「序の口」とは?意味や類語!例文と解釈
ビジネスや日常会話で「序の口」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方なども併せて紹介します。
目次
- 「序の口」とは?
- 「序の口」の表現の使い方
- 「序の口」の語源
- 「序の口」を使った例文と意味を解釈
- 「序の口」の類語や類義語
「序の口」とは?
「序の口」の意味は以下の2つです。
1つ目は、「ものごとがまだ始まったばかりの状態のこと」という意味です。
行動を取る時や、時期が訪れた時に、まだ始まりの段階でこれから状況が進展していく様子を表します。
2つ目は「相撲の番付で、一番下に記載される地位のこと」という意味です。
こちらは語源となる意味で、現在でも相撲用語として使われています。
- 「序の口」の読み方
- 「序の口」の言葉の成り立ち
「序の口」の読み方
「序の口」の読み方は「じょのくち」になります。
「じょのぐち」ではないので注意しましょう。
また、「序ノ口」と表現することもありますが、読み方は同じです。
「序の口」の言葉の成り立ち
「序の口」の「序」とは「ものごとの順序」「ものごとの始まり」という意味があります。
「口」にも「ものごとの始めの部分」「まだ始まったばかりのこと」という意味があり、「宵の口」「入り口(はいりくち)」などに使われています。
つまり、「序の口」はどちらも同じ意味の漢字が組み合わさった言葉で、意味を強調しているのです。
「序の口」の表現の使い方
「序の口」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 幅広く使える
文法的な使い方
「序の口」は名詞ですので、文末に使う時には形容動詞として「序の口だ・である」になります。
これからものごとが深まっていくことから「まだ序の口」「まだまだ序の口」などと使われます。
幅広く使える
「序の口」は、あらゆるものごとに対して「まだ初期の段階」という意味で幅広く使えます。
ビジネスやスポーツ、映画や小説など、経緯や流れがあるもの全てに対して使われます。
内容は「これから良くなる・悪くなる」どちらの意味も表します。
「序の口」の語源
「序の口」の語源は、意味の章で紹介しましたが相撲用語からきています。
相撲の世界では、番付に載っている力士が一人前と見なされます。
入門したばかりの力士は番付には載せてもらえず、前座を意味する「前相撲」をすることになります。
「序の口」は番付の一番下の位で、やっと名前が載る段階です。
因みに、幕内とは「横綱・大関・関脇・小結・前頭・十両」までで、その下は「幕下・三段目・序二段・序の口」になり、「関取」と呼ばれるのは「十両」以上の位の力士です。
「序の口」は元々番付の「上り口」という意味で「上の口」と表記されていましたが、いかにも上位の様に見える為に「序の口」になりました。
「序の口」を使った例文と意味を解釈
「序の口」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「序の口」を使った例文1
- 「序の口」を使った例文2
「序の口」を使った例文1
「北国ではこれ位の寒さはまだまだ序の口だ」
北国に初めて来た人が、冬で寒いと思っていたのですが、地元の人にとってはまだ冬の始まりで、これから更に寒くなると言われたことを表しています。
「序の口」を使った例文2
「2時間から3時間の残業は序の口で、深夜残業や休日出勤もある会社だそうだ」
ブラック企業に勤めてしまった人が、残業が多くて驚いていたところ、試用期間が終れば更に過酷な残業があることを知ったことを表しています。
「序の口」の類語や類義語
「序の口」の類語を紹介します。
- 「幕開け」【まくあけ】
- 「初っ端」【しょっぱな】
「幕開け」【まくあけ】
「演劇で幕が開いて舞台が始まること」「ものごとの始まり」という意味があります。
「初っ端」【しょっぱな】
「ものごとの始まりのこと」という意味です。
「序の口」は「ものごとがまだ始まったばかりの状態のこと」「相撲の番付で、一番下に記載される地位のこと」という意味です。
これからその状態がより深まって行く時に使いましょう。