「内憂外患」の意味とは!類語や言い換え
新聞や経済誌で「内憂外患」という言葉を見掛けることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方も併せて紹介します。
目次
- 「内憂外患」とは?
- 「内憂外患」の表現の使い方
- 「内憂外患」を使った例文と意味を解釈
- 「内憂外患」の類語や類義語・言い換え
「内憂外患」とは?
「内憂外患」の概要について紹介します。
- 「内憂外患」の読み方
- 「内憂外患」の意味
- 「内憂外患」を分解して解釈
- 「内憂外患」の由来
「内憂外患」の読み方
「内憂外患」は「ないゆうがいかん」と読みます。
四文字熟語ですが、落ち着いて読めばそれほど難しい漢字ではありません。
「内憂外患」の意味
「内憂外患」の意味は「国内で心配事が起こると同時に国外からも心配事がやってくること」です。
自分の周囲で問題が起きている時に、他の場所でも問題が起きてそれが自分の身に降りかかってくることを言います。
内政と外交についてだけではなく、ビジネスやプライベートにも使える言葉です。
「内憂外患」を分解して解釈
「内憂」とは「国内や組織など、身内での心配ごと」ちという意味です。
「外患」とは「外国や外部など、部外者からもたらされる問題」という意味です。
昔の言葉ですので、「外患」とは主に「武力で攻撃を受ける心配」を表しています。
「内憂外患」の由来
「内憂外患」の由来は、中国の歴史書「春秋史左伝」に記載されている文から引用されています。
春秋時代に「晋」と「楚」で争っていたことは有名ですが、その時に晋の「范文子(はんぶんし)」という政治家は、「この争いからは撤退すべきだ」と主張しました。
その時に「国外での心配事がなくなれば、国内で心配の種が必ず出てくる。ならば、今は敢えて楚を撃たず、国内の平和を維持すべきである」と言ったのです。
確かに「国外の敵」があることで国民が一致団結していれば、内政が安定するものです。
ここから「内憂外患」という言葉が生じたのです。
「内憂外患」の表現の使い方
「内憂外患」が使われるシーンを紹介します。
- 政治問題で
- ビジネスの組織問題で
- プライベートな問題で
政治問題で
「内憂外患」はそもそも政治問題を意味する言葉ですので、現在の日本の政治にも使えます。
日本では国内では政権争いが続き、更に外交でも大きな問題を抱えています。
今の日本には正に「内憂外患」という言葉が使えます。
ビジネスの組織問題で
ビジネスでは、社内で派閥争いが起きている時に、ライバル会社が大成功して大きく差を付けられてしまった時などに「内憂外患」が使われます。
プライベートな問題で
個人のレベルでは、仕事で悩みがある上に夫婦仲が上手くいっていないなどの悩みがある時に、自虐の意味で「内憂外患」が使われることもあります。
「内憂外患」を使った例文と意味を解釈
「内憂外患」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「内憂外患」を使った例文1
- 「内憂外患」を使った例文2
「内憂外患」を使った例文1
「今の日本はどの政党が政権を握っても内憂外患だ」
今の日本は国家予算や外交など問題が山積みで、どの政党に任せても大変な状態であると言っています。
「内憂外患」を使った例文2
「工場が閉鎖になった上に原料が値上げとは、正に内憂外患状態だ」
業績不振により工場が閉鎖になったところへ、原料が値上げされて大きな打撃を受けたことを表します。
「内憂外患」の類語や類義語・言い換え
「内憂外患」の類語を紹介します。
- 「内憂外禍」【ないゆうがいか】
- 「泣きっ面に蜂」【なきっつらにはち】
「内憂外禍」【ないゆうがいか】
「禍」は「わざわい」を表し、「内憂外患」の言い換えとして使われています。
「泣きっ面に蜂」【なきっつらにはち】
「泣いている顔を蜂に刺されることから、不幸が次々と重なることのたとえ」です。
「内憂外患」は「国内で心配事が起こると同時に国外からも心配事がやってくること」という意味です。
ビジネスでの会話で使える様になりましょう。