「萌え豚」の意味とは?使い方、「萌え」や「媚び」について解説!
今や、日本のアニメは、子どもが見るもの、楽しむもの、という領域を、はるかに越えて大人が見るもの、楽しむものという世界に達しています。
その上、アニメは、単なる漫画ではなく「日本文化」として、海外では、高い評価を得ています。
フランスでは、毎年開催されるJapan Expoの会場で、アニメに関する様々なフェアーが開催され、大好評を得ています。
中でも、萌えキャラが一つの人気の流れを築き、ご当地キャラは、全国各地、津々浦々に存在しています。
その勢いは、留まるところを知らず、「萌えアニメ」というジャンルまで創り出しました。
その流れを支えているのが、「萌え豚」の人達なのです。
目次
- 「萌え豚」の意味とは?
- 「萌え豚」の特徴
- 「萌え豚」の言葉の使い
- 「萌え媚び」とは
- 「萌え豚・萌えアニメ」がキモいと思う人の心理
「萌え豚」の意味とは?
二次元世界の超美少女達、つまりはアニメの中に登場する女性キャラクターが、学園でのスポーツものや初恋などの恋愛もの、あるいは人類の存続をかけた戦闘ものやアイドル育成ものなどのアニメの中で、活躍することに対して、熱狂的な愛情を寄せる人を指しています。
中でも、特に、熱狂的で、俗にオタクと呼ばれるたぐいの人達のことです。
さらに、そうした人達は、どちらかかと言えば、太って体格のよい人が多いことから、その人達のことを「萌え豚」と呼ぶようになりました。
つまりは、二次元のアニメ世界やそこから生まれたフィギアなどに、熱狂する「美少女アニメオタク」の人達をからかい、侮蔑して呼んでいる一種の蔑称であり、俗称でもあります。
また、美女を初めとして、登場するキャラクターの声優さんの声の質や息継ぎ、間の取り方、などに対するオタクの人もいて、その人達は「声豚」と、同じように蔑称で呼ばれています。
この他にもサッカーに熱狂的な愛情を注ぐ人は、「サ豚」、野球に熱狂的な人は、ヤキュウのヤキを生かして「焼豚」などと、呼ばれています。
- 「萌え豚」の語源
- 「萌え豚」の読み方
「萌え豚」の語源
極めて可愛い美少女が活躍するアニメや、小説ではないけど、アニメでもない、しかし、装丁は、確かにアニメっぽいライトノベルなど、萌えの要素を意図的に仕込んだ商品に、従順に従い、購入するオタク層が発生し、しだいに広まっていきました。
2005年頃から、以前から「2ちゃんねる」に、出入りしていた人達が、先住民として集団を組み、別の集団を「〜豚」と、ラベリングしては、ののしるという負のネット文化が、通称「なんJ民」という2ちゃんねるの掲示板を通して、展開されるようになりました。
正式名は「なんでも実況版」といいます。
何にでも「萌える」集団を侮蔑し、馬鹿にする意味から、その体型に似た「豚」を当てて生まれたたインタ-ネットスラングで、いわゆる「煽り」の一種となる言葉です。
また、この「萌え豚」が、キャラクターに萌えることを「ブヒる」といいますが、最近では、萌え豚自身が「ブヒりました」と、自虐的に、自ら使う人もでてきました。
なお、これらの「豚」がつく人は、ただ単に、熱狂的だけではなく、自分の好みに関しては、周りを無視して、大騒ぎをしたり、異常に盛り上がったりして、それが迷惑行為になっていることすら気付かない様なレベルにまで達した人達をいいます。
「萌え豚」の読み方
「モエブタ」と読みます。
最近では、「萌え」が広がりすぎて一般化し、特別の意味をもたなくなりつつあります。
それで、「萌える」ことを「ブヒる」とも言うようになってきています。
こうなると、「萌え豚」という言葉も、やがて「萌え」と共に、死語になるかもしれません。
「萌え豚」の特徴
典型的なオタク傾向の行動様式を示します。
基本、温厚な性格で、引きこもりの傾向にあります。
嗜好に偏りがありがちで、体型的には、肥満傾向にあり、運動不足です。
しかし、病的なものではなく、改善を図ることは、可能です。
- 性質と行動
- 「萌え」と「萌え豚」の関係
- 「萌え豚」と暮らす留意点
性質と行動
基本的には、おとなしく、自室にこもりがちです。
それで、自室には最低でも、テレビ、DVD、パソコンを設置します。
パソコンにつては、ネット環境にアクセスできることが必須条件で、ネットにアクセスできないパソコンは、彼らにとっては、ただの粗大ゴミに過ぎません。
ネット社会の中だけが、自分が自由に呼吸のできる、ユートピアなのです。
それで、外出することを好みませんが、なぜか、秋葉原やお台場には、しきりと行きたがります。
また、好みのキャラクターの各種ショーやイベントには、前夜から、並んででも参加します。
しかし、相手にするのは、二次元世界の美少女です。
いずれにせよ、ボソボソとした口調でしゃべる傾向にあるので、ネットなどへの書き込みから、真意のほどは、推しはかるしかありません。
「萌え」と「萌え豚」の関係
アニメやライトノベルの世界に飛び込んでは、お気に入りの美少女キャラクターに対して、異常に強い愛着心をもつと共に、熱い情熱を注ぎます。
その際に、「萌え」となる要素や条件を探し、見付けながら読み進めたり、クリアしたりしていくのではなく、あからさまに、版元から仕掛けられた、見え見えの「萌え」の箇所にすら、反射的に反応して、「萌え」を発するために、端から見ると。
「萌え」「萌え」と続けざまに声を発して進めているように見えるので、まるで豚が、豚舎で「ブヒ、ブヒ」言っているかのように感じ取れることから、「豚みたいだ」と嘲られています。
「萌え豚」と暮らす留意点
「萌え豚」が暮らす自室には、基本、入室させてもらえませんし、他人が入ることを、極端に嫌います。
そこで、衛生上の観点から、最低でも一日一回は、掃除のために、入室できるようにします。
なお、取り決めが成立していても、入室する際には、しっかりと、丁寧にすぎるくらいに断ってから入室することが原則です。
また、間違っても、置いてある(萌え豚は、飾っているつもり)ものに、勝手に触れたり、動かしたり、当り前ですが、捨てたりしてはいけません。
さらに、「何、これ」などといった批判がましい言葉かけをすることは、厳に、慎まなくてはいけません。
これらは、鉄則で、これを破ると「萌え豚」が、「吠え豚」に変身し、暴れ回る「凶暴豚」にまで、なりかねませんので、要注意です。
こうしたことの原因は、非常に縄張り意識が強いことから来ていると思われます。
ボソボソとした話しぶりですが、好きなキャラクターに出会うと人が変わったように変身します。
ネット環境やフィギアなど、好むものを取り上げないことが、平穏を保つ秘訣です。
「萌え豚」の言葉の使い
インターネット上に現れた一つのスラングですので、使用する際には、十分な注意を払って使う言葉です。
「昨日、お台場で、アニソンの新田さんの新曲発表を兼ねた、キャラクターショーがあったんだけど、どこから集まってきたのか知らないけれど、(萌え豚)大集合みたいに集まってて、あまりの列の長さに、サイン会は、急遽、流れたんだよ。
やつら、家でブヒッてれば、いいのにさ」
- 「萌え豚」を使った文例1
- 「萌え豚」を使った文例2
「萌え豚」を使った文例1
最近ネット上で、(萌え豚)をあまり、見なくなりました。
代わりに「ブヒ」が多く出回っています。
海外でも、英訳は「MOE」で、字幕にも「MOE」と出るそうで、スラングに成らないので(萌え豚)もそう遠くないうちに、消えるかもしれません。
「萌え豚」を使った文例2
(萌え豚)も宮崎駿さんの手にかかると、「紅の豚」に変わって、空を飛びました。
秋葉原あたりの(萌え豚)も、アキバ系から脱皮して、新たな「系」を生み出す時がきています。
「萌え媚び」とは
既存のアニメの中に、ストーリーとは関係のない、あるいは、邪魔をしない程度のところに、萌えキャラを登場させたり、登場したりすることを意味しています。
例えば、「クレヨンしんちゃん」に登場する「魔法少女もえP」という美少女キャラのようなキャラクターを指します。
わざわざ登場する必要もないようで、ストーリーの展開とは別で、「萌え豚」クラスの視聴をねらっているようにも感じられます。
原作から見ても、登場にはリアリティーがありません。
ストーリーそのものが変わったものとして、「巨大がんこ&もえがんこ」というアニメもあります。
こうした媚びアニメが増え続けると、アニメ全体のイメージを貶めるのではないかと危惧する声も出ています。
「萌え豚・萌えアニメ」がキモいと思う人の心理
一言で言うと、「萌え豚」=ロリコン、萌えアニメ=幼い美少女へ負の行動の行使というイメージが、つきまとうからです。
売る側の戦略として、萌えの要素をてんこ盛りにしたアニメを出せば出すほど、より他との差別化を図り、独自性を強調することが、必要になってきます。
当然のことながら、そのことによって、刺激性や露出度が、順次高くなっていく終わりのない、シーソーゲームが、続くことになります。
結果、「萌え豚」をキモく感じる人達も増えていきます。
- 「幼稚なイメージ」が、キモい
- 「ストーリー性」を求めないのが、キモい
「幼稚なイメージ」が、キモい
いい大人が、少女趣味的な萌えキャラに、夢中になっていること自体が、キモい感じを与えているようです。
さらに、ある面からすると、恋愛感情である「好き」「一緒にいたい」「会いたい」といった行動にかりたてる対象が、美少女といっても、年下の女の子であり、そこには、ロリコンのイメージが、どうしても払拭できません。
おまけに、その女の子は、二次元世界の女の子です。
三次元世界の立体としての女性を、恋愛の対象と見られないのが、キモいのです。
その趣味のある人は、言動まで幼稚な面があるように感じます。
「ストーリー性」を求めないのが、キモい
SF系列のものやジブリ、ディズニーといったアニメ好きの人達は、確たるストーリーのない萌えアニメは、ただただ、萌えねらいの画面が並べてあるだけというイメージで、萌えアニメをとらえているようです。
だから、その画面の向こう側に、どうしても「萌えええ」とブヒっている「萌え豚」の姿が見えて、キモいのです。
癒やしを求めるだけのアニメが認められないのです。
所詮、趣味なので、好きに見ればと思いますが、ネット社会の現在では、様々な掲示板を通じて、落書き的に書き込みがされています。
その中で使われる言葉は、生まれては消えをくり返していますが、進化する言葉も中にはあります。
「萌え」は、息の長い言葉ですが、そろそろ「ブヒ」に、取って代わられようとしています。
「萌え豚」もいろんな豚に、変身しそうです。