「艱難汝を玉にす」とは!意味や使い方!由来も解釈
小説や自己啓発本などで「艱難汝を玉にす」ということわざが使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、由来や使い方などについて紹介します。
目次
- 「艱難汝を玉にす」の意味
- 「艱難汝を玉にす」の表現の使い方
- 「艱難汝を玉にす」を使った例文と意味を解釈
- 「艱難汝を玉にす」の由来
「艱難汝を玉にす」の意味
「艱難汝を玉にす」の意味は「人は苦労や困難を経験して乗り越えることで立派に成長する」ということです。
「艱難」とは「苦労や困難に出会って苦しみなやむこと」という意味です。
「玉」は「価値あるもの」「美しいもの」という意味があり、「立派な人」を表しています。
辛い思いを乗り越えればそれだけ知識や技術が身に付き、精神面も強くなるので、人間としての価値が高まると言うことの例えです。
- 「艱難汝を玉にす」の読み方
- 「困難汝を玉にす」は間違い?
「艱難汝を玉にす」の読み方
「艱難汝を玉にす」は「かんなんなんじをたまにす」と読みます。
普段あまり使わない言葉ですので、「艱難」を「ぎんなん」、「玉」を「ぎょく」と読み間違わない様にしましょう。
「困難汝を玉にす」は間違い?
「艱難汝を玉にす」と同じ意味で「困難汝を玉にす」という言葉が使われることがあります。
これは意味を分り易くする為につくられた派生語です。
正しくは「艱難」ですので、ことわざとしてこのまま覚える様にしましょう。
「艱難汝を玉にす」の表現の使い方
「艱難汝を玉にす」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 励ましの意味で使われる
文法的な使い方
「艱難汝を玉にす」は、文中では「艱難汝を玉にすと言う様に」「正に艱難汝を玉にすだ」など、引き合いとして使われます。
ことわざですので特に変化形はありません。
励ましの意味で使われる
「艱難汝を玉にす」は、現在困難にあっている人への励ましの言葉として使われます。
大変な苦労をしても後でそれが自分の身に付くという意味です。
但し、病気で苦しんでいる人に対しては他人事のように聞こえるので使わない方がいいでしょう。
「艱難汝を玉にす」を使った例文と意味を解釈
「艱難汝を玉にす」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「艱難汝を玉にす」を使った例文1
- 「艱難汝を玉にす」を使った例文2
「艱難汝を玉にす」を使った例文1
「責任のあるプロジェクトだが、艱難汝を玉にすと思って精進して欲しい」
大きなプロジェクトを任された時に、大変だけれどもそれだけ実力が身に付くから頑張れと励まされています。
「艱難汝を玉にす」を使った例文2
「艱難汝を玉にすと思ってしばらくこの会社でがんばろう」
仕事がきついと思っているのですが、スキルを身に付ける為に転職を思い留まったことを表しています。
「艱難汝を玉にす」の由来
「艱難汝を玉にす」の由来は、西洋のことわざ“Adversity makes a wise.”からきています。
意味は「逆境は人を賢くする」で、これをより文学的な表現にしたものです。
日本で使われることわざの多くは中国の古典が由来になっているものが多いのですが、「艱難汝を玉にす」は西洋のことわざが元になっているのです。
「艱難汝を玉にす」は「人は苦労や困難を経験して乗り越えることで立派に成長する」という意味です。
人や自分が苦しい時に励ましの言葉として使いましょう。