「依然として」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
この「依然として」という表現は、ニュースなどでよく見聞きするでしょう。
目次
- 「依然として」とは?
- 「依然として」の表現の使い方
- 「依然として」を使った例文と意味を解釈
- 「依然として」の類語や類義語
「依然として」とは?
「依然として」とは、それまでの状態、状況のままという意味で使う言葉です。
「依然として雨が降り続いている」などという使い方になり、「それまで通り、雨が降っている状態だ」と表現しています。
送り仮名の「として」が無くても意味は一緒で、上の例は「依然、雨が降り続いている」としても構いません。
- 「依然として」の読み方
「依然として」の読み方
「依然として」は、「いぜんとして」と読んでください。
「依然」だけでも意味は一緒だと書きましたが、文章の場合はともかく、口語では「として」とあった方が(この意味で使っていると)分かりやすいことから、この表現のまま使われることが多いと考えていいでしょう。
何故かと言えば、「依然」は発音だけでは「以前」と区別が付きにくいからです。
「いぜんとして」とすれば、「依然」の方だと分かりやすい為だと解釈してください。
「依然として」の表現の使い方
この「依然として」は、先に挙げた「雨が降り続いている」のように、ある状態や状況の現在を表す為に使う表現です。
まだそのままだと言いたい時に使う言葉で、早くその状態や状況が解決して欲しいというニュアンスが暗に含まれていることが多いです。
ですが、逆にその状態や状況が使った人にとって好ましく、そのままであって欲しいという使い方のこともあるので、これらの区別の仕方は以下で例文を用いて説明します。
「依然として」を使った例文と意味を解釈
「依然として」を使った例文と、その意味の解釈です。
先に挙げた、早く解決して欲しい、またはそのままの方が都合がいいといった両方の意図をもって使っている例文です。
- 「依然として」を使った例文1
- 「依然として」を使った例文2
「依然として」を使った例文1
「売り上げは依然として低迷したままだ」
この使い方では、低迷している状況から早く脱出したいというニュアンスが多いに汲み取れます。
「ずっと~で困っている」と表現したい場合には、このような形になります。
「依然として」を使った例文2
「依然としてリードを保っている」
こちらは逆に、リードを保っているのが都合がよく、できればそのままの状態であって欲しいと考えて使っています。
どのような使い方をしても意味が変わる訳ではありませんが、隠されたニュアンスが全く逆になるところがこの言葉の特徴だと言えるでしょう。
「依然として」の類語や類義語
「依然として」と同じ意味で使える言葉です。
意味はよく似ていますが、含まれるニュアンスが多少異なります。
- 「相変わらず」【あいかわらず】
「相変わらず」【あいかわらず】
「依然として」と同じく、それまでのままと表現する為の言葉です。
ほとんど「依然として」と一緒の意味になりますが、あまりいい意味では用いない表現で、「相変わらず低迷したままだ」のような使い方に向いています。
「相変わらずリードされたままだ」とは使えますが、「相変わらずリードしている」と使うには向いておらず、「依然として」をネガティブなニュアンスで使う場合の置き換え表現になります。
「依然として」は、使い方次第で異なる2つのニュアンスを含んで使える言葉だと覚えておきましょう。