「テクる」の意味は二種類?若者言葉?使い方や例文を紹介!
「駅までテクる」や、「そのプレー、テクいわ」などの言葉を耳にしたことはありませんか?
「テクる」の意味や使い方を紹介しましょう。
目次
- 「テクる」の意味とは?
- 「テクる」の意味は二種類
- 「テクる」の意味、歩くの使い方の例
- 「テクる」の意味、テクニックがあるの使い方の例
- 「テクる」テクニックがあるの関連する言葉
- 「テクる」歩くの関連する言葉
「テクる」の意味とは?
時折耳にする「テクる」という言葉は、若者の間で使われ、若者言葉、ネットスラングとして認識されています。
しかし、よく調べてみると50代以上の世代でも、オヤジギャグ的に歩いて行くことを「テクテク歩く+タクシー=テクシーでいくわ」と表現するケースもあります。
また、名詞や形容詞に「〜る」を付け加えて、動作や様子を表す方法はバブル以降の造語にはときどき登場しています。
全く最近聞かれるようになった言い回しもありますが、「テクる」は古くて新しいセンスを持った造語とも言えます。
「テクる」の意味は二種類
現在よく使われる「テクる」は、「歩く」という意味で使われるときと、「テクニックを駆使している」や「テクニックを持っている」という意味で使われるときの二通りが主流となっています。
「歩く」と、「テクニックがある」という「テクる」の意味についてみていきましょう。
- 「歩く」
- 「テクニックがある」
「歩く」
「歩く」様子を表現するときに「てくてく歩く」や「てくてくお散歩する」といった言い回しが使われます。
そこで、「歩いて行く」というときに「テクる」という言い方をする場合があります。
年配者が「今日は、てくてくですわ」などと言う場合もありますが、ギャル語としても「テクる」は活用されています。
「とりま、駅までテクる?」(とりあえず、駅まで歩く?)のように、文章全体をみると年配者とは使い方が少し違うのがわかります。
「"テクり"ってマジ無理」(歩くなんてとっても無理)のように、「る」が変化することもあります。
「テクニックがある」
テクニックの「テク」の部分をとって「テクる」として、「テクニカルだ」、「とても技術がある」と言った場面で使われます。
こちらは、主に若者の間で使われることが多いでしょう。
「さすがテクるね」(さすが技術的に素晴らしいプレーをしますね)や、「マジ、超テクってるじゃん」(本当に複雑で難しいから、テクニックを使ってクリアしていますね)などのニュアンスを含んでいます。
ラフに短い言葉で、「とても技術があって素晴らしい」という驚きや関心を表現したり、「技術がないと難しい」というニュアンスを表現したりしています。
「テクる」の意味、歩くの使い方の例
歩いて行くことを表す「テクる」は、ギャルなど若者の間でも使われています。
「歩く」とストレートに言わず、違った言い回しをすることで仲間意識が生まれたり、コミュニケーションのバリエーションが広がったりするのを楽しんでいます。
歩くときの様子をあらわすオノマトペ「てくてく」が語源となって「テクる」と言われるようになりました。
「テクる」の若者言葉的な使い方を紹介しましょう。
- 「マジ、テクるのだるいんだけど」
- 「これから、テクるから待ってて」
「マジ、テクるのだるいんだけど」
「マジ、テクるのだるいんだけど」(本当に歩くのが面倒でたまらないので、なんとかなりませんか?)という意味になります。
乗り継ぎの不便な場所へいかなければならないとき、ダイエットでウォーキングを勧めらた時など「マジ、テクるのだるいんだけど」と返されるかもしれません。
しかし、「マジ=本当に」などとつけている割に、「しかたないなあ。あなたが言うのなら歩きます。」
といったニュアンスが含まれていることもあるので、はっきりとした拒絶というわけでもありません。
表情や前後の文脈から、真意をくみ取りましょう。
「これから、テクるから待ってて」
「これから、テクるから待ってて」(これから、徒歩で向かうので待ってください。)という意味になります。
「歩いて」だとわざわざ伝えている裏には、遅れてしまったことへの照れ隠しや、「歩いているから遅くなってしまうかも」と言ったニュアンスが隠れています。
一般的な「歩く」という言い回しをしないところに、心の引っかかりが表現されていたり、仲間内では通じていると言ったグループ意識がはたらいたりしています。
「テクる」の意味、テクニックがあるの使い方の例
「テクニックがある」という意味になる場合、「テクニカル(技巧的)」の「テク+る」で「テクる」になっています。
ニュアンスやシチュエーションが歩くを意味するときとは違うので、会話の流れで区別することができるでしょう。
「テクニックがある」という場合の「テクる」の使い方を紹介しましょう。
- 「さすがにテクるわ」
- 「さすが、ロナウはテクるね」
- 「テクる奴しかクリアできないクソゲー」
「さすがにテクるわ」
「さすがにテクるわ」(本気でテクニック使って攻略しますね。)といった意味になります。
難易度の高いゲームで、普通にやっても攻略が難しく、なかなかクリアできず、「ギアを上げて行くぜ」といった場合にも使われます。
特に策がなくても「とりあえずテクニックを使ってなんとかするわ」と前進の姿勢を見せるときに使われることもあります。
「さすがにって、テクあるんかい」と突っ込まれつつ、小技が決まれば「なかなかテクるねー」などと、ちょっと尊敬されるかもしれません。
「さすが、ロナウはテクるね」
「さすが、ロナウはテクるね」(さすがロナウジーニョ選手は技術のあるプレーをしてきますね。)という意味になります。
有名サッカー選手のロナウジーニョが、巧みに相手選手をかわしてゴールを決めたときなどに、使われます。
高い技術を駆使したプレーを行うことや、テクニックが素晴らしいことに感嘆して「テクるねえ」と表現することがあります。
誰もができない特別なプレーを指して、「テクる」を使うこともあります。
有名選手+「テクる」の組み合わせの場合には、テクニカルな質の高いプレーを指しています。
「テクる奴しかクリアできないクソゲー」
「テクる奴しかクリアできないクソゲー」(やりこんでいる高い技術を持った奴しか出来っこないひどく難易度の高いゲームだ。)という意味です。
「テクる」という言葉が、「テクニックを使う」というだけでなく、「テクニックを持っている」や「テクニックがすごくなるほどやりこんでいる」といった意味に使われます。
「クソゲー」という言い方も、「ひどくだめなつまらないもの」というニュアンスの場合と、「時間をかけなければクリアできない・難しすぎ」などの意味が込められている場合があります。
言葉が使われ始めた頃から時間が経つと、ニュアンスがシチュエーションによって変わることがあるので注意が必要です。
「テクる」テクニックがあるの関連する言葉
「テクる」は、「〜る」の部分を活用させていろいろな表現と結びつけることができます。
「テクい」、「テクってる」など語尾の変化した「テクる」について紹介しましょう。
- 「テクい」
- 「テクってる」
「テクい」
「テクい」は、テクニック的に高度であることを指して使われます。
並の攻略方法では難しく、テクニカルな攻略方法を使わなければならないゲームを「あのゲームはテクいわ。修行しないと歯型たたん。」などと表現します。
「作りがテクい」、「カクゲーはテクい」、「テクい方法じゃないと攻略できない」など、テクニックが必要だという意味で「テクい」が登場します。
テクニックが必要な様を表すときに、「テクいプレー」、「テクいゲーム」、「テクい作戦」など、名詞とつなげて使う場合もあります。
「テクってる」
「あいつはカクゲーをテクっている」(あいつは、格闘系ゲームの技術がすごくてやりこんでいる。)という意味になります。
テクニックを駆使したプレーを見せているといった意味だけでなく、「やりこんでいてテクニックを持っている状態だ」ということをあらわす使い方が多くなっています。
「テクってる」と言われたら、ある程度の技術を持ったプレイヤーであることを認められたことを意味します。
「ステージ◯◯をクリアするほどテクってる」ならば、技術がすごくなるほどやりこんで、レベルが高くなっているという意味にもとれます。
「テクる」歩くの関連する言葉
歩くという意味で使われる場合の「テクる」も語尾が変化して使われます。
「テクって」、などのように語尾が変わった表現を紹介しましょう。
- 「駅からテクって〇〇分」
- 「テクってっからさあ」
- 「テクり(る)ってマジ勘弁」
「駅からテクって〇〇分」
「駅からテクって◯◯分」(駅から歩いて◯◯分。)という意味になります。
「家賃高くねー?やっぱ駅チカ?」(家賃高くない?やっぱり駅から近い物件なのですか?)と聞かれたら、こんなふうに答えるでしょう。
また、「遅刻ばっかでヤバくない?」(遅刻ばかりでまずくないですか?)に対して、「駅からテクって20分かかるからさあ。マジないわ」(駅から歩いて20分かかりますから遠いんです。ほんとにキツイ条件でありえないです。)という会話になるでしょう。
「テクってっからさあ」
「る」の部分が変化して、次の「しているから」に無理やり接続されています。
約束の時間に遅刻して連絡したら「いま、テクってっから待ってて」と返されるかもしれません。
「徒歩で一生懸命歩いているから待ってほしい」、「歩いてる最中なんだから催促しないでよ」という逆ギレの気持ちなのか判断が難しいところです。
「歩くしか手段がないけど頑張ってたどり着くからね」と言った必死さが伝わるケースもあるでしょう。
「テクり(る)ってマジ勘弁」
徒歩でというときに言葉の最後を「る」のまま使うこともありますが、「テクり」と変化させることもあります。
グループや仲間の意識のあらわれを、一般的な言葉遣いから崩して楽しむ傾向が若者言葉にはみられます。
「徒歩での移動はできるだけやりたくない」というニュアンスで「テクり(る)ってマジ勘弁」と話すことがあります。
「テクる」は若者言葉として使われる時、「テクニックがある」という意味と、「歩く」という意味に使われます。
「歩く」の方は、似た意味で少し高い年齢層にも使われます。
「テクニックがある」の方は、「テクい」など独特な表現になることがあります。