「言いがかり」の意味とは?類語や使い方、例文を紹介!
これまで人に言いがかりをつけたり、反対に言いがかりをつけられた経験はありませんか?
ですが、そもそも言いがかりとは、何を指していて、どの様な相手にどんなシチュエーションで使用する言葉なのでしょう。
目次
- 「言いがかり」の意味とは?
- 「言いがかり」の類語や言い換え
- 「言いがかり」の使い方
- 「言いがかり」を使った例文
- 「言いがかり」の対義語
- 言いがかりをする心理
- 過去の投影
「言いがかり」の意味とは?
言いがかりの意味は、確かな根拠のない文句などを表す言葉になります。
そもそも文句とは苦情や愚痴といったものを指し、決してその内容はポジティブ話ではありません。
言いがかりは、その文句が更に何の事実に基づいていなかったり、全く根拠にかけている言い分となるのです。
また、根拠なく人を批判するような内容の発言に対しても言いがかりという言葉を用いります。
つまり、ネガティブな意味合いを持つワードであることは間違いないでしょう。
- 「言いがかり」の読み方
「言いがかり」の読み方
言いがかりの読み方は、全く難しく捉える必要はありません。
そのまま「いいがかり」と読みます。
言いがかりの「がかり」を漢字で書く場合は掛かりという字があてられるので覚えておくと良いでしょう。
「言いがかり」の類語や言い換え
言いがかりには、似たような意味をもつ言葉や言い回しが多数存在しています。
類語や言い換えの言葉を覚えておくと、いざという時に役立つことがあります。
自分の表現方法を広げるためにも、言いがかりの類語や言い換えについて見ていきましょう。
- 屁理屈【へりくつ】
- いちゃもん
- 難癖をつける
- 筋が通らない理論
- 堅白同異【けんぱくどうい】
屁理屈【へりくつ】
屁理屈とは物事の道筋に合わない理論や理由のことです。
屁理屈をこねるといった様な言い回しで使われます。
言いがかりも屁理屈も、道理に合わない勝手なこじつけであるという部分が共通しています。
言いがかりの類語としては、一般的な言葉となります。
いちゃもん
多くは、いちゃもんを付けるといった使い回しをされる言いがかりの類語です。
いちゃもんとはいちゃつく者からきており、このいちゃつくとは揉めたり言い争いのことを指します。
いちゃもんも言いがかりと同じように、正当な理由のある文句ではありません。
相手に非がないのにもかかわらず、文句をつけるという意味です。
難癖をつける
相手のちょっとした間違いや欠点に対して、大袈裟にとりあげて非難をしたり責め立てることを難癖をつけると言います。
常識から外れた非難の仕方であり、論理的ではない言い分であることから、言いがかりの言い換えとして用いることが可能です。
筋が通らない理論
正しい道筋が通らない話のことを指します。
すなわち正論ではない話ということです。
言いがかりも道筋の通らない非正論な文句という点で、共通しています。
そのため、言いがかりの言い換え用語として使用することも出来るでしょう。
堅白同異【けんぱくどうい】
辻褄の合わない無茶な論理を展開の理論のことで、詭弁ともとれる発言のことを指す四字熟語です。
中国の戦国時代の趙の公孫竜の詭弁から生まれました。
あまり、馴染みのない四字熟語ですが、言いがかりの言い換えにも使用可能です。
「言いがかり」の使い方
言いがかりをつける、言いがかりをつけられたといった使い方が基本となります。
他人や物事に対しての文句や非難めいた発言が、正当性や根拠がなく滅茶苦茶である時に使用します。
逆に、例え文句や非難であっても、その内容が根拠のあるものであったり、納得のいく理由がある場合は言いがかりという表現を使用することは正しくありません。
理由がないにもかかわらず、相手の自分勝手な主張により非難や文句をつけられた際には、言いがかりをつけられたという使い方をします。
そして、そのような根拠のない文句を発言している人の行動は言いがかりをつけると表現するのです。
「言いがかり」を使った例文
では、簡単に言いがかりを使った例文をいくつか見ていきましょう。
- 「言いがかり」の例文1
- 「言いがかり」の例文2
- 「言いがかり」の例文3
「言いがかり」の例文1
「自分の失敗を人のせいにするなんてとんだ言いがかりだ!」
失敗をした理由は、自分にあるのにもかかわらず、人のせいにする発言に対して言いがかりだと述べている例文になります。
言いがかり自体が、相手を非難する類いの言葉ですが、この例文ではとんだ言いがかりという言葉を使用して、相手のとった行動を非難しているのが特徴的です。
「言いがかり」の例文2
「顧客から商品に対して言いがかりをつけられて困っている」
言いがかりは、人物に対してだけつけられるものではありません。
物や目にみえないサービスなどに対する正当性のない文句やクレームを言いがかりという表現をすることもあります。
この場合は、商品には全く問題がないのにもかかわらず、顧客が文句をつけているという事になります。
「言いがかり」の例文3
「ちゃんと仕事をこなしているのに、上司はいつも私に言いがかりをつける」
言いがかりの基本的な使い方を示した例文になります。
自分に落ち度や非はないにもかかわらず、相手に文句をつけられている状態が表されています。
言いがかりは、このように圧倒的に上にいるものが、下にいるものに対して発言することも少なくありません。
「言いがかり」の対義語
言いがかりとは反対の意味を持つ対義語を紹介していきましょう。
言いがかりの対義語ということは、その発言内容にれっきとした根拠があり、人を納得させられるだけの理由があるものだと言えます。
どんな言葉が言いがかりの対義語にあたるのでしょうか。
- 正論
- 的を得た発言
正論
道理にかなった正しい発言のことを正論と言います。
道理から外れた言い分である言いがかりの反対にある言葉だと言えるでしょう。
的を得た発言
物事の本質を見極めた上での発言のことになります。
言いがかりは、本質など全く無視をした上での発言となりますから言いがかりと的を得た発言の表す意味は、正反対だと言えるでしょう。
言いがかりをする心理
まわりに対して言いがかりをつける人は、決して少なくありません。
言いがかりは、決してまわりを愉快にさせるような言動ではありません。
人を不快にするだけではなく、自分の評価を落としめてしまうこともあります。
それなのに、世の中には何故か言いがかりをつけなくては気が済まないという人がいるのです。
こうした人達の心理は、どのような状態になっているのでしょう。
- 人に注目をされたい
- 自分は絶対的に正しい
- 鬱憤を解消したい
- 弱い自分を強くみせたい
- 引っ込みがつかない
- 孤独で寂しい
- 得をするかもしれないとう心理
人に注目をされたい
言いがかりをつける人には、まわりから注目をされたい、関心をひきたいという心理が隠されています。
人の関心を集める最も簡単な方法こそ、言いがかりをつけるということなのです。
良いことで注目を集めるより、悪い意味で注目を集めることの方がずっと簡単で何の努力も必要ありません。
言いがかりをつける人は、努力はしたくないけれど、まわりに自分のことを見て欲しいという幼児的な思考の持ち主だとも言えます。
自分は絶対的に正しい
どんなことでも自分は絶対的に正しいという心理が、まわりに言いがかりをつける要因
となっている事もあります。
自分は絶対的に正しい存在だと思っているからこそ、自分の失敗や間違いを全て他人のせいにする為に言いがかりをつけるのです。
当然こうした人物の発言には、正当性も根拠も存在しません。
鬱憤を解消したい
自分の抱えている鬱憤やストレスを解消したいという心理から、他人に言いがかりをつける人も珍しくありません。
特に客と店員、上司と部下というような圧倒的な不利な立場にいる相手に対して言いがかりをつける人の心理は、これにあてはまるでしょう。
言い訳や否定が出来ない立場の人間に対して、言いがかりをつけることでちっぽけな優越感を満たし日頃の鬱憤をはらそうとしているのです。
弱い自分を強くみせたい
言いがかりをつける人は、一見気の強い人に見えるものです。
ですが、それは弱さの裏返しとなります。
本当は弱いからこそ、自分を強く見せたいという心理が働き言いがかりをつけているのです。
そもそも本当に強い人は、根拠のないことで相手に文句を言うようなことはしません。
道理が通らないことで、相手に言いがかりをつけるのは、弱さの象徴のようなものです。
引っ込みがつかない
実は、中には引っ込みがつかなくなり言いがかりをつけてしまっているというケースもあります。
初めはちゃんとした理由があっての発言でも、実は間違った見解だったという事があるでしょう。
そして、そのうち自分の間違いに気がつくことがあります。
しかし、その間違いを認めることが出来ずに引っ込みがつかない心理状態となると、結果的に言いがかりをつける事になってしまうのです。
なんとか辻褄を合わせようと的を得ない事を言ってみたり、無理矢理話をねじ曲げるためです。
これでは、他人の目には言いがかりをつけているとしか映りません。
孤独で寂しい
時に孤独や寂しさが、悪い形で人前に表れてしまうことがあります。
言いがかりをつける人の心理の中には、埋められない孤独や寂しさが隠れているのです。
人とコミュケーションを取りたくても、その方法が上手く分からないために言いがかりという行動をとってしまいがちです。
誰かと話をしたい、寂しい、孤独…という心理が、例え相手から疎まれる言動と分かっていても言いがかりを止められない理由となっています。
得をするかもしれないとう心理
商品やサービスに言いがかりをつけることで、企業から謝礼金や品をもらったり、割引などが受けられることがあります。
一度でもこういった経験をすると、また言いがかりをつけるとお得なのではないかという心理が働く人が出てくるのです。
そいったことに味をしめて、とにかくどんな事にも言いがかりをつけてみているのです。
そこには、道理もなくただの欲しかありません。
過去の投影
過去にやられたことを投影して、言いがかりをつけているケースも見られます。
自分が言いがかりをつけられた際の心のトラウマを今度は反対の立場で繰り返しているのです。
これは、負の連鎖であり本人は気がついていないことが多いものです。
しかも、自分がやられた相手とは全く関係のないものに対して言いがかりをつけます。
これは、心理的に過去から立ち直っていないという事を現しています。
根拠が薄く、正当性のない文句や非難を言いがかりと呼びます。
割りと生活の中で頻繁に用いられる言葉でしょう。
同じような意味を持つ言葉も少なくありません。
ですが言いがかりは、つけるのもつけられるのも気持ちの良いものではありません。
実際に言いがかりをつける人の心理には、マイナスだったりネガティブな感情が影響しています。