「取り急ぎご連絡まで。」の意味とは?例文や「連絡を貰うタイミング」を紹介!
日本語には、色々な言葉の意味があります。
同じ単語や、前後する単語の関係で意味合いが大きく変わってくることもあります。
人の心を癒やす言葉、流れ大きく変えていく言葉と色々とありますが、普段よく使っている言葉の中に、「取り急ぎ」というものがあります。
取り分け、仕事の会話の中で使うことが多いのですが、あまり意識して使っていないことも少なくありません。
ここでは、「取り急ぎ」という表現を深く考えていきます。
目次
- 「取り急ぎ」の意味とは?
- 「取り急ぎ」の似た言葉
- 「取り急ぎご連絡まで」の正しい使い方
- 「取り急ぎご連絡まで」の例文
- 「取り急ぎ」は「とりあえず急いで」目上には使わないのが無難
- 「取り急ぎご連絡まで」の英語
- 「取り急ぎご連絡まで」メールでの返信
「取り急ぎ」の意味とは?
この言葉の中には、想定外の突発的な出来事や、締め切り等の締め切りが切迫していること、急な用事が起こってしまい、法則や相談すべき相手に対して、十分な対応の準備や報告ができないことを、意思表示・説明して相手の理解や納得を求めることを、含んだ言葉として挙げられます。
ビジネス上ではよく使われている言葉なので、深い意味を理解せずに簡単に使っている人もいますが、このような意味があることを理解して活用すべきです。
「取り急ぎ」の似た言葉
この言葉には、不十分なままの状態でも、早く今の実態や現状を、必要な人に報告し共有化することで、対策を打たなければならない時にも使われる傾向があります。
このような「取り急ぎ」が含む意味を持つ同義語はあるものなのでしょうか?
- 「とりあえず」
- 「付け焼き刃」
- 「にわか作り」
「とりあえず」
この言葉も「取り急ぎ」とほぼ同じ内容で使われる言葉です。
ただ、「取り急ぎ」よりは、かなり軽い感覚で用いられることが多い印象を覚えてしまうのです。
ただ、「とりあえず」は、「取り急ぎ」と同じ意味があるにも関わらず、かなりラフな印象を拭いきれません。
その場しのぎの言葉だったり、不利な立場を繕いながら、何とか時を稼ごうというように思えることもあります。
「付け焼き刃」
この言葉も、「急場をしのぐ」時に使われる言葉です。
とても切れ味の良さそうな刀に見えるのですが、全く切れない刀で見た目だけが良い刀のことを指しています。
にわか仕込みの知識やテクニック、言葉で災難を巧みにかわしていく感じが伺えます。
熱い鋼を切れない古錆びた刀に継ぎ足して、見た目を良くした刀にしたことが起源のようです。
「大学受験がもう来月まで、迫っているのに、全くダメな状態だね。付け焼き刃で通用するはずがないよ。」
こんなふうに表面だけを取り繕うだけでは、ボロが出てしまうことです。
「にわか作り」
この言葉の「取り急ぎ」の意味に似ています。
「急ごしらえ」という言葉に置き換えることもできるでしょう。
ビジネスの世界では、締め切りが大切ですが、納期に間に合わせるために、急いで仕事を完成させなければならないことがあります。
しかし、これは決して完成したわけでなく、表面的な見映えを良くしただけで、中味は空っぽということがあります。
このような時に「にわか作り」という言葉を使うことがあります。
しかも、この言葉は、とても軽い印象を受けてしまうマイナス面もあるでしょう。
「取り急ぎご連絡まで」の正しい使い方
「取り急ぎご連絡まで」というフレーズはビジネスシーンでよく目にするようになりました。
メールがビジネスコミュニケーションツールになってからは、さらに活用度合いが増えてきたのではないでしょうか?
しかし、実はこの言葉は、間違ったシチュエーションで、平気で使われていることが多いのです。
間違っているのは、上司や先輩社員のような目上の人に対して報告したり、お客さん等の取引先への文書として使ってしまう場合です。
今は完全な報告はできないものの、急を要する懸案事項なので、すぐに報告し情報を共有化することは、大切なことです。
しかし、「取り急ぎ報告まで」という表現は、相手に対して、とても失礼な表現なのです。
正しくは、「今は完全な状態ではありませんが、急を要することなので、暫定ではありますが、現時点での報告をさせて頂きます」
このような表現が正しい活用法です。
「取り急ぎご連絡まで」の正しい使い方は、同僚や後輩への連絡や報告の時に用いる表現と理解しておくことです。
「取り急ぎご連絡まで」の例文
では、この表現はどのような場面で使う巾なのでしょうか?
- 「取り急ぎご連絡まで」の例文1
- 「取り急ぎご連絡まで」の例文2
- 「取り急ぎご連絡まで」の例文3
「取り急ぎご連絡まで」の例文1
「昨日はとてもお世話になりました。また、次回も宜しくお願いいたします。取り急ぎ ご連絡まで」
この時のシチュエーションは、前日にお酒の席で楽しいひと時を過ごしたり、何かのイベントで一緒に活動をしたりと、ある意味御礼を述べる時の言葉として、活用する時に使われることがあります。
また、「連絡まで」の代わりに「御礼まで」と置き換えて表現することもあります。
「取り急ぎご連絡まで」の例文2
「昨日、ミーティングの議事録を作成しました。取り急ぎ連絡まで」
会社やビジネスの世界では、必ず打ち合わせをしてメンバー間の意識会わせや、各個人の意見や考えを確認しあったり、共通の目的を見出して、共有化することが信販に行われています。
その後で、エビデンスとして、議事録を整理して、メールにより各部署・関係者に回覧することがあります。
その際にメール文の末尾に付け添える言葉として用いることがあります。
「取り急ぎ」という言葉には、前置きを省略する意味も含まれていますが、この場合、打ち合わせに参加したメンバーは、大まかな流れは知っていることを前提としているので、使うことで余計な言い回しを省きシンプルで簡潔明瞭な文章に整えることができます。
「取り急ぎご連絡まで」の例文3
「昨日の商談では、想定外の展開となってしまいました。〜経過及び結果説明〜 取り急ぎ、報告まで」
このような際にも、「取り急ぎ〜」が使われるケースがあります。
取引上での大きな課題や問題・トラブルが発生した際に、どうしても結論を優先して報告したければならないことがあります。
プロセスや、発生原因・対策案も同時に報告・相談・連絡をする必要がありますが、そのステップを完璧にするために、時間をかけていては、さらに傷口賀大きく広がってしまうこともあり得ることです。
何よりも先に事実確認・結果報告を共有化して、次に備えることも、ビジネスにおいては、優先事項になることがあります。
対策案を思案していても、1人では中々見つけることができなくても、このような迅速な報告をすることで、関係者の協力・支援が受けられ、組織的な動きで、有効な手立てが見つかることもあります。
まずは、急ぎで事実の報告を優先すべき時に、このような表現を使うことがあります。
「取り急ぎ」は「とりあえず急いで」目上には使わないのが無難
「とりあえず急いで」、「取り急ぎ」という表現の文章を見た時、自分はどのように感じるでしょうか?
何かの、適当にあしらわれているような感じにならないでしょうか?
こちらが真剣に悩んでいることに対して、「とりあえず」という下りの言葉を見た時に、相手は自分のことを真備目に見ていないと感じたり、表面的な言葉だけで、騙されていると疑ってしまうものです。
特に目上の人に対しては、使ってはならない表現と心得ておくべきでしょう。
何かと慌ただしく忙しい現代社会的なので、作業や時間の効率性が、求められる時代です。
しかしながら、押さえるべきことは、しっかりとポイントを捉えて、対応しなくてはなりません。
このような時こそ、省略的な言葉を使うのではなく、丁寧な文章に心掛けるべきなのです。
「取り急ぎご連絡まで」の英語
英語表現では、“This is a quick update to report.”と表現されることが、一般的です。
「このレポートで、急ぎご報告いたします。」というような意味になります。
欧米では、結論を先に述べる合理的なビジネスレターが多いのですが、このような書き方が多く用いられています。
尚、文末には、後から継続的な経過報告や、結果報告を提出することも付け加えておくと、より相手の理解や信頼を得ることができるでしょう。
「取り急ぎご連絡まで」メールでの返信
メール文の内容にもよりますが、この表現が使われたメール文であれば、意識的にメール返信を返す必要はないと判断できます。
ある意味、先方からの報告だけで通用する内容であれば、特段、返信メールに固執する必要はないでしょう。
あえて返信するのであれば、「了解しました」「ご連絡ありがとうございます」といったレベルで構いません。
しかし、送られてきた内容が、今後、大きな問題になりそうな事案だったり、どうしてもフォローすべき内容であれば、返信内容も吟味する必要があります。
「報告を内容は了解しました。また、変化点があったり、進展がある際は、継続的に連絡を下さい。」
このような返信も必要になってくるでしょう。
- 返信しなくてもいいが基本返すのが無難「承知しました」
返信しなくてもいいが基本返すのが無難「承知しました」
前項でも述べましたが、返信することがなくても、大きな問題はないでしょう。
しかし、ビジネスでマナーとして考えた場合、「承知しました。」、「了解しました。」という返信をした方が、無難ではあります。
「取り急ぎ」という表現を使って送られてきたメールであっても、もしかすると、大きな不安を抱えた状態の人かもしれません。
その時に、「了解」という返信を送るだけでも、相手は自分のメールをきちんと見てくれているという安心感が出てきますし、その後のコミュニケーションも円滑に進んでいくことでしょう。
「取り急ぎ」という表現が、ビジネス用語集の中で、頻繁に使われるようになり、正しい使い方を忘れてしまっています。
目上の人でも、何らか気にしない人もいるくらいです。
しかし、取引先では、このような文章の書き方1つに対しても、シビアな見方をする一儲け少なくありません。
いかに効率化が叫ばれている環境であっても、正しい使い方を普段から行っておくことです。
ビジネスレターの書き方には、必ずも正式な書式や文例が用意されています。
インターネットで調べてみると、好くりかいできますし、居間まで気にする子となく使っていた文章の間違えも気付くことができます。