人もこうした思いをめぐらせてしまいがちです。

その日暮らしを続けているとどうなるのか、というビジョンがそれなりに見えている証でもありますから、これも怠惰さからは少し離れた言葉と言えそうです。

日雇い

その日稼ぎと全く同じで、その日限りの雇用で、終了時に日当が渡されます。

また「日給」とは支払いが一日単位の制度を指し、日給制だからと言ってその人が日雇いであるとは限りません。

宵越しの銭

ここからはやや1-2に近い意味合いになっていきます。

正しくは「宵越しの銭は持たねぇ」であり、その日の稼ぎは、次の日まで持ち越さず全部使い切ってしまうという江戸っ子の気質を表す言葉として、古来から言われて来ました。

これが現代では粋な事なのかどうかはさておいて、後先を考えない姿勢はまさにその日暮らしといったところでしょう。

瘋癲(ふうてん)、ニート

ふうてんは定職を持たずぶらぶらと遊び歩くさま、またその人物をあらわします。

映画「男はつらいよ」のフーテンの寅次郎が余りにも有名ですが、元々は精神障害者を指した言葉だったと言います。

ニートは2000年代初期から使われだした言葉で、学校にも行かず、仕事もせず、また職業訓練もなされていない者を英語で表した語の頭文字を取ってこう呼びます。

ニートに対する世間の印象や現状は本項では割愛しますが、「本当は脱却したい」「そもそも働きたくない」とに大きく二分され、家庭内で起こっているゆえに外部からの対処がしづらい、という問題があります。

風任せ、行き当たりばったり

成り行きに任せるさまを表します。

「明日は明日の風が吹く」は一見同じように思えますが、こちらの意図は「怖がらないでもっと気楽に生きよう」とする前向きなものです。

漫然、惰性

漫には放漫など、何となくやいい加減、けじめのないという意味があります。

惰は「おこたる」とも読み、気持ちが入っておらずさぼる様を表します。

いずれも今を生きるとは言い難い、だらしのない生活の様子と言う事になります。

“live from hand-to mouth”

英語では「その日暮らし」を一般的にこう訳します。

手に入った食べ物(=日給)を、貯めることなくそのまま口に放り込む(=その日の生活費に充てる)事から転じた慣用句です。

「その日暮らし」の使い方

特定の状態を表す言葉ですから、非常に用例は限られたものになります。

ある目的のために、毎日を日当で食いつなぐ者。

どうしようもない理由でそうせざるを得ない者。

または就労や社会の一員としての責務を放棄して、怠慢に生きる者。

この三通りのいずれかを指す場合に用いられます。



「その日暮らし」を使った例文

  • 日雇いで生計を立てる者の例
  • 怠惰に生きる者の例

日雇いで生計を立てる者の例

「夢を抱いて上京してきて5年、漫画家になりたいために投稿を繰り返すが一向に芽は出ない。道路工事の警備や喫茶店の皿洗いなどでひたすら下宿代と食費を賄う毎日で貯金もままならない。久しぶりに電話した実家からは、そんなその日暮らしはいい加減辞めて、戻って家業を継げと言われた」

怠惰に生きる者の例

「寝たいだけ寝て、起きたい時に起き、食べたい物があれば小遣いで買ってくる。前職のハラスメントの反動で、こんなその日暮らしの生活がもう一年も続いているが、ふとこの先もこのままで、親が死んだらどうなるのだろうという不安が襲ってきた」

「その日暮らし」の対義語

  • 「正規雇用」
  • 「キャリアビジョン」

「正規雇用」

アルバイト、契約社員、派遣社員を除く、定年以外に雇用期間の期限がない雇用形態全てをこう呼びます。

不安定なその日暮らしに比べ、正規の社員は生活の見通しが立ち、何と言っても各種の福利厚生の充実や、世間体の面で大きく勝っています。

しかし今の世の中、そんな正社員でも地獄を見る事があるというのは周知の通りです。

「キャリアビジョン」

特に仕事に対する、将来の自分の姿を思い描く事です。

そのための具体的な方針をキャリアプランと言ったりもします。

これまた突然の異動やリストラ、事故、病気、離婚といったアクシデントによって、必ずしもその通りにはいかない点を念頭におくべきでしょう。

icon まとめ

人生は何が起こるかわかりません。

だから何をしたっていい、何もしなくたっていいんだと言う人もいるでしょう。

しかし、全く孤独に生きている人などそう多くはないはずです。

単なる言葉の定義から生き死ににまで話が及んでしまいましたが、周りに自分を気にしてくれる人が少しでもいるならば、将来の自分像をしっかり見据え、それに見合った生き方を模索するべきではないでしょうか。