「石に立つ矢」の意味とは!類語や言い換え
この「石に立つ矢」は、ことわざの1つとして、そのような場面で使われる言葉です。
目次
- 「石に立つ矢」とは?
- 「石に立つ矢」の表現の使い方
- 「石に立つ矢」を使った例文と意味を解釈
- 「石に立つ矢」の類語
「石に立つ矢」とは?
「石に立つ矢」とは、「何事も諦めなければ必ず達成できる」という意味で使うことわざです。
同じことに何度も失敗し、もう諦めたと言い出した人に対して、「もう少し続けて頑張れば、石に立つ矢ということもある」などと使う言葉です。
ですが、誰がどう考えても無理だという場合には、使わない方がいいでしょう。
プレッシャーを掛けるだけになるどころか、無理に(できないと分かっているのに)続けさせることになってしまうからです。
- 「石に立つ矢」の読み方
- 「石に立つ矢」の語源
「石に立つ矢」の読み方
「石に立つ矢」は、「いしにたつや」と読んでください。
発音だと、人の名前のようにもとれてしまいますが、中国大陸に楚という国が存在した時代から伝わっている有名な言葉で、「史記」が出典だとされています。
「石に立つ矢」の語源
上のように、この「石に立つ矢」は中国の「史記」から引用され、ことわざとなった言葉です。
その中で、熊渠子(ゆきょし)という武人が夜に岩を横たわっている虎と勘違いし、弓で射たところ、最初は当然刺さることはなかったものの、最後についに刺さったことが由来だとされています。
この話から、何事も諦めずに行えば、そのうち必ず成功するという意味で使われるようになりました。
「石に立つ矢」の表現の使い方
この「石に立つ矢」という言葉は、人に対して使うと、「絶対に諦めるな」という意味になります。
そして、自分に対しても同様に、「絶対に諦めない」という鼓舞として使うことができます。
それ以外の使い方はない言葉なので、どのように使われていても、解釈に困ることはないでしょう。
「石に立つ矢」を使った例文と意味を解釈
「石に立つ矢」を使った例文と、その意味の解釈です。
このような使い方になる言葉だと覚えておきましょう。
- 「石に立つ矢」を使った例文1
- 「石に立つ矢」を使った例文2
「石に立つ矢」を使った例文1
「石に立つ矢の一念で、ここまで頑張ってきた甲斐があった」
絶対に諦めないという思いが通じて、ようやく成果が得られたと使っている例です。
この「~の一念」という使い方は、この言葉の使い方でよく見聞きする形です。
「石に立つ矢」を使った例文2
「いくら石に立つ矢とは言っても、無理なものは無理だろう」
物事によっては、いつか必ず達成できるとも限らないのが現実です。
身も蓋もない言い方になってしまいますが、時には諦めが肝心だということもあります。
「石に立つ矢」の類語
「石に立つ矢」と同じ意味をもつことわざです。
「石に立つ矢」自体が語源となっている表現もあります。
- 「愚公山を移す」【ぐこうやまをうつす】
- 「思う念力岩をも通す」【おもうねんりきいわをもとおす】
「愚公山を移す」【ぐこうやまをうつす】
この言葉は、中国の「列子」が引用元です。
愚考という人が、自宅の前にある山の為に不便だった為、それを少しずつ崩していたところ、ある時、天帝(中国における最高の神とされています)が一夜のうちに山ごと別の場所に移してくれたという言い伝えが語源となっています。
「思う念力岩をも通す」【おもうねんりきいわをもとおす】
「念力岩をも通す」とだけ使われることもある言葉で、「石に立つ矢」から転じて作られたことわざです。
よって、意味は全く同じで、思いを込めれば(矢で)岩さえ貫くことができるという「石に立つ矢」の語源がそのまま当てはまります。
「石に立つ矢」は、「絶対に諦めてはいけない」というニュアンスで使う言葉です。
その意味を表したい時にこそ用いてください。