「幕開け」の意味とは?対義語・「幕開け」と「開始」の違い・類語・英語
「幕開け」という言葉を知っているでしょうか。
舞台の「幕開け」を飾る、などという言い回しで聞いたことがある、という人もいるかもしれませんね。
それならば「幕開け」とはどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「幕開け」という言葉について紹介します。
目次
- 「幕開け」の意味とは?
- 「幕開け」の読み方?
- 「幕開け」の英語(解釈)
- 「幕開け」の対義語
- 「幕開け」の言葉の使い方
- 「幕開け」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「幕開け」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「幕開け」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「幕開け」と「幕明け」は同じ意味?
- 「幕開け」と「開始」の違い
「幕開け」の意味とは?
「幕開け」というのは物事が始まることや物事が始まる時、という意味を持ちます。
「幕開けとなる」という場合は物事が新しく始まること、一方踏み出すこと、という表現になります。
演劇などの見世物で幕が開くことを指す場合もあり、そこから物事が始まる事を指すようになりました。
新しい時代の「幕開け」、と表現することもあります。
「幕開け」の読み方?
「幕開け」という表現は「まくあけ」と読みます。
「まくひらけ」ではありませんので注意が必要です。
「幕開け」の英語(解釈)
「幕開け」という表現を英語にすると“beginningらprologue”、“dawn”などといった表現になります。
“The rise of the curtain”と表現することもあり、この場合は演劇の始まりを表現することになります。
新しい時代の「幕開け」、新たな時代の「幕開け」、ということであれば“The beginning of a new era”、“the dawning of a new era”になります。
「幕開け」の対義語
「幕開け」という表現を対義語にすると幕切れになります。
幕切れというのは芝居なので一段落がつき、幕が閉まること、という意味を持ち、そこから物事の終わりや集結を指すようになりました。
幕切れの対義語として幕開きという言葉が使われる場合もあります。
幕開きというのも「幕開け」と同じ意味を持ちます。
「幕開け」の言葉の使い方
「幕開け」というのは全く違った世界が始まる時に使われる場合があります。
舞台が始まると、今までとは打って変わって全く違った世界が繰り広げられますよね。
そこから、今までとは全然違うことが始まる、今まで考えられなかったようなことが始まる、という場合に「幕開け」という表現が使われます。
「幕開け」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは幕開けという言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「幕開けを飾る」
- 「幕開けを告げる」
「幕開けを飾る」
「幕開け」を飾るというのは、「幕開け」するということです。
舞台が始まる時に幕が上がることそのものを「幕開けを飾る」と言い、特にそこで華々しくデビューすることなどを指しています。
そこから、華々しく新しいことを始める、新しいことが始まる、という意味で「幕開け」を飾るという表現が使われます。
「幕開けを告げる」
「幕開け」を告げるというのは、その物事が何かが始まるきっかけとなる、という意味になります。
例えば、1853年、誰もが知るアメリカのペリーが日本の浦賀にやってきました。
日本はそれまで鎖国をしていましたが、ここから開国するきっかけを得て、新しい時代に突入していきます。
つまり、ペリーが浦賀にやってきたということ自体が「幕開け」を告げたということになります。
「幕開け」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「幕開け」を使った例文1
- 「幕開け」を使った例文2
「幕開け」を使った例文1
「1600年に関ヶ原の戦いが起こり、江戸時代の幕開けを告げた」
厳密には江戸幕府が誕生したのは1603年ですが、徳川家康が1600年に関ヶ原の戦いをしてきたという事は日本人ならば誰もが知っているのではないでしょうか。
これによって徳川家康はその力を見せつけ、江戸幕府が「幕開け」したということになります。
江戸幕府は第15代将軍徳川慶喜によって終わりますが、この時代は日本を大きく変えた重要な時期になります。
特に江戸時代は鎖国が行われ、日本は閉鎖した時代になりました。
また武家政権が発達したことにより身分制度が明確化されます。
しかし、この時代は新選組なども活躍し、今の日本にとってもロマンを与えた時代となったのです。
「幕開け」を使った例文2
「日本は戦争の幕開けを迎えた」
開国した後の日本は、西洋と同等に肩を並べようと力をつけてきました。
明治維新が始まり、今まで鎖国をしていて遅れた分を取り戻そうと努力をしてきたのです。
それによって西洋列強にも認められるほどの力をつけ、徐々に戦争に加わるようになりました。
1894年の日清戦争や1904年の日露戦争、そして1914年の第一次世界大戦など、日本は世界にその力を見せつけていくことになります。
その勢いは第二次世界大戦につながっていきます。
日本はアジア諸国に進出していきますが、最終的に戦争に負けました。
そこで今度はアメリカの指導のもと、近代化が推し進められ、今の日本ができあがりました。
「幕開け」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは類義語を紹介します。
- 始まり【はじまり】
- 序章【じょしょう】
始まり【はじまり】
始まりというのはことの起こりは発端、あるいは何かが始まることを指しています。
戦いの始まり、相撲の始まり、などといった言い回しがあり、日常的にもよく使われる表現です。
夏休みの始まり、学校の始まり、などと気軽に使えます。
始まるという言葉もありますが、「初め」という表記にすると意味が異なります。
始めというのは物事を開始するという意味になりますが、初めというのは物事の最初という意味を持ちます。
これはある時期の早い段階という意味を持ち、始めというのはある時点から新たな行動を起こしたり、物事が始まったり、という意味を指します。
序章【じょしょう】
序章は序にあたる章を指します。
本論に入る前に置かれるものであり、プロローグとして表現されることもあります。
ちなみに序章が存在する場合は終章があり、序論と表現する場合は結論があります。
「幕開け」と「幕明け」は同じ意味?
「幕開け」という表現と同じ読み方をする言葉に幕明けというものがあります。
どちらも同じ意味ですが、一般的には「幕開け」という表現を使います。
「幕開け」と「開始」の違い
「幕開け」と開始はよく似た意味合いを持ちますが、意味は若干異なります。
開始というのは物事を始めること、新しく着手すること、という意味を持ち、「始まる」とは意味が違ってきます。
開始する場合、何かを自発的に始めることという意味になりますが、「幕開け」の場合は何かが始まるという意味になるのです。
時代の「幕開け」などという言い回しでドキュメンタリーなどが放送されることもありますね。
今までとは全然違う世界が繰り広げられる場合、「幕開け」という言葉が使われます。
適切な意味を覚えておきましょう。