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「ハードワーク」の意味とは?どんな仕事?類語や使い方、例文を紹介!

「働き方改革」や職種による人手不足などを受けて、ブラックやハードワークの問題が話題にのぼることがあります。

「ハードワーク」の意味や使い方を解説していきましょう。

ハードワーク

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「ハードワーク」の意味とは?どんな仕事?類語や使い方、例文を紹介!>


目次

  • 「ハードワーク」の意味とは?
  • 「ハードワーク」の類語
  • 「ハードワーク」の言葉の使い方
  • 「ハードワーク」の言葉を使った例文
  • 「ハードワーク」と言われる仕事


「ハードワーク」の意味とは?

「ハードワーク」の意味とは?

英語の“Hard work”から、きつい仕事、重労働、負荷の大きな仕事を意味します。

hardは、硬いという意味もありますが、困難やきついというときにも使われる言葉です。

直訳すると“hard(きつい) work(しごと)”ですから、激務(げきむ)や苦役(くえき)、猛勉強や勤勉といった言葉に置き換えられます。

“worker”(ワーカー)となると、「働く人」という意味になりますから、“Hard worker”(ハードワーカー)と言う場合には、重労働や負荷の大きな仕事をする人を表します。

サッカーでは、よく走って動く運動量豊富な活躍を見せる選手を指してハードワーカーと呼ぶ場合もあります。



「ハードワーク」の類語

「ハードワーク」の類語

体への負担が大きい、長い時間休みがない、体力を消耗する、ストレスが大きいなど、大きな負荷がかかる仕事を指して「ハードワーク」といいます。

言い換えられる言葉を知っておくと、ニュアンスなどもわかりやすくなります。

「ハードワーク」と似た言葉、類語を紹介しましょう。

  • 「激務」【げきむ】
  • 「重労働」【じゅうろうどう】
  • 「ブラック」

「激務」【げきむ】

文字通り、「激しい務め=長時間労働や気力・体力をとても使う仕事」ということです。

社長と聞いて、人を使ってお金を稼ぐことができ、優雅に暮らしているというイメージを保ちますが、実は、社員以上に激務をこなしているというケースが多いものです。

特に、会社の立ち上げからコンスタントに利益を確保できるまでは、自分の努力次第で事業の実績が決まります。

働き過ぎなほどに働いて、事業の基礎を作るのが社長だともいえます。

自分の時間などないほど連続して働く、精神的に張り詰めた状態が続く、体力はもちろん、気力も消耗する仕事・職種を指している言葉です。

「重労働」【じゅうろうどう】

重労働からは、体力的に辛いという部分にスポットをあてた印象を受けます。

重い荷物を運ぶ、長時間に渡って作業する仕事・職種について、「工事現場作業は重労働だ」といった使いかたをされます。

一見、体力勝負に見えない仕事なのに、かなりの体力消耗を強いられるという場合にも使われ、「看護師といっても、外科所属になるとかなりの重労働なんです」や、「幼児の世話をするのは重労働」という言い方をすることもあります。

「ブラック」

労働条件が厳しい、きついという企業のことを「ブラック企業」と呼びます。

過労死や労災認定される事例もあり、働き手が望む労働環境や条件が整備されていない企業が問題となっています。

労働基準監督署などが、ルールづくりやルールを守ることを指導していますが、キツイ・キタナイ・キケンの3Kを避けて通ることができない職種もあり、すぐに改善するのは難しいケースもあります。

人が集まらないと、少人数でシフトを回す事になりますから、ブラックから抜け出すには人が集まるよう条件を改善する必要があり、難しい問題です。

「ハードワーク」の言葉の使い方

「ハードワーク」の言葉の使い方

長時間勤務や重労働がある職種に対して「介護職はハードワークだ」のように使われたり、勤勉にすべきだという表現で「独立にはハードワークが欠かせない」のように使われます。

「ハードワーク」「辛い」というマイナスイメージになる場合と、「勤勉」というプラスイメージになる場合があり、前後の話の流れや、表現の対象がどのようにうけとめられているのか判断する必要があるでしょう。



「ハードワーク」の言葉を使った例文

「ハードワーク」の言葉を使った例文

「ハードワークだからね」と言った場合には、「大変な仕事だから疲れているのではありませんか」という気遣い、「キツイ仕事をこなして尊敬するよ」という敬意、「辛い仕事に同情するよ」といったあわれみ…「ハードワーク」を使う会話の文脈によって込められるニュアンスが変わってきます。

例文とともに解説していきましょう。

  • 「ハードワーク」の例文1
  • 「ハードワーク」の例文2
  • 「ハードワーク」の例文3

「ハードワーク」の例文1

「ハードワークなのによくやるね」

素直に受け取れば、気遣いや敬意を表しています。

「毎日、徹夜続きさ」や、できの良い緻密な資料を提出してきた時に使うと、褒め言葉になるでしょう。

しかし、長時間勤務を自慢げに言ってくる相手や、中身がスカスカの資料を提出してきた相手に使うと皮肉になります。

ハードワークで精神的に消耗している場合には、ネガティブ思考になっている場合もあるので、対応がむずかしくなっている人もいます。

皮肉に取られない使い方を心がければ、相手の苦労をしっかり認めていることが伝わるでしょう。

「ハードワーク」の例文2

「介護士はかなりのハードワークじゃないか」

肉体的・精神的に消耗しやすい仕事を指して、「待遇改善がなされると良いですね」「あなたは十分に頑張っていますよ」といったニュアンスが感じられる使い方です。

介護士の場合、人を相手にすることから精神的な消耗、介助などでの体力的な負担、排泄など汚物処理など、3Kの現場と言われることがあります。

高齢者が増える中で必要とされる仕事ですし、人材確保が望まれています。

また、医師や看護師など医療従事者についても、人で不足から余裕のないシフトで働く人が多いといいます。

ハードワークですが、命をつなぐために社会から必要とされる仕事であることに違いありません。

「ハードワーク」の例文3

「ハードワークをこなさなければ成功はない」

会社の経営者や、社会的な成功を目指す場合には、「ハードワーク(勤勉)」は絶対条件です。

ガリ勉や長時間がむしゃらに何かに取り組むことで「気づき」を得る人もいますし、むしろ傍観、観察することでインスピレーションを得ることもあります。

個性に応じたやり方で、抜け目なくチャンスを狙う人が成功者となるでしょう。

しかし、そのためのカンを養うには、たくさんの経験や人とのつながりが必要です。

「ハードワーク」と言われる仕事

「ハードワーク」と言われる仕事

体力的に負担が大きい力仕事はもちろん、長時間の勤務、作業量が膨大、精神的に負担が大きい、ストレスを抱えやすいなど、キツイ仕事は「ハードワーク」と呼ばれます。

仕事の特性上、勤務が長くなってしまうケースもあるかもしれませんが、適正な休憩やストレス発散は必要です。

キツイだけに充実感があり、給料も良いという仕事がある一方で、希望通りの報酬が得られずに疲労感が蓄積してしまうケースがあるようです。

ハードワークと言われる仕事についてみていきましょう。

  • 「医師・看護師」
  • 「ベンチャーの立ち上げメンバー」
  • 「工事現場・作業員」
  • 「教員」
  • 「企業戦士」

「医師・看護師」

病気はいつ誰がなるかわかりませんし、突発的に緊急を要する事態になることがあります。

当然、緊急受入れや入院患者がいる病院では、深夜に呼び出しが入ることもしばしばです。

高齢者が増えていることからも、医師・看護師の不足が指摘されていますが、十分な人員が確保しにくい状況が続いています。

仕事そのものの責任が重く、命がかかっている現場ですから、精神的な負担が大きい上、ギリギリのシフトで回していることから、激務・ハードワークの代名詞となっています。

「ベンチャーの立ち上げメンバー」

会社の基盤を安定させるまで、寝食を忘れて仕事に打ち込むといったベンチャー起業家は多いものです。

起業家を育てて、経済を活性化させることを国策として応援していますが、事業を興しても5年後、10年後に残っているベンチャーは1割程度だともいいます。

雇用されている時には、結果が出なくても給料は出ますから、会社が守ってくれている状態です。

しかし、事業主になれば結果が全てダイレクトに自分に跳ね返ってきます。

当然、ブラック以上に必死にハードワークで仕事に励むことになるのです。

「工事現場・作業員」

体力的に厳しい、キケンが伴う仕事が多いのが工事作業です。

猛暑の中や極寒の現場が待っていることもあります。

3Kの仕事としてのイメージが強い仕事ともい得るでしょう。

東京オリンピック、災害復興などで多くの土木工事が行われていますが、人で不足、資材不足が日常的だとも言われています。

若い労働力を募集しても、十分な人手を確保するのが難しい現場も多いようです。

「教員」

公立学校の教員は、公務員で経済的に安定していると言われることが多いですが、教育環境の変化で難しい事情があり、精神的な負担が大きい仕事です。

特に都会では、家庭環境の変化、子供の質の変化、部活指導、多くの報告書作成など、仕事の範囲や内容が変わってきています。

精神疾患での休職に追い込まれるケースも増加しています。

子供の質の変化としては、特別支援の必要な児童生徒が増えていることや、子どもたちのストレスも問題となることがあります。

「企業戦士」

働き方改革で問題とされることが多いのが、ブラック企業と呼ばれる環境で働くビジネスマンたちです。

企業の利益をだすために多くの労働をこなさなければなりませんが、時間そのものが長い、理不尽なパワハラなどが過労死や労災と認められる事例が発生し、現在改革が進んでいます。

個人ができるギリギリの仕事量をこなさなければならない事情があるとしても、健康を害して退職に追い込まれるのは好ましいことではありません。

しかし、企業が実績を残すためには、社員が一丸となって目標に取り組むことが不可欠ですし、リーダーとなる管理職がそれ以上に努力している状況なら、改革が難しいこともあるでしょう。

icon まとめ

ハードワークと聞いて、ブラック企業を連想するかもしれませんが、そういった場合ばかりではありません。

ハードワークな職種を書き出してみると、キツイ、辛い仕事という面がクローズアップされてしまいがちですが、勤勉であることが業績をアップさせ、ヒトために役立つ場面が多いことにも気づくでしょう。

会社に守られて権利ばかり主張するのは、甘えと言われても仕方がないかもしれません。

また、ハードワークという言葉は、「勤勉である」という褒め言葉にもなれば、「働きすぎ・ブラック」といったネガティブイメージになることもあります。

使い方、ニュアンスによって使い分けて使いましょう。