「排他的」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「排他的」の意味や読み方、類語を紹介します。
さらに「排他的」を使った例文や反対語を紹介して行きます。
目次
- 「排他的」の意味とは?
- 「排他的」の読み方
- 「排他的」の類語
- 「排他的」を使った例文
- 「排他的」の反対語
「排他的」の意味とは?
「排他的」という言葉を見ると、その漢字が並べられている雰囲気だけでも、とげとげしいイメージがあるかもしれません。
「排他的」とはたくさんの物や人、さらにはすべての物や人を除外しようとする様子を指します。
具体的には「新しいものを認めない」タイプの人は、「排他的」な人という事になります。
若者が新しい言葉を使った時に、どのような意味も知ろうとせずに「それは間違った言葉遣いだ」と言って切り捨てます。
このような人を見ると、若い人は「排他的だな」と思うのではないでしょうか。
また「排他的」なのは人だけではなく、組織やグループも同様です。
例えば大学のサークルの中にも、○○大学以外の学生は参加を許されないという事があるでしょう。
会員制のクラブで、新しい会員の審査が厳しいところは、やはり「排他的」なイメージになります。
また悪い意味ばかりでなく、伝統を守ろうとする強い気持ちなども「排他的」と呼ばれます。
伝統的な文化や、集団は、男性や女性が足を踏み入れてはいけないような聖域が守られるなど、非常に「排他的」なケースがあります。
また山間の村などには、よそ者を迎え入れるのを良しとしないような「排他的」な集団があります。
外部の物を取り除こうとする様子は、恐ろしいほどだと言われます。
このように基本的に、新しい情報や文化を受け入れず、自分の仲間以外の人を迎え入れようとはしない様子や、人や組織やグループの事を「排他的」と呼びます。
「排他的」の読み方
「排他的」は「はいたてき」と呼びます。
「排他」は、自分や自分の身内以外のものを排除する様子を示しています。
とても良く使う言葉で、最近も「排他的経済水域」(Exclusive Economic Zone:EEZ)などという言葉がニュースなどに登場します。
読み方を間違えてしまう事が無いように、これを機に書き方と共に覚えておくといいでしょう。
「排他的」の類語
次に「排他的」の類語をチェックしてみましょう。
同じような意味の言葉を並べる事で、「排他的」の言葉の意味がイメージしやすくなります。
意味を取り違えにくくなる効果が期待できますので、セットで覚える事をおすすめします。
- 「閉鎖的」【へいさてき】
- 「鎖国状態」【さこくじょうたい】
- 「非寛容」【ひかんよう】
- 「差別的」【さべつてき】
「閉鎖的」【へいさてき】
「閉鎖的」は「排他的」と似た意味の言葉です。
「閉鎖的」には、壁を作って、他者を中に入れようとしない様子が見てとれます。
「排他的」は、自分の仲間以外の人や物、考え方などを追い出そうとする様子も見てとれますが、「閉鎖的」の場合は、とにかく入れようとしないという専守なイメージがあります。
「閉鎖的」な人をイメージすると、新しい人となかなか打ち解けず、挨拶をしても無視をするようなイメージがあります。
コミュニケーションの大切さを叫ばれる現代では、あまり良い意味で使われる事はないでしょう。
「あの人は、ちょっと『閉鎖的』な所があるから、注意してね」などと、要注意人物に指定される事もあります。
また「閉鎖的」な職場に就職すると、人間関係が難しく、馴染むのが大変かもしれません。
「鎖国状態」【さこくじょうたい】
「鎖国状態」も「排他的」な状態を意味する言葉です。
そもそも江戸時代の初期に、江戸幕府は「鎖国」という政策を取りました。
日本の限られた場所で限られた国とだけ貿易を行い、その他の国との付き合いをやめました。
結果的に江戸時代の経済は潤い、江戸文化と呼ばれる華やかな文化で彩られました。
その意味では「鎖国」という政策は、成功だったかもしれません。
海外諸国からの圧力が強くなり、「黒船来航」とともに、「鎖国状態」は解除されます。
このような歴史的事実から、「排他的」な状態を「鎖国状態」と呼びます。
「鎖国状態」は、国だけではなく、個人についても使われます。
「排他的」「閉鎖的」で、なかなか新しい友達を受け入れようとしない人がいると、誰かが「あいつは『鎖国状態』だな」などと言って、からかうでしょう。
また勉強に集中したい時や、仕事に集中したい時は、新しい友達を作るのをやめたり、スマホニュースやテレビ、ゲームなどと自分を切り離す事があります。
このような時も「俺、これから『鎖国状態』に入るから、連絡取れなくなるかもしれない」などと、宣言する時に使う事があります。
「非寛容」【ひかんよう】
「排他的」な人は、「非寛容」といえるようなタイプの人かもしれません。
誰に対しても厳しく接し、自分と合わないタイプの人や、違う考え方を持つ人を認めたり受け入れようとはしません。
そのため「非寛容」な人は、あまり人から好かれず、孤立してしまう事が多いです。
あまり物事を真面目に考えたり、昔の友達や、家族などに固執してしまうと、新しく出会った人に対して、厳しすぎる態度を取る事があります。
本来、人と人とは感じ方や考え方が違うのが当たり前です。
考え方の違い、好みの違いを認める事が、人と上手に付き合うためのコツかもしれません。
「差別的」【さべつてき】
「排他的」な人の中には「差別的」な人がいます。
自分が優位な立場に立つ人が、上から見下した態度を取り、弱い人や恵まれない人を差別します。
学閥もそうですし、ルックスに恵まれた人も、時に「差別的」な態度を取る事があります。
ある程度のレベルのルックスでない人や、オシャレではない人を見下し、自分たちの仲間の中から除外します。
このような「差別」は、する人にとってはどうという事はなくても、される側にとっては厳しいものです。
優しさがあるなら、「差別」はやめましょう。
また「差別」をした事を恨まれたり、仕返しをされる可能性もありますので、「差別的な態度」はできるだけ避けるようにしましょう。
「排他的」を使った例文
次に「排他的」を使った例文を見て、「排他的」の効果的な使い方をチェックしていきましょう。
どのように「排他的」を文章に組み込むか、そのコツが見えてくるかもしれません。
- 「排他的」を使った例文1
- 「排他的」を使った例文2
- 「排他的」を使った例文3
「排他的」を使った例文1
田舎暮らしは最高!といいますが、田舎によっては、とても「排他的」な土地があるといわれています。
よそ者に厳しいため、せっかく移住してきた人を無視したり、仲間外れにするような村です。
伝説や昔話かと思っていたような「排他的」な村は、現在でも全国のいたるところにあります。
そこで移住をして「排他的」な村の住人に苦しんでいる人の様子を、「排他的」を使った文章にしてみましょう。
「田舎の人は人情に厚いと聞いて、この村に引っ越してきたが、とんでもなかった。この村は『排他的』で、挨拶をしても無視をされる。ゴミを出しても、誰も引き取ってくれないし、この先どうやって暮らして行けばわからない」という感じです。
田舎に移住する時は、そのエリアの情報をできるだけ集めるようにしましょう。
「排他的」を使った例文2
「排他的」な人の中には、新しいテクノロジーを受け入れないタイプの人がいます。
世の中はIT色が強まっていますが、その流れを受け入れず、昔のままの暮らしを志向する人がいます。
例えば、スマホやパソコンを、かたくなに拒否する「排他的」な人を文章にしてみましょう。
「Aさんは、とにかくIT機器が嫌いだ。だからパソコンを使わないし、スマホどころかガラケーも持たない。だからAさんに連絡をするためには、家の電話かファックスを使うしかない。『排他的』なのはいいけど、連絡する立場にもなってほしいな…」という感じです。
自分では「排他的」と思わないのに、時代に乗り遅れてしまい、「排他的」と思われたり、「何か特別なポリシーを持っている人」だと誤解される事がありますので、注意が必要です。
「排他的」を使った例文3
身近な世界にも、「排他的」なグループがあります。
最近、問題になっているのが「ママ友」です。
そこで、「排他的」なママ友との関係に苦しむ人の様子を文章にしてみましょう。
「私の娘の小学校のママ友は、とても『排他的』な人ばかりです。自分と感性の合う人としか口を利かないし、ファミレスでのランチにも誘ってくれません。私も気にしなければいいのですが、娘の事を考えると、できるだけ仲よくした方がいいのかなと思い、とても悩んでいます」という感じです。
自分のコミュニティに「排他的」なグループがあると、困ったことになりやすいです。
できれば、他の協調的なグループを探して、仲間入りしたいものです。
「排他的」の反対語
続いて「排他的」の反対語を見て行きましょう。
何となく見ているだけで、気持ちが明るくなるような言葉ばかりです。
- 「協調的」【きょうちょうてき】
- 「開放的」【かいほうてき】
「協調的」【きょうちょうてき】
誰とでも仲良くしたいと思っている人やグループ、組織の様子を「協調的」という言葉であらわします。
目の前に初対面の人が登場した時、「とりあえず仲良くしたい」と思うタイプの人は「協調的」な人と呼ばれます。
誰とでも仲良くなれるため、友達が多く、人脈も広がりやすいでしょう。
「排他的」な人とは正反対の位置にいる人です。
もしあなたが、「協調的」でなく「排他的」な性質が強い場合は、幸せになりにくい人かもしれません。
「協調的」な人から言動を学んで、コミュニケーション上手な人にチェンジしたほうが得かもしれません。
「開放的」【かいほうてき】
誰にも秘密が無く、内と外を区別しないタイプの人は「開放的」と呼ばれます。
「閉鎖的」の反対の言葉で、「排他的」とも反対の位置にある言葉です。
秘密が無く、嘘をつかず、人によって態度を変えない人が多いので、「開放的」な人とは付き合いやすいでしょう。
「排他的」という言葉は、あまりいい意味では使われません。
「排他的」な人というレッテルを貼られたら、誰とも仲良くできない人だと思われているかもしれません。
「排他的」だと他人を傷つける事もありますし、新しい出会いの機会が減ってしまいます。
人生に広がりが出ないので、何かを始めてもしりつぼみになりやすいです。
早い段階で、「排他的」な部分を消してしまった方が、楽しい人生を送りやすいでしょう。