「至れり尽くせり」とは？意味・類語【使い方や例文】

「至れり尽くせり」の意味とは?

みなさんは「至れり尽くせり」という言葉を知っているでしょうか。

「至れり尽くせり」は、「いたれりつくせり」と読む、比較的頻繁に使う事がある言葉です。

例えば旅行先のホテルや旅館で、両親が「至れり尽くせり」と言っているのを聞いた事があるかもしれません。

また、すでに意味を知っている人は、何かのサービスを受けた時に「至れり尽くせり」と思ったことがあるかもしれません。

一方で、この言葉の意味をまるで知らない人もいるでしょう。

そこで「至れり尽くせり」という言葉の意味や使い方を紹介します。

言葉の意味を知った後で、何かのサービスを受けた時に、思わず「至れり尽くせり」という言葉が口から出るかもしれません。

「至れり尽くせり」の意味

「至れり尽くせり」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「至れり」の「至る」には、「注意が行き届く」という意味があります。

さらに、「尽くせり」の「尽くす」には、「できる限りの事をして、これ以上にない状態にする」という意味があります。

そのため「至れり尽くせり」には、「これ以上ないくらい、注意が行き届いた状態」「十分に配慮されていると感じられる状態」という意味があります。

旅行先の旅館に宿泊した時などに、出迎えの挨拶や料理の配膳、布団の支度や、お風呂の準備などが、これ以上ないくらい配慮を感じる事があります。

このような配慮を感じた時に、「至れり尽くせり」と感じる人が多いでしょう。

また友達の家に遊びに行った時に、最高の配慮を感じる事があるでしょう。

このように、「至れり尽くせり」には、十分な配慮がなされていると感じる状態という意味があります。

「至れり尽くせり」の語源

「至れり尽くせり」にはどのような語源があるでしょうか。

「至れり尽くせり」という言葉は、荘子の「斉物論」という書物が由来になっています。

ちなみに荘子は、道教の始祖と言われている人物です。

「斉物論(せいぶつろん)」の中で、「至れり尽くせり」は、「これ以上ないくらい完璧な状態」という意味で使われています。

中国でもかなりの有名人が「至れり尽くせり」という言葉を残したため、現在の日本人が知るくらい、メジャーな言葉になったと考える事ができます。

「至れり尽くせり」の使い方

「至れり尽くせり」という言葉は、どのような場面でどのように使えばいいでしょうか。

「至れり尽くせり」には、「これ以上ないくらい配慮が行き届いた状態」を意味しますので、そのような場面に遭遇した時に使ってみましょう。

例えば高級温泉旅館や一流ホテルのサービスは、まさに「至れり尽くせり」と感じやすいサービスです。

また付き合っている彼女や彼氏の自宅に招かれて、食事などをご馳走になる時にも「至れり尽くせり」と感じるかもしれません。

結婚後にパートナーの実家を訪れた時にも、「至れり尽くせり」と感じる可能性があります。

仕事先の接待で「至れり尽くせり」と感じる事もあるでしょう。

このように、最高のサービスを受けたと感じた時に、「至れり尽くせり」という言葉を使ってみましょう。

「至れり尽くせり」を使った例文

「至れり尽くせり」という言葉を使った例文を紹介して行きます。

様々な場面における「至れり尽くせり」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。

• 例文1
• 例文2

例文1

「金沢の高級旅館で『至れり尽くせり』のサービスを受けた」 「至れり尽くせり」という言葉の意味を知るためには、誰もが知るような最高級のサービスを提供してくれる旅館やホテルに宿泊する事がいちばんかもしれません。

この例文のように、高級旅館で味わう最高クラスのサービスは、心が行き届き様々な配慮がなされている素晴らしいものです。

きっと「至れり尽くせり」とは、このような事を言うのだという事が、感覚的に理解できるはずです。

例文2

「彼女の家に招かれての夜は、『至れり尽くせり』という言葉がふさわしい最高の夜だった」 彼女の家に初めて招かれる時は、きっと彼女が気合を入れて食事の用意をしてくれるでしょう。

料理や飲み物の用意も完璧で、部屋は綺麗に整理整頓されて、掃除が行き届いているはずです。

まるで天国にいるような接待を受けて、「至れり尽くせり」と感じるのではないでしょうか。

最近は、料理が上手で家庭的な男性が増えているため、彼氏の家に招かれて最高の歓待を受ける女性もいるはずです。

「結婚したい」と思えるような「至れり尽くせり」なサービスを受けられる、素敵な夜になりそうです。

「至れり尽くせり」の類語や類義の表現

「至れり尽くせり」の類語や、類義の表現を紹介します。

「至れり尽くせり」と似た意味の言葉を知ると、言い換える事ができるようになりますので、言葉のレパートリーを増やす事ができます。

語彙が増える事で、会話の質を上げる事ができるようになるでしょう。

• 「心づくし」【こころづくし】
• 「懇切丁寧」【こんせつていねい】

「心づくし」【こころづくし】

「心づくし」には、「人のために気を使い、調えた物」という意味があります。

「心づくしの食事」という場合は、食事を提供する人のために、最高に気遣いをした料理という意味があります。

その人の体調や年齢などを配慮し、手に入る中で最高と思われる食材で作った、素晴らしい料理です。

「懇切丁寧」【こんせつていねい】

「懇切丁寧」は、「細かいところまで心が行き届き、丁寧な作業がなされている事」という意味があります。

「懇切丁寧な仕事」という場合は、誰が見ても完璧と思えるような、心が行き届いた仕事という意味になります。