「関税戦争」とは?意味など簡単に説明!
一時期盛んに行われていた、アメリカと中国の間での「関税」に対するやりとりが、この「関税戦争」と表現されていました。
目次
- 「関税戦争」とは?
- 「関税戦争」が起こる理由
- そもそも「関税」とは?
- 「関税」は誰が誰に支払うもの?
「関税戦争」とは?
「関税戦争」とは、国同士でお互いに関税の引き上げ合戦になっている状態を表して使う言葉です。
冒頭のように、2018~2019年にかけて、アメリカと中国の間で盛んにこれが行われていました。
あまりエスカレートしてしまうと、貿易だけの問題に留まらず、国自体の関係にまで大きく影響してしまうことから、さすがに半年程度で停戦となりましたが、元々関係のいいとは言えない両国間だけに、またいつ再開されるか分からない懸念を帯びていると言われています。
「関税戦争」が起こる理由
「関税戦争」は起こる一番の理由は、お互いの自国産業を守る為です。
先の件では、アメリカ側からすると、中国製の(アメリカ製より安価な)電化製品や衣料品などの関税を引き上げることで、自国のそれらの生産企業が守れることになります。
逆に、中国側は人気のアメリカ製の車やオートバイの関税を引き上げ、それらの国内産業への処置とした訳です。
ですが、このアメリカと中国の一件では、これらはあくまで名目だとも言われており、要はお互いに意地になり、張り合っていただけだという冷ややかな声も少なくありません。
そもそも「関税」とは?
関税とは、自国産業を守る為に掛けられる貿易品に対する税金のことで、例えば、日本車はどの国に輸出しても(性能がよく、比較的安価な為)基本的にこの関税が掛けられます。
日本で200万円の車に15%の関税が掛けられると、その国では230万円で販売されることになります。
海外製の製品(や部品など)が安く入ってくることで、自国の企業が困ることにならない為の対策だと考えていいでしょう。
「関税」は誰が誰に支払うもの?
関税は、それが掛かる品目の輸出元(主に生産者)が、輸出先の国に対して支払うものです。
品目ごとに税率が異なり(輸入する側が決めます)、この税金は、輸入する側の国の国庫収入となります。
使い方は国によって様々ですが、主に国内産業の発展の為に使われています。
日本もその例に違わず、農業や漁業などに対して使っていると公表しています。
関税は、国内産業を守る為に必要な当然の処置だと考えられます。
しかし、あまり高くしてしまうと、その国自体との関係にまで影響が及んでしまうことまで考えられるので、デリケートな部分も多分にあると言えるでしょう。