「歯に衣着せぬ」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
ことわざで「歯に衣着せぬ」という言葉はどの様な意味があるのでしょうか。
語源や例文なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「歯に衣着せぬ」の意味
- 「歯に衣着せぬ」の表現の使い方・注意点
- 「歯に衣着せぬ」を使った例文と意味を解釈
- 「歯に衣着せぬ」の類語や類義語
「歯に衣着せぬ」の意味
「歯に衣着せぬ」の意味は、「思った通りに意見を述べること」です。
社会人になると、人の気持ちを忖度したり、周囲の空気を読んだりして、思ったことをハッキリと言えないこともあります。
その様な人達の中で、遠慮なく自分の思ったことをハッキリと言う人のことを表します。
大勢の中でも物おじせずに、大きな声ではっきりと、しかも普通よりもきつい言葉を使って意見を述べる時の表現です。
- 「歯に衣着せぬ」の読み方
- 「歯に衣着せぬ」の由来
「歯に衣着せぬ」の読み方
「歯に衣着せぬ」の読み方は、「はにきぬきせぬ」になります。
「衣」は「ころも」ではなく「きぬ」と読むので注意しましょう。
因みに、書く時に「衣」を「絹」と書き間違える人がいますが、この場合は「絹」ではなく「衣服」を表す「衣」であると覚えておきましょう。
「歯に衣着せぬ」の由来
「歯に衣着せぬ」の由来は、言葉そのものの成り立ちから来ています。
「衣着せぬ」の「衣」は、「ものごとの表現を和らげたり、あいまいにして意味を弱めることの例え」として使われています。
直接言うと角が立つ様なことを、遠まわしに言うことで柔らかくすれば、相手も傷つかなくて済みます。
つまり、「衣着せぬ=遠まわしに言うことをしない」で、「遠慮なくはっきりと言う」という意味になったのです。
「歯に衣着せぬ」の表現の使い方・注意点
「歯に衣着せぬ」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 悪い意味ではない
文法的な使い方
「歯に衣着せぬ」は形容詞で、文章中では「歯に衣着せぬ表現」など、名詞を伴います。
文末に使う時には形容動詞として「歯に衣着せぬ表現だ・である」になったり、「歯に衣着せぬ表現をする・した」などと使います。
悪い意味ではない
「歯に衣着せぬ」は無遠慮にズバリとものを言うという意味ですが、悪い意味ではありません。
むしろ他の人が言いたいことをハッキリと言ってくれる人、という好ましい意味で使われます。
「歯に衣着せぬ」を使った例文と意味を解釈
「歯に衣着せぬ」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「歯に衣着せぬ」を使った例文1
- 「歯に衣着せぬ」を使った例文2
「歯に衣着せぬ」を使った例文1
「社長は歯に衣着せぬ話し方をするが、従業員に対してはとても面倒見のいい人だ」
常に厳しいことを言う社長ですが、従業員への面倒見も良くて好かれていることを表しています。
「歯に衣着せぬ」を使った例文2
「お局様は社長に対しても歯に衣着せぬ発言をする」
長くいるベテランの女性が、社長に対してはっきりと意見を言える人であることを表しています。
「歯に衣着せぬ」の類語や類義語
「歯に衣着せぬ」の類語や類義語を紹介します。
- 「ずけずけ言う」【ずけずけいう】
- 「毒舌」【どくぜつ】
「ずけずけ言う」【ずけずけいう】
「無遠慮に強い口調でものを言うこと」という意味です。
「毒舌」【どくぜつ】
「人に対してきついことや、皮肉を言うこと」という意味です。
「歯に衣着せぬ」は「思った通りに意見を述べること」という意味です。
相手に遠慮せずにはっきりと意見を言う人に対して使いましょう。