「上げ膳据え膳」の意味や使い方
「上げ膳据え膳」という表現を知っているでしょうか。
母の日には「何もいらないから上げ膳据え膳にしてほしい」などと考える女性もいるかもしれませんね。
ここでは「上げ膳据え膳」という表現について詳しく紹介していきます。
目次
- 「上げ膳据え膳」とは?
- 「上げ膳据え膳」を分解して解釈
- 「上げ膳据え膳」の表現の使い方
- 「上げ膳据え膳」を使った例文と意味を解釈
- 「上げ膳据え膳」の類語や類義語・言い換え
「上げ膳据え膳」とは?
「上げ膳据え膳」というのは、自分は何もせず、すべて人にやってもらうという意味を持ちます。
何から何まで人の世話になり、自分は何もしなくて良いという意味であり、実際には人に食事の準備をしてもらい、片付けまでやってもらうことを指す人も多いのではないでしょうか。
しかし実際には食事のみならず、食事を含めた家事全般を他の人にやってもらうという意味になります。
例えば、旦那さんが仕事に行くだけで家事を全然やらない、育児も含めて家事は全て奥さんの仕事になっている、という場合、それは「上げ膳据え膳」になります。
家事全般を他の人にやってもらうという意味ですので、働いていたとしても関係ないのです。
「上げ膳据え膳」を分解して解釈
ここでは「上げ膳据え膳」という表現を分解して紹介します。
- 「上げ膳」
- 「据え膳」
「上げ膳」
上げ膳というのは食膳をお客さんに出す、あるいは食膳を取り下げる、という意味になります。
食膳というのは食べ物を乗せる膳を指しています。
「据え膳」
据え膳というのはすぐに食べられる状態に用意された食事を指しています。
しかし、実際にはこれはあくまでも比喩ですので、食事のみを指すわけではありません。
例えば「据え膳食わぬは男の恥」という表現がありますね。
これは言い寄ってくる女性を受け入れないのは男の恥だ、という意味になります。
食事は関係ありません。
「上げ膳据え膳」の表現の使い方
「上げ膳据え膳」という表現は日常生活にも出てくるのではないでしょうか。
自分は何もせず、すべて人にやってしまうという意味を持っています。
例えば王様のような生活で全て使用人にやってもらうような生活が可能ならば「上げ膳据え膳」でも生活できますが、最近では仕事をしている男性であっても家事の手伝いをしなければならないと言われつつあります。
「仕事をしているから」などという理由で全て奥さんにやってもらうという生活は近年受け入れられにくくなっているのです。
最近は女性も働くようになりましたので、女性に対する家事や育児の負担が大きくなっているという指摘もありますね。
「上げ膳据え膳」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文を紹介していきます。
- 「上げ膳据え膳」を使った例文1
- 「上げ膳据え膳」を使った例文2
「上げ膳据え膳」を使った例文1
「1日でいいから上げ膳据え膳の生活をしてみたいです」
家事などで忙しい女性の中には、このように考える人もいるのではないでしょうか。
洗濯や料理なども全て人にやってもらいたい、「今日は洗濯物が少ないから洗濯しなくていいや」ではなく、誰かが洗濯をしてくれたという状態を経験したい、という人もいるかもしれませんね。
母の日や誕生日などには家事全般を任されても良いのではないでしょうか。
「上げ膳据え膳」を使った例文2
「最近は王族であっても上げ膳据え膳の生活をしているわけでは無いようです」
王族や皇族も「上げ膳据え膳」の生活をしているというわけではありません。
予算というものがありますので、自分たちで料理をしなければいけないこともあるでしょう。
立場によっても異なりますが、自分たちで洗濯するということも珍しくありません。
そのため、「上げ膳据え膳」の生活は非常に贅沢だといえますが、王族であってもそのような生活はしていないとされています。
「上げ膳据え膳」の類語や類義語・言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「他人任せ」【たにんまかせ】
- 「至れり尽くせり」【いたれりつくせり】
「他人任せ」【たにんまかせ】
他人任せというのは他人をあてにする、他人に仕事などを押し付ける、という意味になります。
物事に対して積極的ではなく、誰かにやってもらうことを期待しているという時にも他人任せという表現が使えます。
「至れり尽くせり」【いたれりつくせり】
至れり尽くせりというのは配慮が行き届いていて申し分がないという意味です。
至れり尽くせりの接客などという表現がありますが、すべてに細かく配慮が行き届いている場合にこの言葉が使われます。
「上げ膳据え膳」という言い回しは教養として知っておきたい言い回しの1つですね。
パートナーが家事をしているのであれば、自分も手伝うという意識を忘れないでいたいものです。