「ンゴ」の意味とは?流行り言葉など徹底解説!
「どうしたンゴ」といったような謎のカタカナ語尾。
ここ最近になってよく目にするようになった不思議な語尾です。
アニメやゲーム・小説のキャラクターに個性を出させるため特徴的な語尾を付けるのはよく用いられる手法ですが、この語尾はちょっと違います。
若者にも急に浸透し始めた「ンゴ」とは一体何でしょうか。

目次
- 「ンゴ」の意味とは?
- 「ンゴ」の元ネタ
- 「ンゴ」の使い方
- 「ンゴ」を使った本来の正しい意味
- 「ンゴ」は若者によってなんでも使える言葉に進化している?
- 「ンゴ」を使った例文
「ンゴ」の意味とは?

そもそも「ンゴ」とは何か。
まず、何かしら誰かと会話するときに語尾につけるために使われる言葉です。
昔から存在する日本語ではなく、ここ最近になってネット掲示板を利用する人たちが仲間内で使ううちに、いろんな意味を持って派生的に広がっていきました。
当初は、ミスをした野球選手に野次を飛ばす際に使われていましたが、語感の良さも相まって今ではあまり意味無く語尾に付ける言葉としても多く使われています。
「ンゴ」の元ネタ

元々は、「ドミンゴ」という野球選手が、自チームが2点リード中に抑えとして登板するも一度もアウトをとれないまま逆転サヨナラ3ランを浴びてしまった事件がきっかけです。
ネット上では有名な「2ちゃんねる」と呼ばれる掲示板サイトがあり、その中でも野球に特化して試合を見ながら実況する掲示板の住人たちが、ドミンゴのあまりにも衝撃的な負け方に騒然となり揶揄するように「ドミンゴwww」(wとは面白い、笑っているという事を表す記号)と次々に書き込みを行いました。
それから同じように失敗やミスをした選手に対しその名前をもじって「○○ンゴ」と呼ぶようになり、選手の名前だけでなく何かをやらかした人やその物事、自分の気持ちの語尾につけて使用するなどして広く知られるようになりました。
「ンゴ」の使い方

「ンゴ」は特に使用する場面を選びませんので、今となっては文章や言葉の最後につければ良いとされています。
- 「ンゴ」の例文1
- 「ンゴ」の例文2
「ンゴ」の例文1
「面白かったンゴ」
これだけでも十分に見えますが、さらにネット掲示板で草ともよばれている「w」を連続してつけることでそれらしさが増します。
「ンゴ」の例文2
「面白かったンゴwwww」
現在は女子大生など一般人にも広く使われるようになって意味がほぼ無くなってしまっており、どんな場面で使っても間違いではないのですが、本来の「やらかしてしまったことを笑う、からかう」という意味ではンゴの後ろには更に「w」を付けると正しい使い方に近づくことができます。
「ンゴ」を使った本来の正しい意味

本来は失敗をやらかしてしまった選手をもじって掲示板に書き込みをしたのが始まりですので、普段の生活でも何かミスをしてしまった相手に対して「○○ンゴww」と呼びかけるのが本来の正しい意味です。
もっとも語源に遡れば、野球選手限定、特に「ドミンゴ選手」が何か失敗をしてしまったときに使うのが正しい意味でしょう。
そのため、「ドミンゴww」となるべき言葉が、いまや本来の意味以外で使われることの方が多い為ネット上では「大量のドミが捨てられている」とまたもや揶揄されてしまう程です。
その本来の意味から効果的な使い方を見ていきましょう。
- やってしまった
- 自虐行為の協調
- 不幸なキャラを演出
やってしまった
ニュースでも最近、大物有名人の不祥事や不倫などが報道されることが多くなりましたが、視聴者が「あーあ、やってしまったね」と感じた著名人の名前を使って表現すると本来の意味通りの正しい使い方となります。
名前をそのままもじって「ンゴww」と付ければ完璧です。
その不祥事さえなければ成功していただろうに、という皮肉の意味を込めて使いましょう。
自虐行為の協調
この言葉が持つ本来の意味の一つとして「やらかしてしまったことを嘲笑する」という側面がありますが、これを利用して掲示板内で「寝坊したンゴ…」という風に、自分が何か失敗してしまった事をみんなに笑ってもらうために自虐的に強調する時にも使われます。
その際は、「w」の代わりに「…」を使います。
「ンゴ」自体の元ネタや意味を知らない人が見ても、「w」が付くと馬鹿にしているように見え、「…」がつくと悲壮感が増しているように見えます。
また、そのままの文章で書くよりもまわりの人が突っ込みやすくなり、自虐話やネタが伝えやすくなる効果もあります。
不幸なキャラを演出
「振られたンゴww」というように、普通に話せば重いと感じられてしまうヘビーな話題も、この語尾と「w」とともに語れば「ほらこんなに不幸だよ!笑ってくれ!」という開き直りも表現できます。
なんだかんだ他人の不幸が面白いと思ってしまう人も世の中にはいますが、こういった人をターゲットに自分の不幸話を披露するにも重い雰囲気にしなくてすみます。
自分自身もやらかした事を皮肉って演出することで、客観的に自分を見つめ直す事ができます。
「ンゴ」は若者によってなんでも使える言葉に進化している?

「ンゴ」だけに限った事ではありませんが、昔からある言葉を現代の若者は自分たちが言いやすく且つ時代にそった言葉に変えて使うようになってきています。
最近の傾向としては語感の良さが重要のようで、「その言葉自体に何も意味は無いが耳にしていると面白い言葉」を流行させるようです。
例えば「卍」。
誰でもニュースやテレビ、SNSなどで目にした事があるでしょう。
その言葉自体に意味はなく、何か嫌な思いをしたとき、驚いた時、うれしい時など場面を選ばずに「マジ卍」と使う事が流行しています。
恐らくこの言葉も、最初に使った人は「こういう場面、こういう気持ちの時」と断定して生み出した言葉のはずですが、どんどん広まるうちにそれぞれの仲間内や組織内で意味を変えそれぞれに通じる言葉へと進化させています。
「ンゴ」も同じで、最初は野球について論議を交わす限定的な掲示板内でのノリでした。
それが様々な年代、組織へ広がるうちにたくさんの意味を抱えるようになり、ひいては特定の意味を持たず臨機応変に使える言葉へと進化しました。
「ンゴ」を使った例文

- 「グエー死んだンゴ」
- 「新車で買った車納車30分でこすったンゴ!」
- 「ミスしたら、会社の上司が怒ってて怖いンゴねぇ」
「グエー死んだンゴ」
これは実際、ネット掲示板でもブームとなったことのあるやり取りの一つです。
ネット上は匿名の為、中には誹謗中傷やそれに近い暴言が飛び交う事があります。
この言葉もそのやりとりで生まれました。
暴言を吐かれたことに対して強い言葉で反抗したり言い返すのではなく、まるで子供の相手をして「うわ〜やられた〜」というのと同じで「グエー死んだンゴ」と返しました。
殺伐とした雰囲気だったスレが和み、炎上させようと煽った人も思わず引いてしまいました。
「はいはいやられました」と冗談をただ言っても「馬鹿にしているのか」とかえって相手をヒートアップさせるような場面でも、「ンゴ」が付くことで意味不明さにぷっと吹き出してしまうような笑いの効果を与えてくれます。
「新車で買った車納車30分でこすったンゴ!」
聞いた人が「ええ〜?!」とびっくりし、呆れてしまうような出来事には自虐的に「ンゴ」を使います。
「何やってんの」という突っ込み待ち感はいなめませんが、この文章を読む人は、起きた出来事と文章の間抜けさのギャップに心を掴まれることは間違いありません。
このように、やらかしてしまった出来事の衝撃度が高いほど「ンゴ」との対比が生まれて、間抜けさが強調されます。
口に出すよりも、紙に書いたりネットに書き込む方がより効果的です。
「ミスしたら、会社の上司が怒ってて怖いンゴねぇ」
当事者のはずの本人が使う事で、まるで他人事のように聞こえるのも「ンゴ」という言葉の魔力です。
「お前のことだろ!」と誰しもが突っ込みたくなります。
自分の出来事を他人に共感して欲しい時に、主観的に話すのではなく客観的に聞こえるようにしたいときは使ってみるといいでしょう。
きっと「わかるンゴねぇ」という返事が返ってくるはずです。
限定的な掲示板内で使われていた言葉が、その使い勝手の良さからいろんな場面で使われるようになった典型的な例の一つが「ンゴ」です。
元々の意味を知らずに使っている人も多く、流行に左右されやすい言葉ですが、その流行に合わせて進化をつづけています。
きっとこれからも同じように、色々な言葉が派生して使われるようになっていくでしょう。
しっかりと元の意味を把握して、臨機応変に使っていきたいものです。