「果実兼備」とは!「花実兼備」が正解?解説
この「果実兼備」はあまり見掛けない言葉ですが、どんな意味なのでしょうか。
目次
- 「果実兼備」とは?「花実兼備」が正解?
- 「花実兼備」の表現の使い方
- 「花実兼備の勇士」で有名な武将
- 「花実兼備」の類語と解釈
「果実兼備」とは?「花実兼備」が正解?
まず、この「果実兼備」は誤記であって、「花実兼備」が正しい表記になります。
なのに「果実兼備」と記述されることがあるのは、読み方となる「かじつけんび」の「かじつ」は、普通に考えると「果実」だと思ってしまうからだと推測されます。
また、パソコンやスマホでも「かじつ」は「果実」や「過日」としか変換できないこともこの誤記に拍車をかけていると言えるでしょう。
「花実兼備」が正しい言葉なので、きちんとこちらで覚えてください。
この「花実兼備」は、見た目や人気だけでなく、実力もある男性の表現として使われる言葉です。
「花」(見た目や人気の比喩)と「実」(実力)を兼ね備えているという作りの言葉となっており、このように考えると「果実兼備」では誤記だとよく分かるでしょう。
「花実兼備」の表現の使い方
「花実兼備」の表現の使い方を紹介します。
この言葉は、今で言うところのイケメンと呼ばれるような人気のある男性が実力(自分の仕事などでの)も備えているという意味になります。
少し洒落た言い方をすれば、いわゆる「できる男」のことになります。
そのような男性に対して「彼には花実兼備という言葉がとても似合う」などと使われ、人をそのように表現する為に用いることがほとんどで、自分がそうだと使うことはまずありません。
「花実兼備の勇士」で有名な武将
安土桃山時代に織田信長の家臣だった本多忠勝は、その信長から「花実兼備」の武士だと表現されたというエピソードがあります。
そのような時代が舞台となっているゲームでもこの武将の紹介に「花実兼備」というプロフィールが付いていることが多く、花実兼備と言えば本多忠勝の代名詞となっている言葉だと言ってもいいくらいです。
この本多忠勝は、生涯で50以上の戦場を経験しながら、刀傷1つ負ったことがないとされており、正に武勇(実)にも優れた武将だったと語り継がれています。
「花実兼備」の類語と解釈
「花実兼備」と似た意味のある言葉です。
こちらより、女性に対して使う2つ目の言葉の方が有名です。
- 「智勇兼備」【ちゆうけんび】
- 4-2 . 「才色兼備」【さいしょくけんび】
「智勇兼備」【ちゆうけんび】
知識と勇猛さを兼ね備えているという意味の言葉で、「花」にこそ触れていないものの、その2つがある(と思われる)人物に対して用いられます。
尚、男性に対して使われることがほとんどですが、女性にも使えないこともありません。
4-2 . 「才色兼備」【さいしょくけんび】
「花実兼備」の女性版と考えると分かりやすい言葉で、こちらの方がよく見聞きするでしょう。
才能(仕事などの実力)と色(女性としての魅力)を兼ね備えているという解釈になり、そのような女性の為にある言葉となっています。
「花実兼備」は「才色兼備」と比較すると使われることが少ない言葉ですが、その男性版だと覚えておけば問題のない言葉です。