「あざす」の意味とは?ネットスラング?例文、由来や類語、嫌いな心理を紹介!
ここ最近、若者言葉と一緒に話題になっている「ネットスラング」。
SNSを利用する人が増えている一方で、よく中身や由来を知らないまま流行した言葉を次から次に使っている人も多く存在します。
ふとした気持ちで使ったことがきっかけで炎上…なんてことにならないように、今回は「あざす」について理解していきましょう。
目次
- 「あざす」の意味とは?
- あざすの類語や似た言葉
- あざすの語源
- あざすが嫌いな人の心理
- あざすの英語
- 「あざす」の返信方法
- 上司に「あざす」は失礼に当たる
「あざす」の意味とは?
「あざす」とは、「ありがとう」という言葉を短縮して感謝の気持ちを表現した若者言葉です。
あるお笑い芸人のトレードマークとしても流行した時期もありました。
「あざす」と短く使ったり、長音を入れて「あざーっす」と言う事もあります。
ネットだけでなく日本語のスラングとして、軽くふざけ気味に使う言葉として浸透しています。
他にも体育会系のグループ内で使われたり、仲の良い友達同士で軽く挨拶しあうときやお礼を言う時等にも使われています。
若者言葉、と称されるためここ最近生まれた様な言葉に感じますが、実は10年程前くらいから使われるようになった比較的古い言葉でもあります。
「あざす」と言われて「何言ってるの?」と思う人は少ないでしょう。
- 「あざす」の使い方
- 「あざす」の意味
「あざす」の使い方
「あざす」は言葉自体も短く、気軽に使えそうなイメージがありますが、その分使いどころを間違ってしまうと人間関係のトラブルにもなりかねません。
上手に使いましょう。
まず、相手にお礼を言いたい場面であることが基本です。
また、その相手は自分と同じ年代の人であること、仲が良いもしくは冗談が通じる相手であることが必須です。
この言葉が、「ありがとうございます」を大幅に崩していることから、目上の方に使うと失礼にあたってしまい、不快にさせます。
フォーマルな場にはふさわしくない言葉です。
趣味や職場の同期など上下関係のない仲間内で話す時や、気心の知れた友達や家族と話す時にだけ限定しましょう。
また、「あざす」には感謝の意味以外にも「どうも」や「すみませんね」といった軽いお詫びも込めて使えますので、ちょっとしたお詫びにも仲間内なら通じる言葉です。
基本的には「あざす」よりも、「あざっす」と少しはねた発音の方がよく使われます。
【例文】
「洗濯物とりこんでおいたよ」
「あざっす」
上記のように、いわゆるタメ口で話しかけられた時や、そういった近く親しい間柄での軽い返事として使います。
「あざす」の意味
はじめの方でも述べましたが、「あざす」は「ありがとうございます」というお礼や感謝の気持ちを表す日本語を簡略化した言葉です。
とても短縮させて崩している為、積極的に使う世代は若者が多めです。
「ありがとう」「どうも」といった軽いお礼やお詫びにちょうどいい言葉ですが、目上の人に対しては失礼だとされていますので、使う場面は考えましょう。
あざすの類語や似た言葉
「ありがとうございます」を変化させた言葉はたくさんあります。
「あざます」「あざっす」「あざす」「ありざます」…言いだしたらキリがありませんが、そのうち一般的に浸透している2つの言葉を紹介します。
- 「あざます」【あざます】
- 「あり」【あり】
「あざます」【あざます】
「あざす」に一文字だけ加わった形です。
意味や使う場面は「あざす」と変わりません。
「あざまーす」と伸ばして発言すると若者らしさが出ますが、「あざす」や後述する「あり」に比べると流行したのがずいぶん前なので、死語に感じる人もいるかもしれません。
また、「あざす」同様ぞんざいな表現ですので、使う相手は見極める必要があります。
「あり」【あり】
「あり^^」といったように、顔文字と一緒に使う事が多い表現です。
「ありがとう」を極限まで縮めた言葉です。
ネットスラングとしては「あざす」よりも「あり」のほうがポピュラーです。
SNSでは文字数が限られている事が多く、短い文章でいかに相手に伝えるか、発信するかが大事になってきます。
ゲームやチャット内でも長々話すより短い表現でパッと視覚に訴える表現の方が好まれるため、存在する言葉を短く縮めた独特の言葉が多数生まれています。
その中で生まれた感謝を表す感略語のひとつが「あり」というネットスラングです。
あざすの語源
今のところ、お笑いコンビ芸人「アンタッチャブル」の山崎さんが生み出した決まり文句だとされています。
彼の芸風のひとつとして業界人の物まねがあり、「寿司」を「シースー」と言ったりディレクター風にわざと逆に単語を言うネタなどで笑いを取っていました。
それが影響して、彼に「お調子者」キャラが根付いていき、正しい言葉では話さず略語や業界用語を話すネタが定着していきました。
そのネタの一環で、普通は人が言いにくいようなお願いごとや無茶ぶりをして、「あざーっす!!」と誇張してセリフを大声で叫ぶ事が多く、それを真似する一般人が増え広まっていったと考えられています。
あざすが嫌いな人の心理
正しい日本語がかなり崩れた状態の言葉に加え、語源がお笑い芸人というイメージが強く、使われると気分を害する人がいます。
軽い表現であるため、使われた側が「馬鹿にされている」と思う事も多いです。
また、「美しい日本語」というテーマで報道されたり執筆されることも多く、その美しいはずの日本語を正しく使っていない点にも憤慨する人が増えています。
普段から言葉遣いに厳しい人や、ネットスラングに悪いイメージを持っている人には使わないように気をつけた方が無難です。
特に近年、「あざす」だけではなく崩したような間違った日本語を「若者言葉」として面白おかしく取り上げるメディアも多く、バカっぽい印象を抱いている人も多いようです。
あざすの英語
「ありがとうございます」という感謝の気持ちを示す英語はたくさんの表現があります。
学校で習う表現としては、“Thank you very much”が一般的です。
日本語と似ており、英語も丁寧な表現になればなるほど単語が増えていきます。
「あざす」に近い単語は“Thanks”という1単語です。
“Thanks”も「あざす」と同じで目上の人には失礼にあたる馴れ馴れしい表現のため、友達同士や家族などの親しい間柄で使います。
「あざす」の返信方法
「あざす」自体が馴れ馴れしい軽めの表現ですので、仰々しく「恐れ入ります」なんて返されても、相手が困惑してしまいます。
返信するときにも雰囲気を合わせた言葉を選ぶと相手も喜びます。
たとえば「どういたしまして」を言い間違い風に変化させた「どういたまして」や、長音を含ませた「はーい」や「あーい」などのフレンドリーな返事が良いでしょう。
上司に「あざす」は失礼に当たる
敬語は目上の人を敬いへりくだって話したり、自分の立場をわきまえて話す言葉です。
敬語によって話し手と聞き手の社会的立場の上下関係や権力の違いを表わします。
日本語に限らず外国語でも敬語と同じ表現が存在するほど、目上の人への話し方は違いを明らかにする必要があります。
「ありがとうございます」という表現が一般常識として正しい表現であるのに、わざと崩し間違った日本語である「あざす」で感謝を述べられれば、「馬鹿にされた」と怒られてもしょうがありません。
相手を怒らせてしまわないように、感情を煽らないように、しっかりとTPOをわきまえて使う相手は限定しましょう。
いかがでしたでしょうか。
短く簡単に伝える事が出来て一見便利そうな「あざす」ですが、TPOを考えて使わないと人間関係が悪くなってしまうきっかけともなります。
伝える相手と自分との距離感や立場を大事にして、言葉を選んで使っていきましょう。