「係累」とは?意味や言い換え!例文と解釈
少し難しい文章の中で「係累」という言葉を見掛けることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「係累」とは?
- 「係累が少ない」の意味
- 「係累」の表現の使い方
- 「係累」を使った例文と意味を解釈
- 「係累」の類語や類義語・言い換え
「係累」とは?
「係累」の概要について紹介します。
- 「係累」の読み方
- 「自分の気持ちや状況を束縛する面倒なこと」の意味
- 「自分が養わなければならない妻子や肉親など」の意味
- 「係累」の言葉の成り立ち
- 「係累」と「親戚」の違いとは
「係累」の読み方
「係累」は「けいるい」と読みます。
それぞれの漢字は難しくないのですが、熟語になると読みにくくなるので覚えておきましょう。
「自分の気持ちや状況を束縛する面倒なこと」の意味
自分自身は自由なのですが、精神的に囚われたり、自由に行動できない状態にする様な面倒なものごとを意味します。
それさえなければもっとのびのびと自由にできるのに、と思う様な事柄です。
「自分が養わなければならない妻子や肉親など」の意味
自分が稼いで面倒を見なければならない家族や血縁者のことを言います。
もしも自分が働けなくなったら路頭に迷う関係の人達を表します。
「係累」の言葉の成り立ち
「係累」の「係」は「かかわりを持つ」「つなぎとめる」「仕事の担当」という意味があり、「係累」は「かかわりを持つ」という意味で使われています。
「累」は「次々と積み重なる」「回数を重ねていく」「足手まといになる」という意味があり、「係累」は「足手まといになる」という意味で使われています。
これらの漢字が組み合わさり「自分にかかわりを持っていて足手まといになる=面倒を見なければならない家族」という意味で使われる様になったのです。
「係累」と「親戚」の違いとは
「係累」と似た意味の言葉に「親戚」がありますが、この2つは全く意味が違います。
「係累」は「養わなければならない家族」という意味です。
自分の働いたお金で生活をしている妻子や親、同居している肉親のことを言います。
「親戚」は「血縁や婚姻などによる結びつきの関係」をという意味です。
自分が働いて面倒を見る必要がない人もいます。
「係累」と「親戚」の違いは「面倒を見る必要があるかどうか」という点です。
「係累が少ない」の意味
「係累が少ない」は、一般的には「面倒をみるべき家族が少ないこと」という意味です。
前後の文章で意味が変わりますが、人の状況を表現する時にはこちらの意味で使われることが多くなります。
「係累」の表現の使い方
「係累」は名詞として「家族・肉親」で置き換えられるシーンで使えます。
「○○には係累が多い・少ない」で表したり、「○○の係累」と断定的に使うこともあります。
主体は「○○(面倒を見る人」であり、その人の生活状況を表す時の言葉です。
「係累」を使った例文と意味を解釈
「係累」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「係累」を使った例文1
- 「係累」を使った例文2
「係累」を使った例文1
「故郷に多くの係累を残してきている」
その人は出稼ぎ労働者で、故郷に妻子や親兄弟などが多くいることを表します。
自分が稼ぎ頭で、稼いでは仕送りをしている様子が伝わります。
「係累」を使った例文2
「転職に関して係累はなく非常にスムーズだ」
転職をする時に、強い引き止めや後任が決まらないなどのごたごたがなく、スムーズに退職できることを表しています。
こちらの場合は「自分の気持ちや状況を束縛する面倒なこと」という意味で使われています。
「係累」の類語や類義語・言い換え
「係累」の類語を紹介します。
- 「家族」【かぞく】
- 「扶養者」【ふようしゃ】
「家族」【かぞく】
「同じ家に住んで生計を共にしている、配偶者や血縁者」のことです。
「扶養者」【ふようしゃ】
「扶養者」は「被扶養者」とも言われ、働き手に収入面で援助されている家族のことを言います。
年末調整を行う時に、名前を記載して扶養控除の対象となる人のことを言います。
「係累」は「自分の気持ちや状況を束縛する面倒なこと」「自分が養わなければならない妻子や肉親など」という意です。
一家の大黒柱となっている人に対して使ってみましょう。