「セカンドオピニオン」の意味とは?使い方や英語を紹介!
日本には、日本で独自に作られた和製英語の他にも、海外と意味が同じカタカナ英語も存在します。
専門的な用語にそのほとんどが見られますが、今回その中でも近年よく目にするようになった「セカンドオピニオン」について解説します。
目次
- 「セカンドオピニオン」の意味とは?
- 「セカンドオピニオン」の関連語
- 「セカンドオピニオン」の使い方
- 「セカンドオピニオン」の英語
- 「セカンドオピニオン」のメリット
「セカンドオピニオン」の意味とは?
主に医療に関する意味で使われている言葉です。
直訳すると「第二の意見」となりますが、最初に受けた医師の診断の後に、別の医師へ診断や意見を求めることを意味します。
そこから転じて、医療以外の場でも「専門知識を持っている第三者の意見を求める事」という意味で使われています。
ここでは、医療での「セカンドオピニオン」について説明します。
- 「セカンドオピニオン」の意味
- 「セカンドオピニオン」は誤解されやすい
「セカンドオピニオン」の意味
ほとんどの人が、何か病気やけがをしたときにかかる病院を決めているかと思います。
かかりつけ医ともいいますが、内科はここ、整形外科はここ、という風にあらかじめ決まった病院へ診察を受けに行くことでしょう。
毎回病院を変える方はなかなかいません。
しかし、世界中にはたくさんの医者がいて、医療も日々進歩を続けています。
新しい治療法や薬が生まれていますが、その全てをかかりつけ医が網羅しているとは限りません。
そのため、いつものかかりつけ医から受けた診断だけでなく別の医師の診断も受けてみることで、その診断や治療が自分に適正なものかどうか確認したり、今受けている診断や治療に対して確信を持てるようにすることができます。
「セカンドオピニオン」は誤解されやすい
「セカンドオピニオン」とは、現在の担当医と自分以外の第三者となる別の医師の意見を聞くことだということはわかりました。
しかしセカンドオピニオンは、現在の医師の診断に納得がいかず医師を変える事と誤解されやすい言葉でもあります。
セカンドオピニオン自体はただ他の医師の意見を仰ぐだけであり、医師を変えるために病院を移ることは単なる転院です。
セカンドオピニオンは、当事者で出た意見以外の第三者の意見を聞いてみることだということを把握しておきましょう。
「セカンドオピニオン」の関連語
「セカンドオピニオン」のような英語でも存在し日本でも使われている言葉は他にもあります。
- 「インフォームドコンセント」【いんふぉーむどこんせんと】
- 「ファーストオピニオン」【ふぁーすとおぴにおん】
- 「ドクターショッピング」【どくたーしょっぴんぐ】
「インフォームドコンセント」【いんふぉーむどこんせんと】
海外では「様々な法的契約について説明を受け十分理解したうえで合意すること」とされていますが、日本ではセカンドオピニオン同様主に医療で使われる言葉です。
治療だけでなく治験も含む医療行為の対象となる者が、その内容について詳しい説明を受けて十分に理解・納得したうえでの同意という意味です。
「ファーストオピニオン」【ふぁーすとおぴにおん】
「セカンドオピニオン」と対比して使われる言葉です。
その意味も、セカンドオピニオンに対してファーストオピニオンとは「検査や治療の担当医から聞く意見や、第一の意見」を示す言葉です。
セカンドオピニオンを実行するためには、最初の医師から受けたファーストオピニオンをいかに理解できているかが重要になってきます。
「ドクターショッピング」【どくたーしょっぴんぐ】
言葉だけ見てみると「医者がするお買い物?」と思いそうですが、医師側の行為ではなく患者側の行為を指す言葉です。
身体的・精神的な問題を抱えた時に、医師や病院をとっかえひっかえして次々受診してまわったり、同時にいくつもの病院や医師の診察を受けることです。
医師から十分な説明を受けていない事や、患者自身が薬や治療自体に依存しているなどが原因で、最近問題になってきている言葉です。
「セカンドオピニオン」の使い方
「セカンドオピニオン」を使った例文を2つ見てみましょう。
例文のように「セカンドオピニオン」という言葉を使ってみたり、行動をとってみると何かヒントが得られるかもしれません。
- 「セカンドオピニオン」の例文1
- 「セカンドオピニオン」の例文2
「セカンドオピニオン」の例文1
「現在の医師の治療にいささか疑問がありセカンドオピニオンを受けてみたが、現在の医師は正しい事がわかって安心した」
セカンドオピニオンを受けるメリットは後ほど詳しく説明していますが、そのなかのメリットの一つとして挙げている「安心感」が表現されている例文です。
医療の専門知識をもっているかかりつけ医からの説明や診断であっても、自分のその後の治療で症状がなかなか快復しない場合どうしても不安が生まれてしまいます。
セカンドオピニオンを受けてみることでその不安を解消することができます。
「セカンドオピニオン」の例文2
「セカンドオピニオンを受けるために、かかりつけ医に相談し紹介状を書いてもらった」
セカンドオピニオンを受けるには、ただ自分が見聞きした情報を他の病院の医師に伝えるだけではいけません。
必ず現在の医師の紹介状が必要です。
また、検査を受けた際のデータ(画像などの資料)も必ず持参しましょう。
セカンドオピニオンの目的のひとつとして、現在の医師と自分との間で良好な関係を保ちよりよい治療を検討するために他の医師の意見を聞く、というものがあります。
現在の医師との関係性が悪化しないようきちんとしたステップを踏みましょう。
「セカンドオピニオン」の英語
「セカンドオピニオン」とは、そのまま英語でも“second opinion”と表します。
日本で生まれた和製英語ではないため注意しましょう。
“second”というのは、「第二の」や「2番目の」という順番を表す英単語です。
“opinion”とは「意見」や「見解」という意味です。
英語で2を表す“two”というのはいくつという個数を表しているため、“two opinion”だと文法上も意味としても誤りです。
文法上は複数形のSを付けないといけませんし、何より「セカンドオピニオン」という言葉の本来の意味が変わってしまいます。
誤用に気を付けましょう。
「セカンドオピニオン」のメリット
「セカンドオピニオン」には様々なメリットがあります。
うまく活用することで、ただ受けるだけだった医師の診断や治療への理解が深まったり、医師との信頼関係をさらに強くしてくれることでしょう。
具体的にメリットを1つずつ見てみましょう。
- 「治療や医師に対する不安が取り除ける」
- 「誤診を防ぐことができる」
- 「他の選択肢や治療法が発見できる可能性がある」
「治療や医師に対する不安が取り除ける」
例文でも少し触れましたが、かかりつけ医であっても自分の症状になかなか改善が見られなければ不安に陥ったり、治療に対する疑問が浮かぶこともあります。
かかりつけ医でなくても、自分を担当した医師の診断が他の医師から見てどうなのか気になることもあるでしょう。
そこで、担当医に必ず相談したうえで診断書や紹介状を取得し、紹介された別の病院もしくは同じ病院内の別の医師へ意見を求める「セカンドオピニオン」を実行します。
そうすることで、現在の治療に対する客観的な意見を聞くことができ、結果かかりつけ医もしくは担当医の診断が正しかったと確信も得られ、安心して治療を続けることができます。
「誤診を防ぐことができる」
先述しましたが、医療は日々格段に進歩していっています。
新しい治療法や薬を、すべて把握できている医師というのはとても少ないでしょう。
医師は日々患者の治療や診察を行いながら学会にも参加していますが、自分の専門外であれば少し知識が薄い部分もあるものです。
その分野の専門医でなければ気づきにくい病気や症状については、誤診してしまうこともあります。
「セカンドオピニオン」を受けることで、専門医へ誤診がないかを調べたり意見を聞くことができますので、より安心して治療に臨めます。
「他の選択肢や治療法が発見できる可能性がある」
人はどうしても、偏って物事を考えてしまう節があるものです。
特に当事者はその傾向が強くなります。
第三者の客観的で冷静な意見や分析が入ることで、当事者間では気づけなかった新しい点に気づかされることもあります。
「セカンドオピニオン」も同様です。
医師と自分の間で決めた治療法以外にも有効な治療法があるかもしれません。
ひとつの治療を続けてみて良くなられなければ、別の方法を試してみることも必要です。
そういった、現在の医師と自分という当事者間以外の意見を聞くことで、選択肢が広がったり、別の治療法の発見に繋がることがあります。
日本での「セカンドオピニオン」とは、医療行為上の言葉としても、それ以外の分野でも使われている言葉です。
当事者間だけでは得られない、第三者の客観的意見というのは非常に貴重な意見です。
医療だけでなく、普段の生活で何らかの問題を抱えた時にはファーストオピニオンとともに、セカンドオピニオンも得ることが解決の糸口となりそうですね。