「土地勘がない」の意味とは?類語や敬語、使い方や例文、反対語を紹介!
「土地勘がない」の意味や類語を紹介します。
さらに「土地勘がない」を使った例文や、「土地勘がない」人の特徴も紹介していきます。
目次
- 「土地勘」の意味とは?
- 「土地勘がない」の類語
- 「土地勘がない」を使った例文
- 「土地勘がない」人の特徴
「土地勘」の意味とは?
日常的に「土地勘がない」という言葉を良く耳にすると思います。
もしかしたら自分でも使った事があるという人もいるかもしれません。
「土地勘」とはどのような意味の言葉でしょうか。
それは生活や体験を通じて、身についた地域に関する知識の事、または得た知識で生じる勘のような直感の事をいいます。
住んでいる街や、仕事をしている場所、出張で良く行く街や、旅行で頻繁に行くような「地元」と呼ばれる場所では、「土地勘」が働きやすいでしょう。
具体的には、地元の川や山などの地形について、何となく説明ができる事を意味します。
目の前の川がどこから流れていて、どのあたりに流れていくのか、あるいは川の周辺にある街、川を境にして現れる別の市区町村についてなど、地図を見なくても説明できる能力です。
また車を運転している人や、散歩をする人、ランニングをする人は「道路」についても「土地勘」があると思います。
どの道路を通ると、どこに行くことができるのか、ある場所に行くために最短距離の道路はどれか、ある時間帯に空いている道路はどれかなどを直感的に知る事ができる人は「土地勘がある」人です。
- 「土地勘がない」の意味とは
「土地勘がない」の意味とは
それでは「土地勘がない」という言葉の意味をチェックしてみましょう。
例えば、地方から遊びに来た友達を地元の飲食店に連れて行く時に、「何となくあの通りに行けば美味しいお店がありそう」と思える人は「土地勘がある」人です。
一方で、地元のどこに美味しい飲食店があるのか見当もつかず、家族や職場の同僚にお店を教えてもらうような人は「土地勘がない」人です。
このように「土地勘がない」とは、地元にいながらにして、そのエリアの地形や道路、飲食店や公共施設などに対する知識や理解がない人の事を指します。
また、地元ではないエリアにいる時は、当然、そのエリアに関する知識がすくないので、「土地勘がない」状態でしょう。
地元以外のエリアにいる事を示す時にも「土地勘がない」という言葉を使って、自分の立場を説明する事があります。
一般的に、食事に興味がなかったり、出不精だったり、忙しすぎたりする人は、地元に関する「土地勘がない」ケースがあります。
一方で、好奇心が旺盛な人なら、例え初めての旅行先であっても、知識をたっぷり詰め込んで出かけるので、いきなり「土地勘がある」事もあります。
「土地勘がない」の類語
次に「土地勘がない」と同じ意味の言葉をチェックしましょう。
「土地勘がない」という言葉の意味が、その他の似た言葉をチェックする事で、理解が深まる事があるかもしれません。
- 「地理に疎い」【ちりにうとい】
- 「右も左もわからない」【みぎもひだりもわからない】
- 「不案内」【ふあんない】
「地理に疎い」【ちりにうとい】
「土地勘がない」に近い言葉が「地理に疎い」です。
その土地の知識がほとんどなく、どのような直感も働かないタイプの人は「地理に疎い」人です。
「土地勘がない」という時は、そのエリアに関する知識がないという感じで、やや限定的な知識のなさ、直感の無さを意味します。
しかし「地理に疎い」という場合は、すべての地理に関する知識が無く、直感も働かないような状況を意味しています。
例えば「方向音痴」な人も「地理に疎い」人かもしれません。
地図の見方が分からない人や、標識を読めない人、東西南北を直感的に当てられない人なども、「地理に疎い」人です。
「右も左もわからない」【みぎもひだりもわからない】
「右も左もわからない」という言葉は、場所に関しても、仕事に関しても、何もかもがわからない状態の人を意味しています。
またこの言葉はほとんどの場合、その道の初心者に対して使います。
例えば新入社員は、「まだ配属されたばかりで、『右も左もわからない』新人です。
これからご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」などと挨拶をします。
また始めたばかりの趣味に関しては、まさに「右も左もわからない」状態ではないでしょうか。
初めてお茶を趣味にした人は、道具の呼び方や持ち方、置き方などがわからず、「右も左もわからない」状態でしょう。
引っ越したばかりの人は、そのエリアに関する事が「右も左もわからない」と思います。
このように地理情報に限定すれば、「土地勘がない」と「右も左もわからない」は似た意味になります。
「不案内」【ふあんない】
良く知らない土地を説明する時に「このあたりの事は不案内で」などと言います。
「不案内」とは、心得がないとか知識がないという意味です。
引っ越してきたばかりの人は、そのエリアに関する事がすべて「不案内」になります。
そのため「土地勘がない」と「このあたりの事は不案内で」というのは同じ意味になります。
「土地勘がない」を使った例文
「土地勘がない」という言葉を使って文章を作れるようになりましょう。
そこで「土地勘がない」という言葉を使った例文を紹介しますので、チェックしてみましょう。
- 「土地勘がない」を使った例文1
- 「土地勘がない」を使った例文2
- 「土地勘がない」を使った例文3
「土地勘がない」を使った例文1
例えば、会社の同僚と仕事先でランチをする時に、「○○さん、このあたりに美味しいラーメン屋さんはありますか?」と質問される事があるかもしれません。
あなたがラーメン店に詳しい場合は、このような質問をされやすいと思います。
しかし、今回訪れた取引先は初めての訪問で、このエリアの情報がまるでないケースがあります。
このような時に「土地勘がない」を使った文章で、同僚に説明してみましょう。
「ごめん、今回初めて行った取引先だから、このあたりに『土地勘がない』んだ。
だからスマホの検索機能を使って、美味しそうなラーメン店を探してみよう」という感じです。
きっと同僚は納得して「じゃあ、僕も探してみます」とスマホでラーメン店の検索を始める事でしょう。
「土地勘がない」を使った例文2
例えば観光地で道案内を頼まれたけれど、自分も初めて訪れる場所で、まったく情報がない場合があります。
このような時も「土地勘がない」を使った文章で、自分の置かれている状況を説明しましょう。
そこで「このあたりに、美味しい鰻屋さんがあると聞いたのですが、知りませんか?」と聞かれたら、「実は私も観光客で、『土地勘がなくって』…」と笑顔で返事をしましょう。
きっと「そうですか、こちらこそすみません」と言って、地元の人を探してくれるはずです。
「土地勘がない」を使った例文3
引越したばかりという事をアピールしたい時に、「土地勘がない」という言葉を使う事ができます。
例えば集合住宅に住む事になった時、同じ集合住宅の住人に、「土地勘がない」を使った文章で自己アピールしてみましょう。
「すみません、このマンションの近くにコンビニはありませんか?実は私はこのあたりに『土地勘がまったくない』ので、困っていて」という感じです。
すると「コンビニなら道路を挟んですぐの交差点前にありますよ。…もしかしたら引越して来た方ですか?」などと質問をされるでしょう。
「はい、先週末に引っ越してきました。今後もよろしくお願いします!」などと答えましょう。
引越し先で知り合いを作りたい時に、有効な方法ですので試してみてください。
「土地勘がない」人の特徴
続いて「土地勘がない」人に共通する特徴をチェックしてみましょう。
あなたの周りにも、いつまで経っても土地勘がないタイプの人がいるかもしれません。
- 引越してきたばかりの人【ひっこししてきたばかりのひと】
- 就職したばかりの人【しゅうしょくしたばかりのひと】
- 家から出ない人【いえからでないひと】
- 仕事ばかりしている人【しごとばかりしているひと】
- ナビゲーションツールに頼り切りな人【なびげーしょんつーるにたよりぎりなひと】
- 地元愛がない人【じもとあいがないひと】
引越してきたばかりの人【ひっこししてきたばかりのひと】
引っ越してきたばかりの人は、もちろん「土地勘がない」人です。
もちろん、近くの学校に通っていた経験があったり、知り合いが住んでいる街に引っ越した場合などは別です。
観光地などではない場合、ほとんどの人は引越し先の「土地勘がない」人です。
もし質問をされたら、優しく答えてあげるようにしましょう。
就職したばかりの人【しゅうしょくしたばかりのひと】
新入社員や転職したばかりの人は、会社周辺の「土地勘がない」人達です。
ランチに行く時、必要な物を買うためにコンビニを探す時などに困る事があります。
一緒にランチに行って、美味しいお店を教えてあげたり、コンビニの場所や役所の場所などを教えてあげましょう。
家から出ない人【いえからでないひと】
専業主婦や高齢者は、あまり家から出ないかもしれません。
出歩くとしても家から半径100m程度だけで、その他のエリアについては「土地勘がない」可能性が高いです。
仕事ばかりしている人【しごとばかりしているひと】
仕事が忙しい人は、住んでいる周辺のエリアや、会社周辺のエリアの「土地勘がない」事があります。
平日は会社から自宅の通勤経路の往復だけで、週末はほとんど寝て過ごすような人は、いつまで経っても土地勘を養う事ができません。
忙しいだけでなく、仕事以外の事に興味がない人も、「土地勘がない」人です。
せっかく素敵な街に一戸建ての家を購入したのに、近くを散歩する事もなく定年を迎えるような人も珍しくありません。
ナビゲーションツールに頼り切りな人【なびげーしょんつーるにたよりぎりなひと】
すぐにスマホの地図アプリなどを使ってしまう人も、「土地勘がない」人になるかもしれません。
「ナビゲーションツールに頼ればいいや」と思うので、道路や飲食店の位置などを覚えようとしないからです。
携帯電話が普及した途端、電話番号を覚える必要が無くなり、暗記力が落ちてしまった人は多いと思いますが、同じような状況でしょう。
スマホの電池が切れてしまった時や、家に忘れてしまった時に、とても困ってしまうかもしれません。
地元愛がない人【じもとあいがないひと】
自分の住んでいる街や会社周辺の街に愛情がない人は、いつまで経っても地元のエリア情報を覚えようとしません。
このように「地元愛がない人」は、「土地勘がない」人になってしまいがちです。
せっかく縁があって、その街に住んだり働いたりする事になったのですから、ぜひその土地を愛して、散歩をしたり、飲食店に積極的に出向いたりして欲しいと思います。
「土地勘がない」人の事をイメージすると、天然ボケで方向音痴なタイプの人と、仕事人間で地元に対する好奇心がない人が浮かんできます。
前者は楽しそうですが、後者は人生を自分でつまらなくしているような気がします。
引っ越したばかりの頃などは「土地勘がない」事を楽しみ、地元愛を持って、いつかは土地勘を身につけて欲しいと思います。