「万障お繰り合わせの上」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスで「万障お繰り合わせの上」という言葉を使うことがあります。
一体どの様な意味なのか、使い方や例文なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「万障お繰り合わせの上」とは?
- 「万障お繰り合わせの上」の表現の使い方
- 「万障お繰り合わせの上」を使った言葉と意味を解釈
- 「万障お繰り合わせの上」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「万障お繰り合わせの上」の反対語
- 「万障お繰り合わせの上」の類語や類義語・言い換え
- 「万障お繰り合わせの上」の英語と解釈
「万障お繰り合わせの上」とは?
「万障お繰り合わせの上」の意味は、「様々な不都合があるかと思いますが、調整して頂き」ということです。
「万障」とは「さまざまな障害」という意味で、「お繰り合わせの上」は、「やりくりして都合のつく様にする」という意味です。
人をイベントに招く上で、「是非参加して欲しい」という気持ちを表す言葉で、ビジネスだけではなく学校行事などにも使われます。
- 「万障お繰り合わせの上」の読み方
- 「万障お繰り合わせの上」への返事とは
「万障お繰り合わせの上」の読み方
「万障お繰り合わせの上」の読み方は、「ばんしょうおくりあわせのうえ」になります。
普段は文章で見るだけで、言葉に出す機会は殆どありませんが、いざという時に「万障」を「まんしょう」と読み間違わない様にしましょう。
「万障お繰り合わせの上」への返事とは
「万障お繰り合わせの上」は、人をイベントに招待する時の定型文であり、自分に対して特別に考えられた文章ではありません。
もしどうしても都合が悪かったり、単純に出たくない時には断ってもよく、特に罪悪感を持つ必要はないのです。
その様な時には「あいにく都合がつかず、欠席させて頂きます」と返事をしましょう。
「万障お繰り合わせの上」の表現の使い方
「万障お繰り合わせの上」の使い方を紹介します。
- ビジネスの定型文として使う
- 「万障お繰り合わせの上」は目上の人には失礼?
ビジネスの定型文として使う
「万障お繰り合わせの上」は、イベントの主催者が大勢の人に招待状や案内状を送る時に使う定型文です。
大勢の人に対して使われる為に、誰にでもあてはまる様にこの様な曖昧な表現になっています。
「万障お繰り合わせの上」は目上の人には失礼?
「万障お繰り合わせの上」は、目上に人に対して使うと解釈によっては失礼に思われてしまうことがあります。
まず、相手に他の用事があった場合、「万障」という表現が「様々な障害」という意味になり、相手の用事を「障害」だと言っていることになる、と解釈する人がいます。
また、目下の人から「万障お繰り合わせの上」と言われると、何で下の立場の人から「他の用事を何とか調整して来て下さいね」と言われているのと同じです。
何故、目下の人の予定に自分の予定を合わせなければならないのか、と不快に思う人もいるでしょう。
この様に「万障お繰り合わせの上」は曖昧なことで誤解を招く可能性がある言葉です。
もし相手が気難しい性格であると分っている場合にはストレートに「心よりお待ち申し上げております」を使って方がいいでしょう。
「万障お繰り合わせの上」を使った言葉と意味を解釈
「万障お繰り合わせの上」を使った言葉と意味を解釈します。
- 「万障お繰り合わせの上ご参加願います」
- 「万障お繰り合わせの上ご出席下さい」
- 「万障お繰り合わせの上ご来場くださいますようお願い申しあげます」
「万障お繰り合わせの上ご参加願います」
ただ傍聴するだけではなく、実際に何らかのものごとを行う参加型のイベントへの招待に使われる言葉です。
大企業の運動会やイベント企画などに使われることの多い表現です。
「万障お繰り合わせの上ご出席下さい」
講演会や説明会など、主に席に座って何かの解説や講義を聞くイベントの招待に使われる言葉です。
こちらはやや「出席した方がいいですよ」という意味を含んでいます。
「万障お繰り合わせの上ご来場くださいますようお願い申しあげます」
イベントやパーティーなど、規模が大きな催しものへの招待状に使われます。
会場も広く1日のうちで時間の幅があることが多いので、都合を付け易いものごとに使われます。
「万障お繰り合わせの上」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「万障お繰り合わせの上」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「万障お繰り合わせの上」を使った例文1
- 「万障お繰り合わせの上」を使った例文2
「万障お繰り合わせの上」を使った例文1
「万障お繰り合わせの上是非お越し頂けますようお待ち申し上げています」
自分の会社でイベントがあり、社外の人を招待する時の一文です。
「お待ち申し上げています」で相手に対する敬意が伝わります。
「万障お繰り合わせの上」を使った例文2
「万障お繰り合わせの上是非足をお運び頂ければ幸いと存じます」
企業のお祭りやイベントなどで、家族も含めて招待する時の一文です。
「足を運ぶ」で「来てください」の意味になります。
「万障お繰り合わせの上」の反対語
「万障お繰り合わせの上」の反対の意味の言葉を紹介します。
- 「あいにく予定が合わず」【あいにくよていがあわず】
- 「残念ながら日程が合わず」【ざんねんながらにっていがあわず】
「あいにく予定が合わず」【あいにくよていがあわず】
「誘われていたけれども別の予定が入ってしまっている」という意味で、お断りの定型文になります。
「残念ながら日程が合わず」【ざんねんながらにっていがあわず】
「行きたい気持ちは山々でも、その日は忙しくて無理」という意味です。
「万障お繰り合わせの上」の類語や類義語・言い換え
「万障お繰り合わせの上」の類語を紹介します。
- 「是非」【ぜひ】
- 「奮って」【ふるって】
- 「心よりお待ちしております」【こころよりおまちしております】
「是非」【ぜひ】
「事情があっても実現させたいという強い希望や意志」という意味で、この言葉だけで熱意が伝わります。
「奮って」【ふるって】
「勇気を出して積極的に取り組む」という意味で、相手の気持ちを揺り動かそうとするカジュアルな表現です。
「心よりお待ちしております」【こころよりおまちしております】
「相手がやってくることを強く願うこと」という意味で、少し押しつけがましいのですが、相手の存在を大切に思う気持を伝えます。
「万障お繰り合わせの上」の英語と解釈
「万障お繰り合わせの上」は日本語的で、英語表現にはありませんが、近いものを紹介します。
- “We hope that you will join our reception.”
- “Your attendance is earnestly requested.”
“We hope that you will join our reception.”
「弊社の歓迎パーティーにぜひご参加して頂きたいと思います」になります。
“We hope”で「是非」という意味を表しています。
“Your attendance is earnestly requested.”
「是非ご出席くださるよう願っています」になります。
“earnestly requested”で「強く願う」という意味です。
「万障お繰り合わせの上」は「様々な不都合があるかと思いますが、調整して頂き」という意味のビジネスの定型文です。
招待状や案内状を送る時に使いましょう。