「抗う」とは?意味や類語!例文と解釈
小説やエッセイを読んでいると「抗う」という言葉が使われていることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「抗う」とは?
- 「抗う」の表現の使い方
- 「抗う」の語源や由来
- 「抗う」を使った例文と意味を解釈
- 「抗う」の類語や類義語
「抗う」とは?
「抗う」の意味は以下の2つです。
1つ目は、「相手に従わないこと」です。
自分の行動を決めつける様なものごとの流れやそれを強制する人に従わず、逆らうことを言います。
思想だけではなく、言うことややるべきことをやらなかったり、ルールを守らないなどの行動に出ることもあります。
2つ目は「負けずに言い返すこと」です。
人から何か言いつけられたり不快に感じることを言われた時に、黙って過ごさずに自分の意見や反論を言い立てることを言います。
相手に対して「納得できない」という意思表示をする時に表現です。
- 「抗う」の読み方
- 「抗う」と「争う」の違いとは
「抗う」の読み方
「抗う」の読み方は「あらがう」になります。
「あらそう」と読み間違わない様にしましょう。
「抗う」と「争う」の違いとは
「抗う」と似た意味の言葉に「争う」があります。
この2つはニュアンスが違い、使い分けがあります。
「抗う」は、「相手に対して納得できずに逆らう」「相手に対して何らかの手段で抵抗する」という意味です。
対象となる人やものごとに対して拒絶する為の言動を表します。
「争う」は、「相手と何かの結果を競う事」「相手に先んじて何かをしようとすること」という意味です。
対象となる人やものごとよりも優位に立とうとする言動を表します。
この2つの言葉の違いは「抵抗するか、打ち勝とうとするか」という点です。
「抗う」の表現の使い方
「抗う」の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 相手が人間とは限らない
文法的な使い方
「抗う」は動詞で、文末にそのまま使えます。
副詞として使う時には「抗って」になります。
基本的に相手に対して反抗する様子を表す言葉ですので、動詞として使われることがほとんどです。
相手が人間とは限らない
「抗う」は「従わずに逆らうこと」という意味ですが、その対象となるのは人間とは限りません。
「運命」や「慣習」など環境的なものに対しても使います。
「抗う」の語源や由来
「抗う」は、会意兼形声文字で、「5本指のある手」と「盛り上がった喉」で構成されています。
喉には動脈があり、興奮すると動脈が盛り上がる部分で、「憤り・たかぶり」という意味があります。
ここから「手を高く上げる」→「拒む」という意味で使われる様になりました。
「抗う」を使った例文と意味を解釈
「抗う」を使った例文と意味を解釈します。
- 「抗う」を使った例文1
- 「抗う」を使った例文2
「抗う」を使った例文1
「彼は会社の規則に抗って髭を伸ばしている」
会社で髭を禁止されているところも多いのですが、「納得がいかない」と髭を伸ばしている人がいます。
再三注意されても無視していることを表しています。
「抗う」を使った例文2
「彼女は親の勧める結婚に抗って自分の好きな人とかけおちをした」
親に結婚相手を決められてしまったものの、反抗して最終的に自分の好きな人と家出をしてしまったことを表しています。
「抗う」の類語や類義語
「抗う」の類語や類義語について説明します。
- 「歯向かう」【はむかう】
- 「盾突く」【たてつく】
「歯向かう」【はむかう】
「強い者が、権力のある者に対して反抗して攻めていくこと」という意味です。
「刃向う」とも書き、「弱い者が歯をむき出したり、刃物を持って相手に向かっていくこと」に由来しています。
「盾突く」【たてつく】
「立場が上の人に従わずに逆らうこと」という意味です。
「戦場で盾を地面に突き立てて、敵の刀や槍を防ぎ、抵抗すること」に由来しています。
「抗う」は「相手に従わないこと」「負けずに言い返すこと」という意味です。
どうしても納得できずに相手に従わずに逆らう時に使いましょう。