「思い立ったが吉日」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「思い立ったが吉日」の意味と類語を紹介します。
さらに「思い立ったが吉日」の使い方を知るための例文や、学べる事を紹介して行きます。
目次
- 「思い立ったが吉日」の意味とは?
- 「思い立ったが吉日」の類語や似たことわざ
- 「思い立ったが吉日」から学べる事
- 「思い立ったが吉日」を使った例文
「思い立ったが吉日」の意味とは?
「思い立ったが吉日」という言葉があります。
「吉日」とは「縁起が良い日」さらには「物事を始めるのに適している日」の事です。
日本では昔から吉日を大切にする文化があります。
もっとも有名なのが「大安」で、結婚式を開く日や、引越しの日、入籍をする日などは「大安」を選ぶ事が多いです。
そもそも「六曜」という暦にある日で、他には「先勝」「友引」「先負」「赤口」「仏滅」などがあります。
「大安」は「大いに安し」と言う意味で、その日なら、何をやっても、何を始めても成功しますよという縁起の良い日です。
他にも「一粒万倍日」という吉日もあります。
「いちりゅうまんばいび」と呼び、選日という暦にある日の事です。
「一粒万倍日」は漢字の感じを見ても分かる通り「一粒の種が、何万倍にもなる」という素晴らしい日の事をさします。
田植えをするのはもちろん、仕事や事業を始めるためにも最高の日とされています。
さて、「思い立ったが吉日」という言葉に戻りましょう。
「思い立ったが」は「思い立った日が」「閃いた日が」「やる気になった日が」という意味を含んでいます。
つまり「思い立った日が、吉日で、何を始めるにも最高の日になるよ」という意味になります。
そこから転じて「せっかくやる気になったのに、吉日になるのを待って、ぐずぐず待ってはいけない」という意味もあります。
何かをやりたいと思った日が、吉日なのですから、思い立った日に何でも始めるべきだという教えがあります。
せっかくいい事を思いついたとしても、やり始めなければ意味がありません。
なかなかスタートを切れないタイプの人は「思い立ったが吉日」という言葉を胸に刻みましょう。
- 「思い立ったが吉日」の読み方
「思い立ったが吉日」の読み方
「思い立ったが吉日」は「おもいたったがきちじつ」と読みます。
「吉日」とは「きちじつ」と読み、有名な日では「大安」などの縁起の良いとされている日の事を指します。
また「思い立った」と「吉日」の間が「が」になっています。
「思い立ったが吉日」の「が」は他の接続詞と間違いやすいので気を付けましょう。
一般的に「が」という接続詞が付くと、「美味しそうだと思ったが、美味しくなかった」など、否定的な文章になりがちです。
しかし「思い立ったが吉日」の場合は「思い立った日が吉日です」という言葉を縮めただけで、否定の意味はありません。
「思い立った日が吉日だよ」という意味だと覚えておきましょう。
「思い立ったが吉日」の類語や似たことわざ
「思い立ったが吉日」には類語や似たことわざがいくつかあります。
似たような言葉には同じ意味がありますので、類語や似たことわざを知る事で、「思い立ったが吉日」の意味を立体的に浮かび上がらせる事ができるはずです。
- 「善は急げ」【ぜんはいそげ】
- 「鉄は熱いうちに打て」【てつはあついうちにうて】
- 「見る前に跳べ」【みるまえにとべ】
「善は急げ」【ぜんはいそげ】
「善は急げ」は「思い立ったが吉日」と似た意味の言葉です。
「善」とは「良い事」で、自分にとってプラスになる様々な事を指します。
良い事をしたいと思ったら、できるだけ急いだ方がいいという意味があります。
「善は急げ」とわざわざ言うのは、急がずにぐずぐずしているうちに、せっかくのチャンスを逃してしまう人が多いからでしょう。
良い事をしようとしたら、すぐに実行に移した方が得をする、良いアイデアを思いついたら、すぐに実現した方が自分のためだという教えがそこにはあります。
ついぐずぐずして先延ばしをしてしまいがちな人は、「善は急げ」という言葉をかみしめましょう。
「明日でいいや」とか、「ちょっと様子を見てから」と自分に言い訳しそうになったら、「善は急げ」という言葉を思い出しましょう。
「鉄は熱いうちに打て」【てつはあついうちにうて】
「鉄は熱いうちに打て」という言葉はあります。
鉄で何かを作る時は、熱いうちに金づちなどで叩いて、成形する必要があります。
鉄が冷えてしまってからでは、硬すぎて自由自在に形を作る事ができなくなるからです。
この鉄の様子から、「やる気がある時は、やる気が冷めないうちに実行に移した方がいい」とか、「才能のある若い人は、若いうちから本格的に鍛えた方がいい」という意味があります。
「そのうちにやろう」とか「もうちょっと待ってから始めよう」としているうちに、せっかくのやる気や才能は、固くなりすぎて使い物にならなくなるかもしれないからです。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉からは、やる気やチャンスは、鉄が冷えて固まるくらい冷めやすく、冷めてしまうとどうしようのない事をイメージする役に立つでしょう。
「見る前に跳べ」【みるまえにとべ】
様子を見てから…というのが口癖の人は、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。
リスクがあっても取りあえず跳ぶべきだ…という意味の言葉が「見る前に跳べ」という言葉です。
例えば海外で暮らしたいと思う人が、準備が完璧に整ったら、英会話を完璧にできるようになったら、仕事が軌道に乗ったら…などと考えていたら、いつまで経っても、海外で暮らし始める事はできません。
何か事情ができて、海外で暮らすチャンスも消えてしまうかもしれません。
本気で海外で住みたいと思ったら、何はともあれ実行に移す事が、近道かもしれません。
まさに「見る前に跳べ」準備ができる前に実行に移せという事になります。
「思い立ったが吉日」も同様に、「やる気になった日」「何かをしたいと思った日」にスタートをしようという教えがあります。
「思い立ったが吉日」または「見る前に跳べ」という精神は、リスクを取っても何かを成功させたい人には必要な心構えなのかもしれません。
「思い立ったが吉日」から学べる事
「思い立ったが吉日」という言葉からは、「チャンスを待つ必要はない」という事を学ぶ事ができます。
何かをしたいと思った日が「大安」や「一粒万倍日」と同じくらい縁起の良い日なのですから、待つ必要などないのです。
この教えは、チャンスを待ってばかりいる人や、最高のタイミングを求め過ぎる人にピッタリの教えです。
ぐずぐずしてチャンスを逃し気味な人は、その事を誰よりも知っているはずです。
次のチャンスは絶対に逃さないために「思い立ったが吉日」から大切な事を学び、「今すぐに始める」ようにしましょう。
実はやりたいと思っているけれど、先延ばしにしているものがあるという人は、それが自分にとってプラスになりそうな事なら、その日のうちに実行してみましょう。
そもそも「思い立つ」「やる気が出る」「閃いた」という事が、奇跡のような事です。
その奇跡のような瞬間に実行する事は、理にかなった考えなのかもしれません。
「思い立ったが吉日」を使った例文
それでは「思い立ったが吉日」を使った例文を見て、具体的な言葉の用い方を確認していきましょう。
例文を見る事で「こう使うんだ」という事がリアルに分かると思います。
いくつかの例文を紹介しますので、チェックしてみましょう。
- 「思い立ったが吉日」を使った例文1
- 「思い立ったが吉日」を使った例文2
- 「思い立ったが吉日」を使った例文3
「思い立ったが吉日」を使った例文1
自分にとって良い事だと分かっているのに、なかなか踏ん切りがつかない事があります。
なぜ踏ん切りがつかないかと言えば、「面倒だ」という気持ちが理由のひとつでしょう。
やったらいいけど面倒だと感じる事の代表格に「ダイエット」があります。
ダイエットをしたいと思った時は、その日がやり始めにピッタリな日という事になります。
例えばダイエットをしたいけど「明日からにしようかな」と言っている友達がいたら、「思い立ったが吉日」を使った文章にして、「今すぐ」ダイエットを始めるよう話してみましょう。
「ダイエットはやる気になった日にスタートするのがいちばんだよ。『思い立ったが吉日』というからね。だから今日の晩御飯は焼肉じゃなくて、野菜中心の食事にしよう」という感じです。
「思い立ったが吉日」を使った例文2
さらに「始めたら自分の得になるけれど、なかなか始められない事」がある人のために、「思い立ったが吉日」という言葉を使ってみましょう。
例えば「ヨガ教室」に通い始めれば、適度な運動ができて、健康に近づくかもしれません。
このように客観的に見て、「した方が良さそうな事」でも、始めるのに抵抗がある人はいます。
恥ずかしいとか、ハードルが高いという理由で、せっかく通いたくなったヨガ教室に通い始める事に抵抗がある人がいるかもしれません。
そんな時は、自分にこうつぶやきましょう。
「いいタイミングなんて、もう訪れない。だって『思い立ったが吉日』というくらいだから。ヨガ教室に通いたいと思った今日だからこそ、教室に問い合わせの電話をしよう」という感じです。
「思い立ったが吉日」を使った例文3
さらに「したいけれど、なかなかできない」事の代表格として「告白」があります。
告白をしようと思い立ったけど、「今日じゃなくてもいいかも」とか「彼女や彼から告白されるのを待ってみよう」と思う人がいるかもしれません。
もし今日、あなたが誰かに告白したいと思ったら、自分に「思い立ったが吉日」という言葉を込めた文章をぶつけてみましょう。
「『思い立ったが吉日』だ。次のチャンスを待つのではなく、今日告白しよう」
「逃げるな!『思い立ったが吉日』だ。今日告白しなくて、いつ告白するんだ」という感じです。
特に告白は、実行するきっかけが難しい事ですから、「思い立ったが吉日」という言葉を大切にして、思い立った日に告白できるようになりましょう。
「思い立ったが吉日」という言葉は、何でも先延ばしにしてしまう人にとって、特効薬のような言葉になるかもしれません。
チャンスを待ったり、万全の準備をしないと何も実行に移せないようでは、大きな成功を得るのは難しいかもしれません。
「吉日」の力を信じて、思い切って思い立ったその日のうちに、スタートのための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。